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2006年(平18)8月3日 議会レポのロゴ No.312

※建設常任委員会の 視察
 委員会で東京に視察に行きました。目的のひとつは、緑のボランティアについて学び、芦屋の公園維持管理に活用できないか、もう一つは、狭小集合住宅税を 学び、芦屋でのワンルームマンション規制に生かせないか、と言うものです。

 緑のボランティアについては、東京の松戸市に先進例を学んできました。ここでは、樹林地の保存と管理育成を行うのに、行政担当課と市民活動の拠点(市民 活動・地域活動を支援する拠点で都市整備公社が設置)、市民のネットワークを組織することで、一つの成功パターンを作り上げていました。

 特徴的な点は、ボランティア入門講座を開催すると、その参加者が自発的にボランティア組織を立ち上げ自発的に活動を行っている点で す。既に全6回の入門講座を3回終わらせ、それぞれの参加者が行政と協力してみどりの保全活動に取り組んでいました。

 芦屋でも現在、公園の維持管理を地域住民の方が行っているところもあります。当然、行政は人も金も出し携わりますが、地域再生の一つ として地域の方に協力してもらうことにより、相乗効果をさらに発揮させていくことが課題となっています。

 しかし、ここがまた難しく試行錯誤が続いています。松戸の事例を見ていると、結局コーディネートの仕方によって大きく変わってくるよ うなので(まあ、当たり前と言えば当たり前ですが…)その点を、いかに上手く機能させるかが、やはり芦屋でのクリアしなければならない課題のようです。
松戸でも、芦屋と同じように各団体の花壇作りも活発なようで、そのネットワークも昨年4月に発足したとの事。芦屋は庭園都市を宣言し様々な取り組みが進行 中ですが、住民を巻き込む点では松戸と比べると、少々遅れをとっているかなと思いました。

 豊島区では、法定外税を活用することで規制、あるいは施策を後押しさせることに取り組んでいます。聞かれたこともあるかと思います が、放置自転車対策推進税という法廷外税を設け、JR等に駅周辺の放置自転車対策に応分の負担をしてもらう取り組みが行われた自治体です。

 この放置自転車対策推進税は、すったもんだの末可決されましたが、結局法の施行前に廃止されてしまいました。廃止に当たっては、JR 等からそれなりの担保を引き出したようですが…。

 今回は、それと時を同じくして成立した狭小住戸集合住宅税についての視察です。これは、開発業者に29u未満の8戸以上の集合住宅を 建設する際には、1戸当たり50万円を課税し、その建設抑制を狙ったものです。

 芦屋市でもワンルームマンションが増えていますが、良い住環境整備に当たってやはり問題となってきています。

 豊島区は、住宅全体の41%が30u未満の狭小住宅が占め、世帯の56%が単身世帯という状況の中、一部ではスラム化に近いような状 況も出てきていることから、このワンルームマンション建設をどう抑制するかが緊急の課題になっていました。その一つの手段として、法定外税を豊島区では活 用しているところです。
 効果の程は、なかなか数字的に把握することができないが確実にあるとのこと。それでも法を施行して2年目には2億数千万の税収があったとのことで、税収 を上げるのが目的ではないので、担当者も笑っていました。

 しかし、住宅ストックのバランスを回復し、ワンルームの新築を抑制する政策手法としては、税以外での検討をし最終的にこの法定外税に 行き着いたとのことで、芦屋に即活用できると言うものではありませんでした。
 それでも、税を活用することで政策推進を図るという視点は、私にとって新鮮でした。また、法制定に至るまでの検討プロセスは、芦屋に必要な点が多々あ り、これはすぐにでも生かして生きたいところです。
 地方分権が進められる中、多くの自治体では税収が増えていますが、芦屋では来年から約14億円もの減収となります。そういった中、まだまだやらなければ ならない点が多々あることを学ばされた視察でした。

※知事懇談に 向けて
 8月7日に県知事との朝食会が、阪神市議会議長会主催で行われる予定ですが、その席で知事への要望事項をどうするかの打ち合わせがありました。芦屋市と しては、医師確保対策をメインに芦屋病院での院内開業への規制緩和などを要望する予定にしています。


(市会議員・中島健一)

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