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2010年(平22) 1月7日 議会レポのロゴ No.番外

               誠は天の道なり

                            これを誠にするは人の道なり


 天道は誠、すなわち真実にして偽りがない。春夏秋冬の変遷、万物の成育、日月星辰の運行など、天地の森羅万象はすべて誠を行じている。
しかし、人は生まれつき誠をもって我が本性としているにもかかわらず、我が身のさまざまな欲に曇らされて、生まれつきの純な誠を保つことが出来ない。それ ゆえ、人は勉めて本来の誠の道を求める必要がある。

『中庸』(講談社学術文庫版引用)

    迷うのも心、悟るのも心

       苦しむのも心、楽しむのも心


    信じるのも心、疑うのも心


       向上するのも心、堕落するのも心


 今年初めての番外編は、京都府・瑞光院住職 岡田亘令の法話をご紹介します。

 人間には生まれた時から「心」というものが具(そな)わっている。別段親からこの子にはこの心を与えようと貰った訳でもない。そして心には形がない。形 がないから目にも見えない。目に見えないから捕え様がない。とかく人の事を批判するが、自分の事と成るとさっぱり解らない、実に厄介(やっかい)な存在で ある。

 我々人間はこのえたいの知れない心というものに、朝から晩まで日当も貰わずただでコキ使われ、引き回され、右往左往させられて、悩んだり苦しんだり、喜 んだり悲しんだり、泣いたり笑ったりの百面相の生活をしている。

 何の事はない、あやつりの木偶(でく)人形とおんなじだ、そして人形が古くなってガタが来て使えなくなった時が自分の一生が終わる時。

 『心こそ心迷わす心なれ 心に心 心許すな』という古歌もある。迷うのも心、悟るのも心、苦しむのも心、楽しむのも心、信じるのも心、疑うのも心、向上するのも心、堕落するのも心、『千成 (せんなり)やつるひと筋の心より』とは言い得て妙である。

 欲しいと思う心に引かれて盗みをする、憎いと思う心が人殺しまでする。道理を知らない心が道に背く、幸い今自分は警察の御厄介になる様な大罪は犯してい ないかもしれませんが、 いつ何時そのような持ち場、立場、境遇に置かれたら、一体何を仕出かすか解らない全く物騒な、心という爆発物を一人一人が持っているという事になります。

 今刑務所に入っている人たちは皆、自分の心に使われて、心に引きずられて自分の心を抑制する事ができなかった人たちでありましょう。まさか自分に限っ て、心配ない、大丈夫と思っている人もいるでしょうが、油断は大敵、「気を付けていながら滑る雪の道」という事もある。また「明眼の衲僧 井に落つ」とも いいます。

 現実に、世間的地位もあり、名誉もあり、通理の分別の充分に出来る年齢になっていて、人の頭として仰がれる様な立派な人が、つい詰まらない事で失敗す る、目も悪くないのに昼間から古井戸に落ちるようなもので、ほんの少しの心の迷いに引き込まれて取り返しの付かない結果になります。

 さて、一体この心とはどんなものなのか、大きいのか小さいのか、赤いのか白いのか、丸いのか四角なのか、自分の心でありながら、自分が自分の心の実態を 知らないという事は、一体どういう事でしょう。(中略)

 自動車という物は大変便利なものです。歩けば一日かかる所でも車なら短時間で行けます。しかし無免許の人が運転すればどうでしょう。車の構造も、運転方 法も、交通ルールも知らない人が運転すれば、人を跳ねたり、壁をぶち抜いたり、ガケから落ちたり、危ないことこの上ありません。
これと同様に人の心も使い方次第で身を滅ぼし、また上手に使えばこれ程便利な物はない。凡夫を変じて佛にすることが出来る。不幸を幸せにすることが出来 る。苦を楽にすることが出来る。禅語には「瓦礫(がりゃく)を変じて黄金(おうごん)となす」とあります。(略)     『琉璃燈』より
 
 今年も、市政のために頑張っていく決意です。どうぞ政治活動へのご支援、よろしくお願い致します。


(市会議員・中島健一)
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