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2010年(平22) 5月13日 議会レポのロゴ No.465

※阪神水道企業団
 議会として、阪神水道企業団(以下阪水)の各施設を視察する予定になっています。生活に欠かせない水を扱う組織なのですが、な じみの少ないこの阪水について、今回はご紹介したいと思います。

 阪水とは、阪神間4市(神戸・尼崎・西宮・芦屋)で構成する用水供給事業を行う一部事務組合で、琵琶湖・淀川水系から水道用水を確保し、構成市の水道局 に供給しています。

 もともと阪神地域は、六甲の山並みが海に迫り、東西に細く開けた地域のため、水源となる大きな河川に恵まれず、絶えず水不足に悩まさ れていました。この水不足を解消し安定供給するため1936年、阪神上水道市町村組合として設立されました。

 当時の構成団体は、神戸市、尼崎市、西宮市、武庫郡御影町、魚崎町、住吉村、本山村、本庄村、精道村、瓦木村、甲東村、鳴尾村、大庄 村、武庫村、川辺郡立花村、園田村の旧16市町村です。

 武庫郡精道村が芦屋市になったのは、今から70年前のことです。今年、市制70周年を迎えますので知っている人も多いのでは。

 阪神上水道市町村組合はその後、1962年に阪神水道組合に改称、66年に阪神水道企業団に改称し現在に至っています。

 阪水の事務所は神戸市東灘区西岡本にあり、施設としては、大道事業所(取水場)、猪名川事業所(浄水場・水質試験場)、尼崎事業所 (浄水場)、甲東事業所(送水センター)、淀川事業所(取水場)、西宮事業所(ポンプ場)などがあります。

 阪水は一部事務組合と言われる組織で、地方公共団体の一つです。一部事務組合とは、市町村がその団体の一部及び他の団体と同じ事務の一部を共同して処理 するために設置されたもので、そこには議会が設置されています。

 芦屋市議会も阪水に議員を派遣しています。議員の定数は15人で、構成各 市から選出されています。
 議員の数は次のとおりです。なお、任期は、各市それぞれの職に在職中となっています。

神戸市 8人…市長・市会議員(7人)
尼崎市 4人…市長・市議会議員(3人)
西宮市 2人…市長・市議会議員(1人)
芦屋市 1人…市長又は市議会議員 

○水処理の仕組み 
 琵琶湖・淀川流域では、昭和40年代半ばより水道水のかび臭等の異臭味問題が発生し、また、消毒剤の塩素と反応してできるトリハロメタンなどの微量有機 物も問題となってきました。

 これらの問題に対し、より安全で良質な水を供給するため、高度浄水処理を導入し、平成5年7月には猪名川浄水場で淀川水系では初めて高度浄水処理水の供 給を開始しました。

 その後も順次、施設の完成に伴う増量を行い、平成12年7月には猪名川浄水場で全量高度 処理化となり、平成13年4月には、尼崎浄水場の供用開始により、1日最大給水量1,128,000㎥の全量が高度浄水処理化となったものです。

 高度処理の効果としては、

(1)かび臭をほぼ100%除去できる。
(2)消毒剤の塩素と 反応してできるトリハロメタンをこれまでの3分の1程度に抑制できる。
(3)原水中に混 入した化学物質を除去できる。

など水道水質の安全性が従来処理以上に高まっています。

○高度浄水処理のしくみ
 淀川から取水され、浄水場に送られてきた原水は、最初に着水井に入ります。あとに続く凝集沈澱池で、にごりを取る処理(濁質をフロックにして沈澱)を行 います。

 次に、高度処理と呼ばれるオゾンと活性炭を用いた処理を行います。その後、再凝集混和池でろ過を手助けするため、2回目の凝集を行い、塩素で消毒されま す。

 最後に、ろ過池で仕上げを行います。こうしてできあがった飲水は、浄水池で貯えられ、水道水として、皆さんのご家庭へと送られるのです。
 (一部、阪水のHPより引用)
 
 芦屋では、阪水とは別に独自の水源を持っているので、家庭配水全部が阪水からの水ではありません。しかし、多くの水量を頼っているのも事実です。そのた め、市と阪水との間でみなさんの水道料金を押さえるため、この間度々交渉が行われてきた経緯があります。


(市会議員・中島健一)
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