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2011年(平23)6月 一般質問



○議長(畑中俊彦君) 次に、芦屋庭園都市宣言を実のあるものに、御当地デザインナンバーの実施を、教科書採択について、以上3件について、中島健一議員の発言をお許しいたします。
 15番、中島健一議員。

◆15番(中島健一君) =登壇=通告に沿って一般質問を行います。
 今回は3点にわたってお聞きしたいと思います。
 1点目は、芦屋庭園都市宣言を実のあるものに。2点目は、御当地デザインナンバーの実施を。3点目は、教科書採択についてです。

 まず最初の1点目ですけれども、緑や花というのは人の心を潤し、そして毎日の生活を豊かにするものに一役買っている大切なものだと私は感じます。緑豊かで色とりどりの花があふれるまち、そんな芦屋をつくっていく、大いに賛成するところです。

 芦屋市には、庭園都市宣言があります。その庭園都市宣言には、「私たちは今ある自然を大切に守り育て、人と緑の調和を目指します。花と緑いっぱいの美し い、潤いのあるまちにします。四季折々の花や緑に囲まれた命の躍動感あふれるまちにします。花と緑が絶えないまちづくりをみんなで続けます。一人一人の心 の中にも花を咲かせます。花や緑を愛する子供たちを育てます。」

 私は、この芦屋庭園都市宣言、本当にいいものだと思います。この芦屋庭園都市宣言を実のあるものにするために何が必要かいろいろ考えてみました。お金な のか、意識なのか、地域の協働なのか、はたまた市の強権か。私なりに考えたことは、市民のニーズと政策的な誘導がマッチすれば、時間はかかるけれども、そ れなりに実は結んでいくだろうということです。

 現在、庭園都市の実現に向けて市民とともに進めていきますと、そういう姿勢のもとアクションプログラム、こういったものが取り組まれています。庭園都市 宣言は私が以前取り上げた市民憲章にも通じるいい宣言だと思いますが、形だけのもの、形骸化させないようにしていかなければなりません。そのために、市は 庭園都市の実現に向けていろいろな取り組みをしているわけですが、現在の状況を教えてください。

 私の感じるところでは、市民全体の中ではまだまだ積極的に取り組もうという、そういった機運にまでは至っていない。また取り組んでいる人の中にも、行政 に対するさまざまな要望があると感じるところです。市民が芦屋庭園都市宣言の趣旨に賛同して率先的に行動しようとすれば、必ず突き当たるのが緑や花を育て るのに欠かせない水です。規模が大きくなればなるほどその費用はかさむことになり、趣旨には賛同するけれどもと、今一歩その取り組みにちゅうちょ感のある 人が多いようです。少しでもその負担を和らげ、取り組みを促していく政策ができないかと考えるところです。

 そこで、提案したいのは、現在、草や花に水をまくのに水道水を利用している人が多くいます。ところが、水道メーターは家庭内用も散水用なども合わせた形 になっているので、これは結構高くついているようです。私は、庭園都市宣言の趣旨に賛同し協力する家庭には少しメリットが感じられるよう、散水利用する場 合、料金を安くできないかと思います。そのためには散水栓を新たに設置しなければなりませんが、新たに散水栓を設置する場合、その補助をするとともに別料 金の体系を取り入れてはどうかと思います。緑や花を育てるために散水する水については、料金的に安くして負担を軽くすることで、その活用を促すことができ ると思うのです。この点についてお尋ねしたいと思います。

 次は御当地デザインナンバーについてです。

 御当地ナンバーとして、四輪車、車では全国19カ所の地域名が現在使用されていますが、名前の知れた芦屋の地名が車で使用されることはありません。それ には条件があり、目安として10万台の登録が必要になってくるからです。しかし、これとは別に、原付バイクや小型自動二輪にも御当地ナンバーがあります。 この御当地ナンバー、各地域でまちのイメージづくりやブランドの普及などの観点からも取り組みが進んでいるところです。

 この御当地デザインナンバーは独特の形をしていたり、イラストが描かれていたり、さまざまなものがあります。それというのも、原付バイクのナンバープ レートは標準的なデザインの通達はありますが、法的拘束力はないので、事実上、発行元の自治体に判断をゆだねられているからです。

 このナンバーに該当するのは、ナンバープレートが白色の原付バイク、ナンバープレートが黄色で排気量が51ccを超え90ccまでの小型自動二輪、プ レートが桃色で125ccまでの小型二輪、またトラクターなどの小型特殊自動車、あるいはプレートが水色の排気量が50cc以下の自動車、いわゆるミニ カーが該当します。

 この御当地デザインナンバーに取り組んでいる自治体は数多く今あります。例えば、文学、歴史にちなんでナンバープレートをつくりかえたのは松山市です。 司馬遼太郎氏の小説、坂の上の雲で取り上げられて有名になりましたが、その雲をイメージしたデザインを原付ナンバーに取り入れています。あるいは、水墨画 で有名な雪舟が生まれた総社市では、そのネズミをナンバープレートに取り入れたりしています。あるいは、名産品をPRしながら走れるように、その地域の名 産品をナンバープレートに取り入れているところもあります。例えば、将棋の生産量の大部分を占めている天童市ですけれども、そこでは将棋の駒をイメージし た形のナンバープレートを入れたり、あるいはサクランボ産出量で有名な市ではサクランボのマークをこのナンバープレートに取り入れたりしております。近く の箕面市では、箕面の滝が有名ですけども、この箕面の滝をデザインしたナンバープレートを取り入れたり、あるいはお隣の神戸市では、ポートタワーをデザイ ンしたナンバープレートをこの6月から取り入れています。

 このデザインナンバーを活用して芦屋ブランドのイメージづくりに一役立たせるのも、まちづくりの観点として私は大切だと思います。この取り組みをぜひしていただきたいと思うのですが、市として今のお考えをお聞かせください。

 最後の3点目ですが、教科書の採択についてです。

 ことしの夏、4年に一度の中学校教科書の採択が全国の各教科書採択区において行われます。今回の教科書採択は、新しい教育基本法が制定されて初めての採 択となります。新しい教育基本法では、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養う、このことが教育の目標の一つとして示 されました。

 このような教育法規の改正に基づき、学習指導要領の改訂が行われています。主な改訂としては、伝統と文化の点では、私たちの生活には我が国の伝統的な考 え方や信仰、習慣の影響が見られる。我が国の伝統と文化が自然や社会の中でどう受け継がれてきたのかを考えさせ、日本人としての信条やものの考え方に気づ かせる防衛と国際貢献の点では自衛隊が我が国の防衛や国際社会の平和と安全の維持に果たしている役割、あるいは領土の点では、我が国の海洋国家としての特 色を取り上げるとともに、北方領土は固有の領土であり、不法に占拠されている竹島については、韓国との主張に相違があるが北方領土と同様に教えるなどと改 訂されています。こういった改訂を受けて各教科書会社は教科書の編さんを行っているわけです。

 しかし、新しい教育基本法や学習指導要領が求める国家及び社会の形成者としての資質を養おうとする規定に沿ってるとは言いがたい教科書も検定を通ってい るのが現状です。新教育基本法学習指導要領に沿った健全な教科書を子供たちに届けるために適切な教科書を選択することが非常に重要だと思います。

 文部科学省の教科用図書検定調査審議会は教育委員会が装丁や見ばえではなく、内容を考慮した緻密な調査研究を公正かつ適正に行い、各採択権者の権限と責 任のもと地域実情に最も適した教科書を採択していくことや、教育基本法の改正内容や学習指導要領の改訂を十分理解し、適切な教科書採択を行うよう、このよ うに求めています。

 そこで、現在、教科書採択に向けどのような取り組みをしているのか教えてください。芦屋市には義務教育諸学校教科用図書選択協議会という附属機関があり ますが、ここでの取り組みやその規則の中で定められている調査研究専門委員会の活動についてもあわせてお答えいただきたいと思います。
 以上で1回目の質問を終わります。

○議長(畑中俊彦君) 答弁を求めます。
 山中市長。

◎市長(山中健君) =登壇=中島健一議員の御質問にお答えいたします。
 芦屋庭園都市宣言を実のあるものにするための取り組み状況につきましては、平成16年に市民の皆様とのワークショップによって、庭園都市の実現に向けた 庭園都市情報の収集と発信、オープンガーデン、緑の制度の勉強会、緑の循環システム、緑の交流会の5つのアクションプログラムを設け、協働して取り組みを 進めているところでございます。

 これまでの主な事業としましては、庭園都市情報の収集と発信では、豊かな花や緑がある公園を紹介した公園お楽しみガイドブックを作成いたしました。
 オープンガーデンでは、平成18年の開始当初38カ所であったものが、ことしは77カ所にふえ、スタンプラリーも同時開催しているところです。
 また、学校園や出先職場等の公共施設での花いっぱい事業も実施し、年々参加者も増加しているところです。

 緑の循環システムでは、東山北公園及び東山公園に落ち葉の堆肥化を目的とした堆肥箱を設置いたしました。芦屋市総合公園では剪定した枝をチップ化し、園 内に敷き詰めることにより、樹木を乾燥から守ることに取り組むほか、種まきから苗床づくりを行い、公園内の花壇の緑化に努めているところです。

 緑の交流会では、オープンガーデンの参加者との交流を推進しております。
 既成事業につきましても、芦屋市住民緑化団体育成事業に係る助成金の交付や市民等による環境保全への取り組みを推進する芦屋市緑化事業助成金の交付を行っています。

 また、芦屋庭園都市を目指して、平成20年に策定した芦屋市緑の基本計画では、平成32年までに市街化区域の緑の目標量を約269ヘクタールとしてお り、そのために早期に取り組む施策として、平成21年7月に保護樹7本を新たに指定するとともに、平成21年10月に浜芦屋町、松浜町地区と岩園町地区、 平成23年5月には山手東地区、山手西地区、そして朝日ケ丘町地区のそれぞれを緑の保全地区に指定するなど、緑を守り育てる取り組みを推進しております。
 引き続き、美しく住みよい庭園都市芦屋を実現するためにこれらの施策に取り組んでまいります。

 次に、散水栓の設置補助につきましては、平成9年の水道料金改正で、用途別から口径別料金へ改正を行い、家事用の安い料金体系に一本化しましたので、散水用の基本料金は徴収しておりません。散水用に使用された水道水は家事用使用水量として計量しております。
 また、散水栓の料金を下げ家事用に一本化したことから、さらに値下げすることは難しいと考えております。

 次に、軽自動車への御当地デザインナンバーの導入につきましては、現在の芦屋市の交付する軽自動車のナンバープレートの原価が1枚約90円であるのに対 し、御当地ナンバーを採用してる団体では1枚約300円であり、金型を製作した場合は、初期費用としてさらに約150万円かかることとなります。最少の経 費で最大の効果を上げるようにしなければならないことは徴税費用においても重要ですので、まちづくりや地域振興等の観点や、広告としての効果等から導入し ている自治体があることは承知しておりますが、本市は住宅都市であり、御当地ナンバーとして採用できるような特徴のある建造物や市民の皆様に親しまれる キャラクターもありませんので、現在のところ導入する考えは持っておりません。
 その他の御質問につきましては、教育長からお答えをいたします。

○議長(畑中俊彦君) 教育長。

◎教育長(福岡憲助君) =登壇=中島健一議員の御質問にお答えいたします。
 小中学校で使用する教科書につきましては、基本的に4年間に同一の教科書を使用することになっております。したがって、4年ごとにその後に使用する新し い教科書を決定する、いわゆる教科書の採択がえを行う必要があります。この教科書の採択がえは新学習指導要領への移行に伴い、昨年度は小学校で行ってお り、今年度は中学校が採択がえの年となっております。

 教科書の採択に当たっては、広く関係者の意見を求め、採択の適正化を図る必要があります。そこで、教育委員会では、学識経験者、学校関係者、保護者等を 構成員とする教科用図書採択協議会を設置しております。この採択協議会は教育委員会からの諮問を受けて教科書の調査研究を行いますが、さらに協議会のもと に校長や教諭からなる教科用図書調査委員会を設置して、教科ごとにより詳細で専門的な調査研究を実施します。この調査委員会からの調査研究の報告に基づき 採択協議会で本市の児童生徒にとって最もふさわしいと判断した教科書を選出し、その結果を答申として教育委員会に報告します。そして、教育委員会は協議会 の答申に基づいて審査の上、教育委員会が採択教科書を決定することになります。このように、教科書の決定の権限は教育委員会にありますが、採択に至るまで の過程には学校関係者や保護者が深くかかわっております。

 教科書採択は8月末までに行うことになっておりますので、現在は調査員が中学校で使用する教科書の検討を行っている最中であります。採択候補となる中学校の教科書については、7月4日から打出教育文化センターで展示しますので、ぜひごらんください。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島議員。

◆15番(中島健一君) 2回目の質問をさせていただきます。
 最初に、教科書採択のほうについてお伺いしたいと思います。
 手続的には教育委員会が諮問をして協議会が選定に当たって頑張っている、今、状況があるということだったんですけれども、調査研究専門委員会ですね、協 議会のほうから調査研究専門委員会の中で詳しくやっているということなんですけれども、その中には保護者の方や学校関係者の方がいるから、公正・公平な選 択ができるのではないかというふうなお話がありました。私もそれを期待したいと思いますが、ただ、調査研究に当たってる人たちが今回の新教育基本法である とか、あるいは学習指導要領がどのように変わったのか、この点を十分に把握しているのかということが心配なところです。その点は十分教育委員会のほうで も、このようになってるんですよということを指導しているのかどうか、その点を教えていただきたいと思います。

 また、教育基本法や学習指導要領にのっとった健全な教科書採択する立場にあるのかないのかというのを改めてこの第2質問で聞かせていただきたいと思いま す。といいますのは、第1質問でいろいろ言ったんですけれども、個人的にはいろいろ懸念することがあります。例えば、先ほど領土のことでも言ったんですけ ども、学習指導要領に基づいた解説書があるんですけども、例えば「我が国が正当に主張している立場に基づき領土問題に着目させる」あるいは「北方領土は我 が国固有の領土である。北方領土は不法に占拠されている」我が国と韓国の間に竹島をめぐり主張に相違があることにもふれ、「北方領土と同様に理解を深めさ せる」こういうふうに具体的にいろいろ書かれてあるんですね。

 ところが、教科書をすべて見たわけではないんですけれども、やはりいろいろ抜けているところ、十分な記述がされていないところ、そういったものがありま す。あるいは、国家を象徴とする国旗と国歌について学習指導要領は国旗・国歌の意義、そして、相互に尊重することが国際的礼儀であることを理解させるとと もに、国旗・国歌を尊重する態度を育てる、こういった指示もしています。しかし、国旗が日の丸であり、国歌が君が代であることすら本文に記述してない、そ ういった教科書もあるんですね。ですから、各教科書、選ばれる教科書がですね、教育基本法や学習教育法、そして学習指導要領に照らして教科の目標を達成し 得るものなってるのかどうかきちんとした評価をしなければいけないと思うんです。

 だからこそ、選定に当たっている協議会や調査研究専門委員会の方々がどのように新教育基本法が変わってきたのか、あるいは学習指導要領がどのように変 わってきたのか、その点を十分周知されてるのかどうなのかということが心配なわけなんですね。その点をもう一度お聞かせいただきたいと思います。

 次の、御当地デザインナンバーですけれども、原価が90円であるのが300円になったり、金型つくるのに初期費用で150万円かかるからなかなか厳しい と、芦屋市は住宅都市であるから特徴ある建造物がないというふうにおっしゃいましたけども、そんなことはないと思うんですよね。特徴ある建造物がないと言 われたら、芦屋市民の多くの方がえっと思うん違いますか。私はそのように思うんですけれども。

 確かにね、費用的なものはあるかもしれません。でも、それ以上に、そのナンバーをつけていろんなバイクや、あるいはミニカーや、市内を問わず市外まで走 り回ったら、芦屋市に対するイメージが上がるし、広告にもなると思うんですね。その点をどうとらえていくのかということだと私は思います。

 例えばですね、これは御当地デザインナンバー、何て言うんですか、イメージづくり、芦屋のブランドをどう広げていくかということがやっぱり大切になって くると思うんですけども、例えばこれはちょっとデザインナンバーとは違うんですけども、最近トップレベルドメインというのが自由化されました。ドットコム とか、ドットjpとか、一番最後の部分のトップレベルドメインが自由化受けたんですけども、これで東京都がtokyoというドメインを取ろうとしてるんで すね。

 私はいち早く芦屋市がこういったイメージ戦略にもきちんとのっとっていくように、芦屋というドメインを取っていくのも必要じゃないかなというふうに思うんですよ。
 お金がかかるとおっしゃいましたけども、確かにお金はかかるかもしれません。費用も法定で1,000円というふうに決まってるんですが、1,000円し か払わない、今のデザインでいいという人はそれでいいかもしれませんが、1,000円でも2,000円でも払っても新しく芦屋がつくったナンバーを取り入 れたい、私のバイクにつけたいという人もいると思うんですよ。そういった人にお金を出してもらって、つけていただく。こういったことも必要じゃないんです かね。それ、何て言うんですか、利益を上げるということではないんですけれども、もう少し考え方の視点を変えていったらいいんじゃないかなと思うんです よ。

 例えば、これもちょっと例が悪いのかもしれませんけど、JRの芦屋の駅前に割引切符売ってますよね。あの割引切符売ってる自動販売機は芦屋市内の業者が 芦屋市と、あと甲子園とかに置いてるんですけども、4台ある中で年間2億円近く売り上げを上げてるんですよ。利益もそこそこに上がってるということなんで すね。ですから、すき間をどううまく取り入れ込んで利益を上げていくかというこの業者、頑張ってるんですけども、芦屋市だって、このデザインナンバーを取 り入れて市民の声をくんで新しいナンバーをつくったら、市民がお金を出してでもこのナンバーをつけて走りたいという人がいるかもしれないじゃないですか。 ですから、最初から初期費用が幾らかかるからとかいうのではなくて、芦屋市のイメージづくり、ブランドづくりの観点からもこのデザインナンバーというのに はぜひ取り組んでいただきたいと思うのですが、再度お伺いさせていただきたいと思います。

 次に、庭園都市宣言を実のあるものにということでの再質問ですけれども、散水栓をもうけることによって、市民の方がさらにこの庭園都市宣言の実現に向けて取り組まれるのではないかと私は思っています。
 今、芦屋市は紹介があったアクションプログラム、いろいろな取り組みがあります。プログラムの名前としては5つあがっています。市長のほうからも紹介が ありました。オープンガーデンの話や緑の循環システムであるとか、あるいは緑の交流会、いろんな取り組みがなされています。しかし、私が最初に言ったよう にネックになってるのは水道です、水です。育てたいけれども水を使ってしまってお金がかかると、単純にそこへつながってきているんじゃないかなと私は思い ます。

 芦屋市が平成21年2月に市内の水道利用者の約4万戸の5%に当たる約2,000名の方にアンケートをとってます。そのアンケートの中で、自宅で散水す るのは1週間のうち何日ぐらいですかという質問に、週3日以上と答えられている方が半数いるんですね。御自宅で散水に利用する水は何をお使いですかという ことで聞いてるんですけども、水道水を使ってる人が87%、約9割の方が水道水を使ってるんですよ。ですから、芦屋市が庭園都市芦屋を本当に実のあるもの にしていくというか、市民の方が率先的につくっていけるように促していくのであれば、水道料金を安くすることがその近道なのではないかと私は思うところで す。

 散水栓は以前あって、実際は統合されました。散水用の水は料金が高くて今は家庭用の水と同じにしていて安くなってる、さらに安くすることはできないとい う答弁があったんですけれども、それでしたら、料金は変えずに散水栓のメーターを設けることによって、下水道料金を差し引く、そういった取り組みもできる のではないかなと思うんですね。実際そういった取り組みをしている自治体もあります。散水した場合は下水を使いませんから、その分下水道料金を引いてくれ というのは、これは前々から市民の中からも声のあることですから、そういったことを施策化していくことが市長のおっしゃっている芦屋庭園都市宣言、ここに つながっていくのではないかと私は思うところです。

 もしですね、こういった水道、散水栓への補助とか、あるいは下水道料金を引いていくであるとか、なかなか難しいということであれば、次善の策としてどう芦屋市は政策的に市民の方を誘導していこうとしてるのかというのが私には見えないんですよ。
 ですから、芦屋市がこのアクションプログラムを掲げてありますけれども、これは市としての取り組みなのかもしれませんが、そして、オープンガーデンとか も参加者ふえてるのかもしれませんが、本当に市民の中に根づいていくように、どう政策的に誘導してるのかということが私にはよく見えないんです。その辺を 少し明らかにしていただきたいと思います。

 それで、これはまたちょっと違う話かもしれませんけども、散水栓はなかなか厳しいというのであれば、例えば雨水タンクを今エコの観点から使う人とかもふえてるんですけども、その雨水タンクへの補助をするとか、そういった取り組みもできるのではないかなと思うんですね。

 芦屋市はこの暑い時期には打ち水をするように、打ち水大作戦みたいなことをやってるんですが、その打ち水では、打ち水をするときの注意点として水道水を 使わないでおふろの残り湯や雨水などの二次利用水を使ってくださいと芦屋市みずからが言ってるんですよ。ですから、緑を育てる観点から水道料金を安くす る、それができないのであれば雨水を使うとか、その雨水を使うように促すために補助をしていくとか、そういった施策が必要なのではないかなと思うんですけ れども、その点についてはいかがかということでお伺いしたいと思います。

○議長(畑中俊彦君) 学校教育部長。

◎学校教育部長(丹下秀夫君) 失礼いたします。教科用図書ですね、教科書の採択事務にかかりまして、幾つかの不安をお持ちの点につきまして御説明させて いただきますが、この学習指導要領が改正をされたといったときに、移行期間に各学校の教師にですね、事細かく学習指導要領の学習をする時間を持ちまして周 知徹底を図りました。

 その学習指導要領の内容を周知した教員の中から専門員、先ほど説明しました委員を選びまして調査研究を行っておりますので、その内容の周知徹底は十分図っておると考えております。
 また、協議会のメンバーの方に保護者の方も入っておられますが、そこに疑問点がありましたら、事務局のほうからも補足説明をしながら周知徹底を図ります。

 また、教科用図書につきましては、先ほどのお話にもありましたように、国の検定を受けたものの中から選定をしていくという扱いをしておりますので、歴史 的な取り扱いの観点等につきましては協議会で行うものではございませんで、学習指導要領の趣旨がどう生かされているのかを専門委員会が、それをかんがみま して判断をしまして報告をするというシステムを行っておりますので、御不安をお持ちの点につきましては十分反映して採択事務を進めていくというふうに考え ておりますので、御理解いただきたいと思います。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 行政経営担当部長。

◎行政経営担当部長(青田悟朗君) 御当地デザインナンバーの件なんですけども、他市の事例は十分承知しておるところなんですけども、イメージ戦略として 使ったらどうかということなんですが、芦屋のイメージ自体がですね、景観はすぐれているものの、一定、他市と違って固定したイメージといいますか、一目で わかるというようなものがなかなか難しいものですから、キャラクターの御質問も以前ございましたけども、なかなか一定したものがないということで、そのあ たりで非常にデザインナンバーというのは難しいのかなというふうに考えております。

○議長(畑中俊彦君) 水道部長。

◎水道部長(安田孝君) 緑化のための水道の散水栓の件でございます。
 水道料金を下げればということで御提案いただいておりますけれども、過去に用途別から口径別に変えたというふうな経過から、なかなか料金のほうもですね、見直しをするということにつきましては非常に難しいというふうに考えてございます。

 その上で、いわゆる緑化に向けての誘導策ということはないのかというようなことでございますけれども、散水用水の確保、雨水の有効利用という観点から各 家庭へのいわゆる雨水貯留槽施設の設置を促進すると、このことにつきましては、昨年12月議会で中島かおり議員さんからの御提案もございまして、現在、そ の促進に向けての助成制度をですね、現在、検討中でございます。
 具体的には、来年度にそういった運用ができるよう取り組んでおると、そうした状況でございます。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島議員。

◆15番(中島健一君) 教科書採択についてですけれども、徹底はできているので十分な形で反映をしていきたいというふうな御答弁がありました。
 教科書はいろいろ表現がありますから、どういうふうに学習指導要領にのっとった形で書いているのかというのは、やはり見る方によってもとらえ方が違うか もしれません。ですから、一番大事なのは、それを選んだとした場合、教育委員会がきちんとした説明理由、理由をですね、説明できることが大切かと思うんで す。

 あやふやな決定ではなくて、きちんとしただれが聞かれても説明ができるしっかりとした理由を持つことが私は必要だと思いますので、その点だけは後から、 また質問が出たときに、教科書決まった後ですね、どんな質問にも教育委員会が答えられるような、そういった決定を選択をしていっていただきたいと思いま す。

 御当地デザインナンバーのほうですが、芦屋にはイメージ的な固定したものがなくて難しいのではないかという答弁がありました。確かに芦屋市のイメージは 高級住宅街というイメージはありますけれども、それをイメージしたものにするにはなかなか難しいものがあるかもしれません。私はそれも理解できます。

 それでしたら、もう率直に市民の方に芦屋のイメージを絵にしていただけませんかというような公募をしてみてもおもしろいのではないかと思います。それをすることによって、市民の方が芦屋というまちがどんなまちなんだろうという考えるきっかけにもなると思うんですね。
 だからといって、すぐそれがデザインナンバーに結びつくかどうかというのはまた別問題かもしれませんけれども、いろいろ考えられることは考えていただいて、それでも無理だったら仕方がないとは思いますけども、まだまだ考える余地は私はあると思います。

 例えばデザインナンバーを取り組むことによって付加価値がついてお金を余計に払ってでもつけたいという人がいるかもしれませんし、芦屋市のナンバーを目 指してわざわざ越してくる方がいるかもしれません。そこまでは難しいのかもしれませんけども、そういった戦略を考えていくのもおもしろい方法だと私は思い ます。

 ですから、この御当地デザインナンバーについてはまだまだ研究余地があるかなと思いますので、難しいというところでは終わらなくて、これからももう少し検討を深めていただきたいと思いますので、その点での御答弁をお願いしたいと思います。

 芦屋庭園都市宣言を実のあるものにということで今回質問させていただきましたが、最終的には水のことについていろいろお尋ねしてるんですけども、芦屋市 というのは緑豊かなまちにしていきたいという市長の思いがあってこの宣言はできてきたと思います。私はそれに賛同するものですし、ぜひ実現していきたいな と思います。

 しかし、芦屋市が宣言しました。だけではなかなかそれは進まないと思うんですね。だからこそ、芦屋市アクションプログラムをつくって市民の中に働きかけ をして促しているとは思います。でも、そのアクションプログラムというのが、市がおぜん立てをした中でのある一定のところでとまってる感が私はあるんです ね。

 何がネックなのかということでいろいろ考えて、やはり、私は水がネックになってるのではないかと、こう考えるに至ったんです。芦屋市がとったアンケート 調査にもそれが如実に出ているかと思うんですね。先ほどはちょっと紹介し忘れましたが、水道料金について、約4割の方がほかの公共料金に比べて高いと感じ てるんですね。高いと感じている理由として、下水道との一括徴収などもあげられているんです。

 ですから、水道料金が高いということによって散水にもちゅうちょ感が出て、大がかりなものを育てるにはお金もかかりますし、水道使わないといけないからお金もかかりますし、その辺が戸惑う原因になってるのかなと私は考えるとこなんですね。

 確かに水道料金を安くせえと私は言ってるわけでなくて、どういう形で政策的な誘導を芦屋市がしようとしているのか、その辺が見えないということもありますので、その点もあわせて今回お尋ねさせていただきたいわけです。

 市の答弁では、散水栓を設けて水道料金を安くするのはなかなか難しいということがありました。じゃあ、次善の策として雨水とかの利用はどうなのかということもお尋ねさせていただきましたが、ほかの議員も聞かれてて、来年度には実施できるような形のようです。

 それはそれで、私はいいと思いますが、でも、そこにとどまらずに、芦屋市が庭園都市宣言を市民の方が庭園都市宣言というのを意識せずともそれに向けて実 践していく、実行できるようなサポート体制をやはりつくっていく必要が私はあると思います。その点で、水の問題は大きな問題になってくるのではないかなと 思います。

 難しいという御答弁がありましたが、散水栓を設けることで、これに補助をつけていくこと、ぜひ市のほうでも改めて検討課題としてあげていただけたらなと私は思うんですけれども、再度その点をお聞かせいただきたいと思います。

○議長(畑中俊彦君) 副市長。

◎副市長(岡本威君) ただいまの中島議員のお尋ねの散水栓に別料金をということでございますが、これは過去から散水栓の扱いについてはそういう御意見もありましたんですけども、どうしてもできないんです。

 それはなぜかと申しますと、散水栓を使って必ずしもですね、庭に水をやられるだけとは限りませんで、例えば車の洗車に使われるとか、その水を使って家庭 のことに使われるとか、いろんなことがございますので、その中で下水道料金の区別等もできませんから、今の状況のままで長年来ておりますので、それを改め て散水栓だけを別料金にするようにと言われても、市としては今のところできないというふうに考えております。
 私のほうからは以上です。

○議長(畑中俊彦君) 行政経営担当部長。

◎行政経営担当部長(青田悟朗君) 私のほうからは、御当地デザインナンバーの件なんですけども、行政改革の項目の中にもですね、芦屋の魅力の情報発信と いうことがございますので、その中でやはりイメージ戦略としましても芦屋の魅力をどうPRできるのか、そのあたりは考えていきたいと思っております。
 以上です。

○議長(畑中俊彦君) これをもって中島健一議員の一般質問を終了といたします。


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