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2015年(平27) 6月 一般質問



○副議長(寺前尊文君) 
 次に、防犯カメラの設置について、小中学校における文化芸術の鑑賞・体験について、以上2件について、中島健一議員の発言を許可いたします。
 本質問は、一問一答方式により行われます。  14番、中島健一議員。

◆14番(中島健一君) =登壇=通告に沿って、一般質問を行います。
 初めに、防犯カメラの設置についてです。防犯対策では、防犯カメラの設置に関する県の補助制度と合わせた新たな補助制度を設けることで、設置を促進し、犯罪抑止力の向上を図ってまいります。
 市長は今年度の施政方針でこう述べられました。犯罪抑止力の向上を図るための設置を促進すること。これには異議はありません。

 しかし、補助制度を設けて申請待ちで、設置が促進されるのでしょうか。それはそれで進めつつも、市が主体的に設置に動き出す、ここが大事だと思うところです。
 防犯カメラについては、これまでも多くの議員が取り上げてきていますので、長々と語らず、それを踏まえつつ市の見解をただしたいと思います。

 初めに、助成制度のこれまでの実績について昨年度まで、そして、今年度は3カ月が過ぎましたのでその実績をお尋ねします。

 私は、助成制度と並行して、市が率先して小・中学校通学路、ほかに設置をしていくことが子供の安全を確保し、ひいては市内の防犯に貢献するものと考えていますが、設置に向けて取り組むことはできないのかお尋ねします。

 次に、小・中学校における文化芸術の鑑賞体験についてです。
 小・中学校における特別活動の充実を求める観点から、今回、質問をします。市の教育指針には特別活動について、芸術文化、伝統文化活動を勧めるとありま す。そのもとで教育委員会も各学校においても取り組みがなされていますが、まだまだ充実しているといえる状況にはありません。文部科学省は義務教育期間 中、毎年1回は文化芸術の鑑賞、体験ができる環境を整える必要性をうたっていますが、芦屋市での現状はどうでしょうか。

 まず、現状を教えてください。
 また、鑑賞体験の場をふやす努力をしてほしいのですがいかがでしょうか。
 以上、1回目の質問を終わります。

○副議長(寺前尊文君) 答弁を求めます。
 山中市長。

◎市長(山中健君) =登壇=中島健一議員の御質問にお答えいたします。
 防犯カメラの設置につきましては、助成制度のこれまでの実績は、兵庫県の補助制度を利用して、平成22年度に1団体1件、平成24年度に1団体1件、平 成25年度に1団体1件、平成26年度に1団体2件設置されております。本年度から本市でも補助要項を制定しましたが、今までのところ利用に関する問い合 わせはございません。

 市が率先して小・中学校、通学路などに防犯カメラを設置していくことにつきましては、今後、通学路の安全点検時における危険箇所の確認や警察との情報共 有も行いながら、犯罪発生場所の検証を行い、防犯灯の増設や樹木の剪定等で対応できない箇所につきましては、防犯カメラの設置を検討してまいります。
 その他の御質問につきましては、教育長から、お答えをいたします。

○副議長(寺前尊文君) 福岡教育長。

◎教育長(福岡憲助君) =登壇=中島健一議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、通学路の防犯カメラの設置につきましては、教育委員会としましては、子供の安全・安心の観点から、防犯カメラの設置が必要な場所について、市長部局と協議してまいります。

 次に、芦屋市立小・中学校での文化芸術の鑑賞体験の現状につきましては、全校で実施している学校は、小学校で6小学校、中学校では全ての中学校で毎年実施しております。

 また、残りの2小学校におきましても、学年単位で児童の発達段階に応じたものを実施しております。内容につきましては、音楽関係ではアンサンブル、 ミュージカル、和太鼓など、観劇関係では演劇、影絵劇、また古典芸能として、狂言、獅子舞、神楽、落語の鑑賞や体験を各学校が計画的に実施しております。

 また、県教育委員会の青少年芸術体験授業として、全ての中学校の1年生が県立芸術文化センターで、同センター管弦楽団によるわくわくオーケストラ教室に年1回参加しております。

 教育委員会としましては、児童・生徒にとって多様な文化芸術に接していくことは、文化活動に対する興味、関心を高め、豊かな感性や想像力等を育む上で大 切であり、各学校の実態に合わせて教育活動の中に取り入れることが望ましいと考えております。そのために、今後も各学校の文化芸術の鑑賞、体験の授業にか かる国や県の事業の情報を提供したり、高度な技能を持つ専門家を紹介したりするなど、各学校が児童・生徒の実態に合った文化芸術鑑賞や体験を積み重ねてい けるよう支援してまいります。
 以上でございます。

○副議長(寺前尊文君) 中島(健)議員。

◆14番(中島健一君) 幾つか再質問をしながら市の考え方をお尋ねしたいと思いますが、防犯カメラを設置することで、犯罪を抑止していきたいという市の基本的な姿勢があるかと思います。
 今回、今年度は予算もつけていると思います。今年度の予算及び目標としている台数はどのぐらいでしょうか。

○副議長(寺前尊文君) 辻都市建設部長。

◎都市建設部長(辻正彦君) 目標としてますのは、10台80万円でございます。

○副議長(寺前尊文君) 中島(健)議員。

◆14番(中島健一君) 最初の市長の答弁の中で、平成22年度から平成26年度までこの間に計5台設置がされたかと思います。今年度はまだ、実施がない ということなんですけれども、そもそもこれだけの設置台数では、市の考えている防犯には到底及びつかないというふうに思うんですね。今年度の予算では80 万円、10台分ということですけれども、これまでの経緯を見ると、なかなかそこまではいかないんじゃないだろうかと、市のほうはこの予算が足りなくなるぐ らい申請があると思っているんでしょうか。

○副議長(寺前尊文君) 辻都市建設部長。

◎都市建設部長(辻正彦君) 今までの実績を見ましたら、なかなか達成は難しいかなというふうに思っております。

○副議長(寺前尊文君) 中島(健)議員。

◆14番(中島健一君) なぜ、申請数が少ないと市のほうは捉えていますでしょうか。

○副議長(寺前尊文君) 辻都市建設部長。

◎都市建設部長(辻正彦君) 基本的に関係団体からお聞きしておりますのは、県が8万円、市が8万円、計16万円の補助が出ておるんですが、やはり自己負担額がきついということでお声をいただいております。

○副議長(寺前尊文君) 中島(健)議員。

◆14番(中島健一君) 昨年、平成26年度のまちづくり懇談会が11月に行われております。その中で、自治会側として要望が出されていますよね。公共の 公園を優先して防犯カメラの設置を推進してほしい。道路への防犯カメラの設置を推進してほしい。これに対して市は、これからは助成制度をつくるからそれを 利用してほしいというふうにおっしゃってます。

 その後に各自治会の役員さんがいろいろな話をしています。それを少し御紹介しますと、例えば、翠ケ丘町の自治会の方は、結論的に申し上げますと、行政が 主体的になって防犯カメラをつけていくべきだと思います。自治会や市民ボランティア団体に責任のある設置や管理をさせるのではなくて、行政が主体になって いくべきだと強く思います。まちづくり防犯の協議会でもそうなっていると思います。

 その発言を受けて、まちづくり防犯グループ連絡協議会の代表の方が、またおっしゃってますね。先日も全体会があり、市に対して要望していこうという形に なりました。ほとんどは自治会のほうで何とかならないかという話でしたが、というのは、市のほうですね。市のほうが自治会にそういうふうに言っているとい うことなんですけれども、それは無理だという結論が出ました。いろいろなところで事件が起こっているのを見ると、各自治会や防犯グループで対応するもので はなくて、市に率先してもらわないとだめなのではないかいう話し合いをしておりますと。

 また、業平地区の自治会の防犯の会長さんも、こういうことこそ市がやってもらわなければいけないことですというふうに指摘がありますね。最終的に自治連 の会長さんがどういうふうに締めくくっているかというと、仮に補助金が県から8万円、市から8万円だったとしても16万円です。差額が自治会負担になると とても設置できないということですから、芦屋市にも箕面市のような方向で考えていただき、少しでも進んでいくようにお願いしたいと思います。

 つまり、芦屋市が期待している自治会やあるいはまちづくり防犯グループ連絡会、こういうところでは、市のほうで率先してやってほしい。こちららでやろう と思ってもお金的にもそれは無理な話だと言っているんですね。にもかかわらず、市が助成制度をつくったというだけでは、なかなか進まないと思います。その 点ではいかがお考えですか。

○副議長(寺前尊文君) 辻都市建設部長。

◎都市建設部長(辻正彦君) これまで、今御紹介いただきましたように、まちづくり懇談会とか、いろいろあらゆる機会を通じて、御要望が寄せられておりま す。基本的には、スポットな箇所を見守っていただくということであれば、なかなか市が率先してつけていくのは難しいかなというふうには思っておりますが、 ただ、市が率先してつけていくような箇所というのもあろうかなというふうに思っておりますので、今まではちょっと受け身的な姿勢だったかなというふうに 思っておりますので、市長のほうから御答弁させていただきましたように、通学路の安全点検とか、先ほど警察のほうとも懇談をいたしまして、情報共有もして いただけるということで合意に達してますので、市のほうでも率先して今後は、防犯カメラを設置していきたいというふうに思っております。

○副議長(寺前尊文君) 中島(健)議員。

◆14番(中島健一君) つまり、市はこれからは助成制度をつくったから、団体さんからとかの申請待ちではなくて、市も主体的に防犯カメラを設置していくということでよろしいでしょうか。

○副議長(寺前尊文君) 辻都市建設部長。

◎都市建設部長(辻正彦君) そのとおりでございます。

○副議長(寺前尊文君) 中島(健)議員。

◆14番(中島健一君) いい答弁をいただきました。ありがとうございます。
 実は、年間80万円予算があっても、実際使えるのが1台分から2台分、8万円から16万円、残りが使えずに終わっているのは非常にもったいないことだと 思うんですね。ですから、その差額分プラス何百万円か合わせて、市が主体的につくっていく姿勢こそがまちの防犯づくりに貢献していくものだと私は思ってい るところです。

 以前からも市長は防犯カメラの設置については、犯罪に対する抑止力から有効と考えて、地域のニーズを踏まえ、プライバシーに十分配慮しながら、順次設置 してまいりたいというふうに、以前も答弁してたんですね。それがいつの間にか申請制度だけになってしまっているのは非常に残念でしたから、今回、そういっ た答弁をいただきまして心強く思いました。

 そうなってくると、具体的にどうするんだということを聞きたくもなりますけれども、今回はそこまでは聞きません。市が主体的にやっていくということです から、実際にこれから、どのぐらいの予算をつけて、どういうふうに教育委員会とか、自治会連合会と相談してやっていくかというのは、そこはお任せします。

 ただ、半年、あるいは1年後にもう一回聞きたいと思いますので、それまでにはきちんとしたものを出していっていただきたいと思います。

 なぜ、こういうふうな質問をするかというと、やはり伊丹市や箕面市が各通学路に50台設置するとか、計850台とか、1,000台とかという話が出てい ます。私はそれはそれで有効なのかもしれませんけれども、まちづくりの観点から、やっぱり芦屋市が防犯に力を入れているという姿勢を見せることが大切だと 思うんですね。つまり、極端に1通学路50台とかでなくても、年間5台でも10台でも危険な箇所について、例えば、通学路や自治会から要請があったところ については、つけていっているそういた姿勢が大事だと思うんです。その姿勢プラスやってますよという広報をすることが、まちの治安にもつながっていくと思 うんですね。

 まちの治安につながっていき、なおかつ、これから高齢化社会、あるいは人口減とかいわれています。まちの魅力にもつながっていって、安心して住める、芦屋だからこそ越してきたいということにもつながっていくのではないかなと思います。

 ですから、これからも、今、いい答弁をいただきましたので、ぜひ、充実したものにしていっていただきたいと思います。

 それでは、2点目の質問に移っていきたいと思います。
 答弁の中では、毎年、文化芸術の鑑賞体験をやっているというふうにおっしゃっていましたが、これは確かなんですか。

○副議長(寺前尊文君) 北野学校教育部長。

◎学校教育部長(北野章君) 今回、改めて調査もいたしましたけれども、事実としてやっております。

○副議長(寺前尊文君) 中島(健)議員。

◆14番(中島健一君) ヒアリングのときにはしてないということを聞いてたんで、ちょっとびっくりしたんですけども、いい意味で驚いたんですけれども、やっているということなので、ぜひ、これからも育んでいっていただきたいと思います。

 ただ、わくわくオーケストラ事業は県の事業ですよね。次代を担う子供たちの文化芸術体験事業というのは、これは国の事業だと思うんです。そういった補助 事業−−補助事業というか、こちらから申請をして、受ける事業だけじゃなくて、芦屋市自体もきちんとみずからやっていく姿勢というのが必要だと思うんです よ。例えば、県の事業がなくなったら、国の事業がなくなったということで、各学校でのそういった芸術鑑賞の機会がなくなっていくということでは困りますか ら、その点ではそういった姿勢はお持ちなんでしょうか。

○副議長(寺前尊文君) 北野学校教育部長。

◎学校教育部長(北野章君) 実際に、各学校がやっている実施状況を見ますと、確かに、国の事業を活用したり、それから、県の事業を活用したりということ で、さまざまな工夫をしておりますけれども、独自にやはり自分の学校でこのテーマでやりたいというふうな希望を持ってやる内容を選んでいる学校が実際にご ざいます。少しお金はかかりますけれども、それについても中学校のほうでは、本当に安定的に実施をしておりますし、小学校のほうでも実施内容を例えば、年 ごとにローテーションで、例えば、音楽をやった次の年は、例えば演劇をやるとか、そういった工夫もしているところでございます。

○副議長(寺前尊文君) 中島(健)議員。

◆14番(中島健一君) 年に1回やっているということなんで、さらに充実されていっていただきたいと思います。質問の中で言おうと思ったことはたくさん あったんですけれども、やっているということであれば、あえて言うこともないかなとは思いますが、ただ、実態だけ御紹介しておきたいと思います。

 内閣府が世論調査を行っていまして、子供の文化芸術体験の重要度という項目で調査をしてます。この中で、子供の文化芸術体験について重要だと思うかと聞いたところ、重要であると答えた者の割合が93.1%、重要ではないと答えた者の割合が2.1%となってます。

 つまり、大多数の人が大切だというふうに答えているんですね。なおかつ子供の文化芸術体験について重要であると答えた人のうち、何が重要だと思うかと聞 いたところ、学校における講演などの鑑賞体験を充実させる。これを挙げたものが約6割。つまり、なぜこれだけ学校の文化芸術の体験を重要視しているかとい いますと、学校での鑑賞の機会がなければ、9割近い子供たちが、例えば、演劇や舞台芸術を見ることなく大人になってしまう可能性がある、そういった調査も あるんですね。

 現に、これは2012年に演劇の芸術鑑賞会を実施した小学校6年生を対象にしたアンケートなんですけれども、学校以外で生の舞台芸術を見たことがありますかという質問に対して、ないという人が実に87%なんです。

 ですから、学校でのそういった取り組みは非常に大切だと思うんです。今、年1回開かれているということなので、その取り組みをさらに強めていただきたい のと同時に、遠慮することなく、行政や当局に対しても、予算の要求もしていただきたいと思います。なぜかと言ったら、芦屋市は文化基本条例で、市は率先し てしなければいけないというふうになってますからね。そこのところを重ねてお願いをいたしまして、私の質問とさせていただきます。

○副議長(寺前尊文君) 以上で中島健一議員の一般質問を終了いたします。


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