定例議会での一般質問(2) 昨年末の議会で一般質問に立ち、子どもを取り巻く環境を、どう改善していくのかを質問しました。その概要を引き続き紹介します。 そこで、まず質したい点ですが、今回策定に当たって、地域協議会が設置され、大きな役割を果たしているところですが、計画を見ている
と、策定後の推進体制は庁内推進本部が中心となり、地域協議会は蚊帳の外に置かれているようにも感じられます。 当
局の答弁では「地域全体で」「協働による推進体制」とあいまいな返事を当初していましたが、具体的にどうしていくのかまだ未確定のようでした。
本来なら、計画策定と同時に実施体制についてもきちんとしておくべきと思うところなのですが。
その点から、何点か質問したいのですが、 1点目は、推進体制についてです。 エンゼルプランでは、『有機的なひとつのネットワークとして構築する事が第一の課題』などとし、仮称芦屋市子育て支援連絡会議を設置します、とこうなっ ています。 この仮称 芦屋市子育て支援連絡会議は、現在設置されているのでしょうか、されているのなら次世代計画ではどのような扱いになっているのか、また設置さ れていないのなら、この連絡会議の事が次世代計画でなぜ触れられていないのか」 答
弁で設置されていない事が明らかになり、かつ、今後についても計画が策定された後、組織していくとの事。また、推進体制の受け皿はいくつかあって…などの
答弁もあり、体制は未だ不明確の様子。計画ができた後に…などと悠長なことを言っているが、このままでは先の計画の二の舞(設置されないままうやむや)に
なってしまうのではないかと心配です。
2点目は、基本の柱について。 エンゼルプランでは、基本理念「安心して子どもを生み育てられる国際文化住宅都市を目指して」のもと、7つの基本目標が定められていました。今回策定さ れつつある次世代計画では、基本理念「一人一人の優しさに包まれ、親と子が育ちあうまち」のもと、5つの基本目標をあげています。 基本理念について、一言言えばエンゼルプランに比べると今回は漠然としているなという印象を受けました。しかし、それを支える基本目標がしっかりしてい ればそれはそれでいいだろうと思うのですが、エンゼルプランに比べると、その基本目標も若干後退しているのではないかと受け止めたところです。 そのひとつは、エンゼルプランにあった基本目標「子育てについての意識啓発」その中のサブテーマであった 「子どもの権利の尊重」「男女共同参画による 子育ての推進」それに基づく「市民や企業等への啓発」がごっそり抜け落ちているからです。 次世代計画でも、それに関して部分的にふれてあるところもあります。しかし、やはり根底にエンゼルプランで指摘していた「児童の権利に関する条約」に基 づく子どもの権利の尊重、男女共同参画の推進を欠かす事ができませんし、そのことをしっかり明記する事が必要と考えるのですが、今回、この基本目標をなく したのなぜかお答えいただきたい」 当
局は、掲げてはいないが施策の随所に取り上げている、と答弁しました。逆に施策の随所に取り上げているなら、なぜ基本目標からはずしたのかよくわかりませ
ん。しっかり明記すべきと指摘をしたところです。
「2点目には、エンゼルプランにあった基本目標「子育て世帯への経済的支援」がなくなり、次世代計画ではサブテーマ、格下げの扱いとなっています。内容 も、だいぶ後退していると思うのですが、これはなぜでしょうか。 3点目は、たとえ基本目標が、7つから5つに減ったとしても、内容も具体的施策も引き継がれていれば問題はありません。ところが、エンゼルプランが配布 されてからまだ2年というのに、何の説明もなく施策で抜け落ちているものがいくつもあります。特に新たな施策の展開としてあげていたものが抜け落ちるの は、これは計画の後退であり、その事を指摘しないわけにはいきません。 なぜ、エンゼルプランにあったものが引き継がれていないのか、新たな施策の展開の中で引き継がれていないものは何かを具体的に」 答
弁では、新たな施策を入れたものもあるとしつつ、「明らかに無理」「5年間で実施できないもを」は外したと言明。これには驚かされました。一体当局にとっ
て計画とは何なのでしょうか。単なる覚書の体裁すら持たせていないのではと疑いたくなります。この点は第2質問、第3質問でも繰り返し当局の姿勢について
批判をしたところです。
(市会議員・中島健一) HOME |