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2013年(平25) 3月 予算特別委員長報告



○議長(長野良三君) 最後に、予算特別委員長から報告願います。
 中島健一委員長。

◆15番(中島健一君) =登壇=おはようございます。
 予算特別委員長の報告を申し上げます。
 本委員会は、一般会計予算案をはじめ、新年度当初予算案13件を審査するため、去る3月5日に開催されました本会議におきまして、全議員をもって構成する特別委員会として設置されたものであります。

 設置後、直ちに本会議を休憩して開催した委員会では、これら予算案の審査を分科会方式で行うことを決定し、また3月6日から13日まで、計5日間にわ たって順次、都市環境、民生文教、総務の各分科会を開催いたしました。さらに、先週3月18日に改めて本委員会を開催し、各分科会座長報告の後、各会派の 討論を経て表決を行い、新年度各予算案に対する本委員会としての結論を得た次第であります。

 3月18日の委員会における各分科会座長報告によりますと、都市環境分科会では、キャナルパーク監視業務や自転車駐輪対策に関する質疑や駐車場完成後の 病院経営が改善に向かうための意見、民生文教分科会では、ふえ続ける生活保護受給者への対応や病児・病後児保育に関する質疑、中学校給食の実施時期につい ての要望が、総務分科会では、職員給与費や人事評価制度についての質疑や市債の繰り上げ償還についての質疑など、各付託分について詳細多岐にわたって審査 が行われたということであります。

 各分科会での審査におきまして、各会計予算案に対し委員が特に強く主張した意見・要望・指摘事項等につきましては、お手元に配付いたしました特別委員長報告資料に記載された内容のとおりであります。御清覧いただきますようお願い申し上げます。

 委員会では、各座長報告の後、これらの意見・要望等を踏まえ、各会計予算案を一括して討論を行いました。以下、討論の概要を発言順に申し上げます。

 初めに、一般会計、後期高齢者医療事業会計及び三条津知財産区会計の計3議案に反対の会派の委員は、新年度予算は中学校給食の実施や保育所施設整備の予 算など市民の要求に応えてはいるが、予算全体として大きな問題があるとし、ことしも施政方針には厳しい社会情勢下での市民生活に心を寄せる言葉はなく、市 債の繰り上げ償還や土地開発公社解散に70億円を超える額を投入できる財政力がありながら、生活援護資金などの所得制限が近隣市と比較して非常に厳しいこ とを指摘し、本市の所得再分配機能が弱いと批判しました。また、行政のあり方として全職員への人事評価制度導入、非正規雇用の拡大などの問題を改めて指摘 しました。

 さらに、特別会計では後期高齢者医療事業は、高齢者への差別医療を持ち込んだ制度であるとして廃止を訴え、三条津知財産区会計では、自衛隊の通信基地用地として土地を貸与しているため反対すると討論しました。

 次に、全会計に賛成する会派の委員は、健康・福祉・教育の施策をさらに充実させる予算であるとし、中学校給食の実施、預かり保育の全市立幼稚園への拡充 や市立芦屋病院での病児保育の実施、一定所得以下の世帯の子供への通院医療助成などを評価しました。しかし、中学校給食の実施時期に各中学校で差があるこ とや、通院医療助成の対象者がわずかであることなど検討の余地があることを指摘し、今後の改善を要望しました。また、土地開発公社の解散については、将来 の市財政の負担軽減という方針がしっかり執行されるよう見守っていきたいと意見を述べ、最後にJR芦屋駅南地区再開発、老朽化したインフラの効率的な維持 管理計画といった長期的課題などを指摘し、市民と協働して新年度予算を執行するよう求めました。

 続いて、一般会計、介護保険事業会計、後期高齢者医療事業会計及び三条津知財産区会計の計4会計に反対の会派の委員は、一般会計において社会的弱者の視 点に立った予算編成となっておらず、生活保護世帯の増加などに象徴されるように市民生活が厳しい中、財政再建より市民の暮らしを優先するよう求め、土地開 発公社の解散は、結局、税金の無駄遣いを市民がしりぬぐいをするものであると厳しく批判しました。各事業についても芦屋らしさが感じられないとし、職場環 境などの悪化により事件や事故が起こりやすい状況になっているのではないかと指摘しました。

 また、特別会計においては、介護保険事業で特別養護老人ホームの待機者問題など問題が山積していることを指摘するとともに、後期高齢者医療事業は制度そ のものに反対であると意見を述べました。三条津知財産区会計では、自衛隊の通信基地用地としての土地利用に問題があるので反対すると討論しました。

 次に、全会計に賛成する会派の委員は、新年度の施政方針では健康・福祉・教育などの充実を中心としてバランスの取れた予算となっており、今後の将来的不 安を軽減するために、土地開発公社を解散するなど積極的な財政健全化の取り組みをしていることを評価しました。各事業についても、預かり保育の全園実施 や、高齢者への肺炎球菌ワクチン接種費用助成などを挙げ、子育て支援から高齢者までの安全安心の広がりに期待を述べました。最後に厳しい財政状況のもと、 引き続き滞納対策などに取り組むとともに、市立芦屋高校跡地売却や高浜松韻の街の完売に向け努力するよう要望しました。

 続いて、全会計に賛成する別の会派の委員は、大幅な市税収入の増加が見込まれない中、事業の選択と集中を行い、長期的財政運営を念頭に置いた予算編成で あるとし、負担軽減ための土地開発公社の解散を評価するとともに、教育と子育ての環境についても、中学校給食実施や宮川及び打出浜小学校の施設整備、私立 保育所の誘致といった施策などを評価しました。最後に、地方自治において市民参画の意識が進んでいることを指摘し、行政と住民の関係づくりに努力するよう 求めて賛成の討論としました。

 最後に、全会計に賛成する会派の委員から、健全な財政は、阪神・淡路大震災での大きな教訓であり、財政健全化と課題解決のための行財政改革の推進を行う市長の基本姿勢を評価し、賛成するという討論がありました。

 以上の討論の後、採決を行いました結果、第19号議案の一般会計予算、第25号議案の介護保険事業特別会計予算、第27号議案の後期高齢者医療事業特別 会計予算及び第29号議案の三条津知財産区共有財産会計予算の計4議案については、いずれも賛成多数で、原案のとおり可決すべきものと決しました。

 また、第20号議案の国民健康保険事業特別会計予算、第21号議案の下水道事業特別会計予算、第22号議案の公共用地取得費特別会計予算、第23号議案 の都市再開発事業特別会計予算、第24号議案の駐車場事業特別会計予算、第26号議案の宅地造成事業特別会計予算、第28号議案の打出芦屋財産区共有財産 会計予算、第30号議案の水道事業会計予算及び第31号議案の病院事業会計予算の計9議案については、いずれも全員異議なく、原案のとおり可決すべきもの と決した次第であります。

 以上をもちまして、平成25年度芦屋市各会計予算に対する予算特別委員長の報告とさせていただきます。

○議長(長野良三君) 委員長の報告は終わりました。
 ただいまの特別委員長報告に対し、御質疑はございませんか。
     〔「なし」の声おこる〕
○議長(長野良三君) これをもって質疑を終結いたします。



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