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2008年(平20) 5月29日 議会レポのロゴ No.393


※市 文化行政推進の提言
 市文化行政推進懇話会が2年前に設置され、このたびその懇話会が提言を出しましたのでその概要をお知らせします。

○提言の概要
・背景と目的
 芦屋市の文化行政が大きな課題に向き合っている中、芦屋市固有の文化資源をまちづくりの中で戦略的に活かし育てていく、芦屋のルネッサンスとも言うべ き、都市政策としての新たな文化行政の展開が求められている。

・基本的な考え(前提)
 先人達が生み出した有形無形の資源の価値を広く市民に伝え、新たな創造を誘発する学びや発表や交流の場を設け、先端性、創造性、国際性を発展的に継承し ていく、長期的視野にたった文化の発展的継承こそ、芦屋文化の未来のために必要。

 芦屋ブランド価値を持続的に高めていくには、芸術文化・学術文化への多様な投資の仕組みを作り上げることも不可欠。

○重点課題
 ・文化基本条例の制定
 ・評価システムの構築
 ・推進のための第三者機関の設置

 文化基本条例の必要性は理解できます。施策を進めていくのに必要となる基本の柱(条例)は欠かせません。しかし、条例はあくまで条例にしかすぎません。

 単なる飾り物にしないために何が必要なのか、支える活動の裾野は広がっているのか広げてきているのか、この辺りを十分斟酌しなければ ならないと思います。

 また、評価システムの構築が重点課題として上げられていますが、提言の中に「1つはコストの評価でいかに無駄なく低コストであるかを 問います」とあるのも気になります。

 このご時勢ですからコストも大事です。が、「いかに無駄なく」のなかで、ほんとに文化を育むことができるのでしょうか? 多くの無駄 の中にも文化となる大切なものが隠れているのではないかと思うのです。この評価、まだ具体ではないですが、その行方に注視が必要だと思うところです。

○具体的な項目
・新・芦屋百景の選定やマップの作成
・生活文化マイスターの認定
・芦屋芸術月間、文化探訪ツアー
 アクセスや情報発信の工夫によってまちの空間や資源に触れる機会を増やし魅力を伝える。

○その他
・  図書館、公民館への指定管理性の導入は慎重な検討が必要
・  美術博物館、市民会館は、施設の目的、使命を軸として総合的に判断すべき
・  文化行政の所管部署は、総合的な文化政策は首長部局、図書館や公民館は教育委員会、美術博物館や市民会館は性急に部局を選ぶのではなく、役割が明確に位置 づけられた後に、ふさわしい部局を選ぶ

○キャッチフレーズ

「山の緑」「青い海」「元気な市民」の住む「美しい都市」芦屋


○シンボルマーク


○提言に対する市の考え方
 提言に掲げられている基本的な考え方を踏まえ、具体的施策についての意見も可能な限り実施できるよう、市民、民間団体、行政等が連携・協力しながら、文 化行政の振興に努めていく。

 具体的な項目や、その他に関してはそれなりに意味のあることだと思うのですが、提言であるにもかかわらず、キャッチフレーズやシンボルマークまで作って いるのに驚きました。

 提言に基づいて、施策をこれから具体化していくのですから、当然内容も変わりうるのに、なぜキャッチフレーズやシンボルマークまで。 提言は名ばかりで、市の最終的な施策ということが前提のように思えます。
 キャッチフレーズやシンボルマークを全市的に作っていく事こそが、文化の裾野づくり貢献するのではと思うところです。
 

(市会議員・中島健一)

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