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2012年(平24) 12月 一般質問



○議長(長野良三君) 次に、無電柱化の取り組みについて、交通渋滞の解消について、以上2件ついて、中島健一議員の発言をお許しいたします。
 本質問は、一問一答方式により行われます。なお、発言時間は会派内での調整により、30分といたします。
 15番、中島健一議員。

◆15番(中島健一君) =登壇=通告に沿って一般質問を行います。今回は、無電柱化の取り組みについてと、交通渋滞の解消について質問をします。

 無電柱化の件では、これまでも議会で指摘をされていますが、いま一度、芦屋市としてどうあるべきかを質問を通して明らかにできたらと思います。

 無電柱化、これは電線類を地中化することと一般的には考えられていますが、無電柱化とは、その名のとおり、道路上から電柱をなくすことであり、電線類の地中化はその手法の一つです。

 手法の一つというからには、無電柱化にはほかの方法もあります。無電柱化のうち、主な地中化の手法としては、単独地中化方式、電線管理者がみずから設置した管路にケーブルを入れる方式です。
 共同溝方式、道路を施設として二つ以上の公益物件、電線類や水道管などを収納する方式です。キャブシステム方式、電線類を集約するため、ふたつき溝型の 大型トラフを管路として設置し、ケーブルを収納する方式。自治体管路方式、これは自治体が設置し、道路を専有する管路に電線管理者がケーブルを入れる方 式。

 そのほかにも、電線共同溝方式、これが現在最も主流になってる方式で、低コストで無電柱化が可能といわれています。この地中化方式以外にも各建物の軒下に直接電線をはわす軒下配線や、表通りに電線、電柱を設置しない裏配線等の非地中化方式があるところです。

 さて、なぜ無電柱化なのか。芦屋市にとって何も目新しいものではありません。日本では1928年、昭和3年に初めて電線地中化が行われましたが、その場所こそがここ芦屋市です。当時、高級住宅街として造成された六麓荘において、日本として初めて導入されたものです。

 電柱が著しく風致を損なうとして多額の費用をかけて電線類の地中化が行われました。まさに国際文化住宅都市にふさわしい取り組みが、法律が公布される約 30年も前から芦屋市に芽生えていったと言っても過言ではないと思います。その当時も電柱が著しく風致を損なうとの指摘があったわけですが、現在もその指 摘は色あせていないと思います。

 国土交通省は、安全で快適な通行区間の確保、都市景観の向上、安定したライフラインの実現、情報通信ネットワークの信頼性向上を主たる目的として昭和 61年度から3期にわたる電線類地中化計画と新電線類地中化計画、さらには平成16年4月14日に策定された無電柱化推進計画に基づき整備を進めてきてい ます。

 平成21年度以降は、無電柱化に係るガイドラインに沿って引き続き無電柱化を推進しているところです。その中で、無電柱化の目的と効果をこのように紹介しています。「街の景観や、くらしの環境をよくし、防災にも役立つ無電柱化です。」

 一つは、安全で快適な通行空間を確保。「電柱や電線類がなくなると、道路の見通しが良くなり、信号機や道路標識が見やすくなるなど、交通の安全性が向上 します。また、歩道が広く使えるため、歩行者はもちろんベビーカーや車いすを利用する人にも安全で利用しやすいバリアフリーの歩行空間が形成されます。」

 二つ目には、都市景観を向上。「地上にはりめぐらされた電線類が、道路の下に収められるため、美しい街並みが形成されます。」

 三つ目には、都市災害を防止。「台風や地震といった災害時に、電柱が倒れたり、電線類がたれ下がるといった危険がなくなります。」

 四つ目には、情報通信ネットワークの信頼性を向上。「今後ますます発達していく情報化社会に、情報通信ネットワークは広がる一方です。電線類を地中化することにより地震などの災害が起きた時の被害を軽減することができます。」

 その中でも、「災害に強いまちづくりを進めます。」のところでは、このような説明もあります。「平成7年1月に発生した阪神大震災においては、電柱が倒 壊し人々の生活に大きな影響を与えました。このとき最も被害の大きかった神戸地区の電話回線ケーブルの被災率は、架空線が2.4%、地中線が0.03% と、地中線の被害が架空線の80分の1程度にとどまりました。こうした経験を活かし、電線類の地中化により安定したライフラインを実現します。」このよう に、国が音頭をとって進めようとしてきたわけですが、実態として日本の都市では欧米の都市と比べ大きく立ちおくれているのが現状です。

 日本と欧米を比べると、欧米の都市のほうが町並みが美しいと言われます。私はそうも言えないと思うのですけれども、そう言われる原因として、立ち並ぶ電柱と、空を横切る電線のないことが挙げられるかと思います。

 実は、ロンドンやパリ、ボンでは、既に30年前の調査で100%、ベルリンやハンブルグでもほぼ100%の無電柱化を達成しています。シンガポール、ア メリカのニューヨークでも80%台後半です。それに比べ日本では、東京23区の場合でもわずか8%弱と大きく立ちおくれています。特に身近な生活道路での 無電柱化率が低い結果となっています。

 さて、そういった状況の中、日本で先駆けて無電柱化に取り組んだ由緒あるこの芦屋市、今現在、無電柱化の取り組みはどのような状況になっているのでしょうか。また、今後の取り組みについてはどのように考えているのかお答えいただきたいと思います。

 次に、大きな2番目の、交通渋滞の解消についてお尋ねします。

 山手幹線が開通し便利になりましたが、時間的、局所的に起こる交通渋滞はさすがに不便を感じる状況があると思います。芦屋市として市内交通の渋滞解消について、現在、どのように取り組んでいるのでしょうか。

 また、宮川沿いの南北線と山手幹線が交わる交差点は渋滞が目立つようになっています。この解消について、どのように考えているのか、あわせて答弁をお願いします。
 以上、1回目の質問を終わります。

○議長(長野良三君) 答弁を求めます。
 山中市長。

◎市長(山中健君) =登壇=中島健一議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、無電柱化の現状につきましては、山手幹線や区画整理区域の主要幹線のほか、六麓荘町の一部、高浜町松韻の街、南芦屋浜地区などで無電柱化を行っております。

 今後の取り組みにつきましては、本市の景観行政を推進していくためにも景観を阻害する電柱や架空線の整理、撤去を行ってまいりたいと考えておりますが、 兵庫県下における無電柱化推進計画において、2.5メートル以上の歩道幅員が必要となること、また、電線類以外の下水道管、水道管、ガス管等の移設費用が 多額であること、移設場所の確保など、さまざまな問題があることから、計画的に取り組んでまいりたいと考えております。

 また、当面の計画としましては、「JR芦屋駅南地区のまちづくり」の中で検討してまいりたいと考えております。
 次に、市内交通の渋滞解消の取り組みにつきましては、これまで渋滞が頻発していた中央線と国道2号との交差点において、右折レーンを設置し、また宮川線 と朝日ケ丘線の交差点では、信号機の連動化などを芦屋警察に要望するなど、関係機関と協力しながら解消に取り組んでまいりました。

 また、宮川線と山手幹線の交差点の渋滞解消につきましては、兵庫県公安委員会において平成24年1月に集中制御方式による渋滞の感知器を設置し、信号機の連動化が行われておりますが、今後、さらにどのような解消策があるのか、関係機関と協議してまいります。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) 6月に一般質問が行われて、ほかの議員さんも地中化のことを聞かれてました。そのときに市長が答弁されたのとほぼ同じような答弁 であったかと思いますが、まずもってお聞きしたいのは、電線類地中化あるいは電線、電柱を見えなくしていく、そういった方向で進めていく気持ちはあるのか どうか、その点を最初にお聞きしたいと思います。

○議長(長野良三君) 山中市長。

◎市長(山中健君) 気持ちは大いにございます。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) それは、大変私もそう思いますので、いい方向で一致できたかなと思います。
 ただ、具体的にそれをどう進めていくのかというのがこれからの課題になるかと思います。
 先ほどの答弁の中では、計画的に取り組みますというお話がありました。その「計画的に」ということで一つはJR芦屋駅南の整備のときにやっていくと言われましたが、そのほかはいかがでしょうか。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) 今、電線類地中化につきましての5カ年計画がございまして、現在の5カ年計画は平成21年度からの5カ年ということでございます。平成26年度から、また新たな5カ年計画が策定をされるということで、今、まだ調査中という段階でございます。
 芦屋市としましては、JR芦屋駅南以外の路線については、今のところ予定をしているところは具体的には挙げてございません。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) 先ほど、整備が進んでるというところで、山手幹線や区画整理区域、あるいは高浜の南、松韻の街、そういったことを挙げられましたが、これは全て大きく何かをするというところになるんですよね。

 実際、それ以外の既成市街地をどう進めていくかというところが私は大切だと思うんですけれども、今のところはJR芦屋駅南以外はないということで、これでは全然進まないと思うんですが、その点では市はどのようにお考えになりますでしょうか。

○議長(長野良三君) 岡本副市長。

◎副市長(岡本威君) 行政としまして、ぜひ実施したいといいますのは、芦屋川の両岸が特別景観地区になっておりますので、それについて電線類地中化には取り組みたいというふうに、もちろん財政上のことはあるんですけども。

 ただ、先ほど兵庫県において2.5メートル以上の歩道幅員がないとなかなか事業として認めてもらえないということがございますので、その中でどのようにできるかというのは、今、そこまでまだ検討はしていないという段階でございます。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) 今の副市長の答弁で、2.5メートル以上のところと言われましたけども、対象となる路線、2.5メートル以上では59路線があると、先回の答弁で出されてます。

 ですから、今挙げてる以外に59路線が2.5メートルの幅員があるということで、やろうと思ったらできることだと思うんですね。ただ、それを今すぐ実施 するというのはなかなか難しいかと思います。だからこそ計画が必要かと思うんですね。その計画が具体的に定まってないというところに私は大きな問題点を感 じます。

 第9次芦屋市交通安全計画の中にも無電柱化の推進というのがあります。この中に、「安全で快適な通行空間の確保、都市景観の向上、都市災害の防止、情報 通信ネットワークの信頼性の向上などの観点から、幹線道路の整備にあたっては無電柱化を推進するものとします。」というふうに書かれてあります。

 この「幹線道路の整備にあたって」というのは、具体的にどこを指しているのかお答えいただきたいなと思います。

 私は、対象となる59路線、これが対象になるのかなというふうに思ってるんですが、その点で間違いないのかをお聞かせいただきたいと思います。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) 59路線というのは、歩道が2.5メートル以上あります現在の市内の道路の対象となる路線でございますけれども、第9次の 道路の、先ほど議員さんのほうから触れられました交通安全計画の中で定めておりますことにつきましては、幹線道路の整備ということで、これから新たに幹線 道路として整備する際にはそういった地中化をその中に折り込んで整備をしていきたいということでございまして、今のところ具体的な幹線道路の整備という計 画は、芦屋市の第4次の総合計画の中で具体的に挙げてるところはございません。

 今ありますのは、JR南の面整備、それから幹線道路の整備につきましては、今後の財政状況を見ながらどの路線を整備するかというのはこれから決めていくということになろうかというふうに思っております。
 以上でございます。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) その、これから決めていくときに、私の指摘している既成市街地、あるいは大きな幹線から脇道にそれていく、側道に入っていく、そ ういった道の無電柱化を進めていく、計画を立てていく必要があると思うんですけれども、今のところ、それはどうなっているんでしょうか。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) そういった計画は必要かというふうな認識はしておりますが、今のところ具体的な計画としてありますのは、その都度になりま すけれども、県が定めます5カ年の地中化推進計画の中でどういうふうに進めていくかということをその中で明らかにしていくということになろうかと思ってお ります。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) これからこれからということなんですけれども、実際にやっていくという熱意があるならば、その5カ年計画の中にぜひ盛り込んでほしいんです。

 というのは、結局は今のところはJR芦屋駅南以外ないということで、これだけで終わってしまうと思うんですね。ちりも積れば山となるですから、1年間に どのぐらいできるかわかりませんけども、10年、20年、30年、50年、そういった長期的スパンの視野を持った、視点を持った取り組みが必要かと思うと ころですので、ぜひそれはお願いしたいと思うところです。

 電線の地中化の件に関してはいろんな人がいろんなことを言われていますが、これについてもやっぱり芦屋市は真摯に答えていくべきだと思います。都市計画 審議会の委員であった中野さんが、2006年ですね、これは論文か何か出されてるんですけども、恐らく船戸町や松ノ内町の山手幹線が開通した後に書かれた ものだと思うんですが、この中にこういった指摘があります。「この工事に伴って電柱や電線を地下化する工事も同時におこなわれた。

 当然、その道路完成後の沿線には道路標識や照明柱以外の地下構造物はなく、見た目がすっきりで、道路の景観はきれいなものとなった。ところが、それに取 り付く従来の道路があいかわらず、電柱と電線が地上と空中を占領した状態のままである」と。「今後の日本の進むべき方向の一つである『生活の質向上』を実 現するためにも、『安全・安心』・『環境』・『景観』がキーワードであり、この『電線の地下化』を日本の課題としてぜひとも推進していきたいものである」 というふうに論文で出してるんですね。

 その中野さんが、昨年の都市計画審議会の中でこう伝えてます。「景観で一番気になるのが電柱なんですけれども、電柱についてはどういうふうに考えられて おられますか、将来的に。」というふうに質問されてるんですね。そのときに、まちづくり担当課長が、既成市街地というのはかなり難しい部分がございまし て、そういうことができるようなことがあれば当然そういうことをやっていくという答弁がありました。

 私は、これはとっても大切なところだと思うんです。ですから、こういった指摘があって、市ができることがあれば当然そういうことをやっていくという答弁 してますから、今後、5カ年計画の中でも、この大型整備事業以外、つまり既成市街地、そういったところや幹線からの脇道、側道に無電柱化を進めていく計画 をぜひ持っていただきたいと思うところです。
 今のところははっきりしないんですか、計画に盛り込むというのは。その点をお聞かせください。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) 先ほども申し上げたんですけれども、今の5カ年計画の中では、山手幹線なり芦屋駅南地域は入ってございます。次の5カ年の 中では、今まだ調査をしている段階でございますので、基本的にはできる限り地中化というのは推進を図りたいというふうに思っておりますが、ただ、どうして も事業費といいますか、工事費が割高になるところもございますし、計画的に道路整備をやっていく中でということになってまいりますと、芦屋市の財政状況を 含めて検討しないといけないところがあると思います。

 ただ、電線類地中化というのはある面進めていかないといけない大きな課題だということでは認識をしておりますので、できるだけ取り組んでいくように努めたいというふうに考えております。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) 何度も同じことを聞いて済みませんけども、5カ年計画もやはり大切でしょうし、ぜひその中に盛り込んでいってほしいと思うんです が、この電線類地中化に関して独自に長期的な計画というのはやはり必要なんじゃないか。長期的な展望を持つ必要があるんじゃないかなというふうに思いま す。昨年……おととしですね、総合計画審議会の中でも委員さんがいろいろ指摘されてます。

 その中で、市の目標として電線の地中化を盛り込むのであれば、その地域で財源も調達し、芦屋の特色として自分たちでそれを実現するという形にするしかな いという指摘をされてるんですね。私は当然そうだと思います。なかなか県のほうとか国のほうとか、これからどんな意向になるか、補助金が出るのかどうかわ かりませんけども、でも、国際文化住宅都市として町並み、景観、そんなことを考えていけば独自の取り組みが必要だと思うんですね。

 5カ年計画の中に、当然盛り込んでいってほしいんですけれども、この点、この点というのは電線地中化、あるいは無電柱化、そこについて独自の長期の計画が必要だと思うんですが、その点はいかがでしょう。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) 独自の計画を立てるかどうかというところにつきましては、一度、私どものほうも検討してまいりたいというふうに考えております。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) ぜひ検討していっていただきたいと思います。
 そして、その中でもしつくることになれば、阪神間、あるいは関西、日本で地中化率、あるいは電線、無電柱化率が一番になるように目指していってほしいと思います。

 それは、なぜかと言ったら、やっぱり発祥の地ですからね。そして、国際文化住宅都市ですから、そういった高い志を持って取り組みをしていっていただきたいと思います。

 無電柱化は最初の質問の中で、地中化するだけではないというふうな指摘をしましたが、ことしの4月に毎日新聞で、金沢方式というのが紹介されています。 金沢では伝統的な景観を保存するために、1968年から20年かけて、約15キロの無電柱化を完了してるそうです。この金沢では、電線を地中に埋設する一 般的な整備方法ではなく、地中に電線を通すような、軒下配線とか、そういった新しい取り組みをしてるそうなんですね。

 芦屋市も財源がないというようなことも理由になってますから、コストをかけない無電柱化ということをぜひ検討していく必要があるのではないかと思いますが、その点ではいかがでしょうか。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) 基本的には、やはりコストっていうのはできるだけ少ない中で事業を実施すべきだというふうに考えておりますので、いろんな 方策があるかと思います。それは、地域の状況を見ながらコスト縮減を図りながらといいますか、できるだけコストのかからないような方法というのは当然考え ていくべきだというふうに考えてございます。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) では、その方向でよろしくお願いいたします。
 ただ、計画ができて、いざしようと思ってもなかなか困難な点が出てくるかと思います。幅が少なくて、あとは各関係業者、事業者との調整がうまくいかない ということもあって無電柱化できないところも出てくるかと思います。そういったときにはどうするかということで、南芦屋浜のほうでは無電柱化を進めるに当 たってできないところはどうするかということが方針として出されてますよね。「デザインや色彩などについて、他のストリートファニチャー(街路備品)との 調和に配慮し、また、街灯や標識などと統合化できるところは、一体的なデザインとする。」こういった文面も、芦屋市が作成したものの中にあります。

 こういった視点を長期計画とかをつくる際には、ぜひ取り入れていっていただきたいと思います。これは指摘をしておきます。

 なぜ、今回このことを取り上げたかというと、「電柱をなくし並木道を」という国会議員の議連が結成されています。これが2009年4月に報道された記事 なんですけれども、電柱や電信柱を地中化し、その跡を並木道に変えることを目指す議員連盟が衆議院、参議院で発足したと。自民党の小池百合子元防衛相らが 中心となって準備を進め、会長には安倍晋三元首相がついたと。初の会合には自民党の町村官房長官や公明党の太田代表らも出席した、こういうふうな記事が紹 介されてます。

 その中で、全国にある約3,300万本の電柱、電信柱を国費で地中化していく意向が表明されています。今、総選挙のさなかで、どういった状況になるかわ かりませんが、ひょっとしたら、国費でやっていこうという動きが出てくる可能性もあるかと思うんですね。別にこれがあるないにかかわらず、芦屋市は独自性 の計画を持って取り組んでいってほしいと思いますが、こういう動きもあるということも踏まえて、ぜひ前向きな取り組みをしていっていただきたいと思いま す。

 では、2点目の交通渋滞の解消についてをお尋ねしていきたいと思います。
 私が全体的なところを指摘して、その上で山手幹線と宮川の南北線の最近の渋滞の解消をどうしていこうと考えてるんだというふうに聞いたところ、公安委員 会と調整をし、平成24年1月から渋滞感知器を設置して緩和に努めているということですが、実態、御存じでしょう。どんなふうに渋滞になってるのか。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) はい、山手幹線の部分で東行きが渋滞したりというところもございますし、その辺の実態については私のほうではつかんでます。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) 実態を御存じなら、今の渋滞感知器だけではなかなか緩和が図れていないということを知ってるかと思います。
 では、これをどう緩和していくかというところは、市はどのようにお考えなんでしょうか。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) これ、先ほど市長のほうから答弁をさせていただいたわけですが、ことしの1月に信号による連動化で調整をさせていただいて いるというところなんですけれども、それによりましてもまだ渋滞しているというところがございますんで、あと、私どもができるかどうかはちょっとわからな いんですけれども、もう少し信号による青の時間の調整とか、これ当然、山手幹線の青を長くしますと宮川線が短くなるというふうなこともございますし、その 辺の信号の状況を見ながら、まずは信号処理でさせていただきながら、さらに何ができるんかというところは関係する機関といいますか、これ、警察が大いに関 係するわけですけれども、そういったところと協議をしてまいりたいというふうなところで、今のところ具体的な計画を持ってるというところまでは至っており ません。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) 信号を調整してもなかなか解決できないなというのを現場を見てて思いました。というのは、例えば南北線、北から南におりていくと きに、山手幹線のところで左折する車、東方面に行く車が1台、2台あって、歩行者がいるととまってしまうんですよ。その後ろの直進したい車がいても前に進 めない、これは逆に山手幹線の西から東に行く道でも同じようなことがあります。西から東に行くときに、北に左折して北に上ろうとする車が何台かいると、歩 行者がいて、その後ろの車が流れない、こんな状況があるんですね。
 私は、レーンを1レーンふやすことによって少し緩和ができるのではないかなと思うんですが、その点はいかがでしょう。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) レーンをふやすという方法は一つの方法だとは思っております。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) ぜひふやしていただきたいのですが、いかがでしょうか。

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) 一つは、円滑に処理をするという意味では、そういう方法も当然あるわけですけれども、逆に申し上げますと、一方では交通量 がふえるというふうなことも懸念されるところでございまして、それは余り考えないといけないことではないかもわからないんですけれども、左折レーンをつく ることによりまして、ある面、当然、安全に円滑に処理できるという方法になる可能性はあるんですけれども、一方で交通量がふえるということになってまいり ますと、地域の中でまた山手幹線の、これはあくまで計画が4車線という考え方もございます。そんな中で、そういうふうなレーンを設置するということになり ますと、地元との協議が伴ってくるということもございますんで、そういうことも含めましてどんな方法があるのかというのは今後も検討していかないといけな いと思っております。
 以上です。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) レーンをふやすことによって交通量がまたふえるというふうにはちょっと考えにくいんですけれども、私が言ってるのは、交差点付近に左折車専用のレーンを二、三十メートル設けることができないかということで指摘をしております。

 もともと山手幹線は4車線道路ですから、しようと思ったらできるのではないかなと思いますし、南北線については宮川がありますけれども、あそこを少しふ た掛けするとか、何かのいろいろ検討を加えてレーンをふやすこともできるのではないかなと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
     〔「4車線にせえ」の声おこる〕

○議長(長野良三君) 北田都市環境部長。

◎都市環境部長(北田恵三君) 宮川をふた掛けをということなんですけれども、これ、宮川河川管理者、兵庫県になります。兵庫県のほうにそういったことも 含めまして確認をしたわけですけれども、宮川のところにふた掛けするということになりますと、やはり河川構造令といいますか、治水安全上、適切ではないと いうふうな判断も県のほうからいただいておりますので、非常にそういった暗渠化するということにつきましては難しいかというふうに考えてございます。

○議長(長野良三君) 中島(健)議員。

◆15番(中島健一君) 難しいということで交通渋滞解消できればいいんですけども、そうもいきませんから、私は一つの方法としてレーンをふやすのがいいのではないかと指摘をさせていただきました。

 あとは、当局のほうでどの方法が一番いいのかということをなるべく時間をかけずに考えて実施に移していっていただきたいと思います。

 最後になりますが、今回、無電柱化の取り組みについて質問をさせていただきました。決意はあると、無電柱化についてあるというお答えでしたので、私はその点はもう本当に大切にしていっていただきたいと思います。

 というのは、全国がやはり無電柱化のことを見たり聞いたり、調査しようと思ったら必ず芦屋市のことが出てくるんですよ。となりますと、じゃあ、今の芦屋 市の現状はどうなのかというところにも視点が行くわけなんですね。そのときに恥ずかしい状況で芦屋市として物が言えないということではなくて、芦屋市とし て胸を張って無電柱化は進んでいますというような状況を報告できるような態勢をぜひつくっていっていただきたいですし、5カ年計画には必ず盛り込んでほし いですし、できれば独自にこの無電柱化計画の取り組みもしていってほしいと思います。

 1年間で50メートル、100メートルでもいいと思いますよ。お金はかかるかもしれませんが、それも積もり積もったら大分パーセントが上がっていくかと思いますので、よろしくお願いしたいということを最後に指摘をしまして、質問を終わります。

○議長(長野良三君) 以上で、中島健一議員の一般質問を終了いたします。


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