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2007年(平19)12月 一般質問



○議長(畑中俊彦君) 教育委員会の改革と情報公開について、本件について、中島健一議員の発言をお許しいたします。
 8番中島議員。

◆8番(中島健一君) =登壇=通告に沿って、教育委員 会の改革、情報公開について、質問します。

 教育のあり方が問われて久しいわけですが、この間、大きくさま変わりしてきていることは、私が言うまでもなく、皆さんも御存じのとおりかと思います。
 ここで、そのさま変わりの内容をるる述べることはしませんが、やはり教育改革のかなめは教育委員会にあると、私は思うところです。

 では、教育委員会において、活性化の観点から、どのように改革しようとしているのかということをお聞きしたいのですが、初めに、情報公開に関して幾つか 質問する中で、教育の改革以前に、芦屋市の中でもおくれているというか、取り残されているというのか、改革の姿勢、その点をただしていきたいと思います。

 市民への情報公開、これは、これまで私自身の議員活動の大きな課題の一つとして、この間、行政に対し求め、取り組んできました。議会でも何度も取り上 げ、また、現場の職員の努力もあり、一昔前に比べればかなり改善されてきているところです。行政情報コーナー、ホームページを利用しての会議案内や議事録 の公開など、かなり改善、というよりは、一昔前に比べれば雲泥の差です。まだ行政情報コーナーがないころに設置を求めていた者としては、そういった実感が あるところです。

 さて、教育委員会へは、以前、傍聴にも何度も行っておりましたが、少々批判的にニュースに書き過ぎて、時の議長からやんわりと注意を受け、傍聴の方も控 えるようにとアドバイスがあり、それから足が遠のいておりました。

 先日、教育委員会での教育長の選任について知りたくて、議事録を読もうとしたのですが、情報コーナーにもホームページにもありません。あれっと思いつ つ、議事録が見たいのですがと管理部を訪ねると、なぜか対応がぎくしゃくしておりまして、そうこうするうちに、管理部次長が対応してくれて、用件を済ます ことができ、事なきを得ました。しかし、教育委員会の議事録はいまだに読みたい場所を指定し、わざわざ書類申請しなければ読むことができないことを知り、 少々面食らったというか、驚きました。これだけ情報公開が市役所の中で浸透してきているのにです。

 そこで、お尋ねしたいのですが、教育委員会の会議案内は現在どのようにしているのでしょうか。現状を教えてください。

 また、議事録は手続をするまでもなく、行政情報コーナー、ホームページでだれでも自由に閲覧できるようにすべきではないのでしょうか。こちらもお答えく ださい。

 話は変わりますが、先日、会派で男女共同参画の学習会をほかの会派の議員にも呼びかけて行いました。その中で、ほかの自治体でも、教育委員会は壁が高い というか、敷居が高いとの話があり、男女共同参画を進める上で苦労しているとの話がありました。私は、敷居が高いというより、教育委員会のトップの方々が 情報に取り残されているのだと感じたところです。

 今回、質問に取り上げている情報公開に関しては、以前から議会でもいろいろな場で議論されてきているところですが、なぜ教育委員会だけはおくれてきたの でしょうか。やはり委員の方が議会での議論を聞き、よいところはどんどん取り上げていくことが必要ですし、そのためには、議会でも、教育委員会の筆頭とし て準備されている委員長の席をあけず、議会中は委員のどなたかが座ることが必要ではないでしょうか。教育長は、確かに毎回出席されてはいますが、教育委員 会を代表する人が出席しないのはいかがなものかと思うところです。議会が要請するまでもなく、みずから積極的に議会に出席する、そういった姿勢を求めたい と思うのですが、見解をお聞かせください。

 この際ですので、教育委員会における委員長、教育長、そして、事務局の関係を改めて御説明願います。

 次に、教育委員会の改革、活性化の観点から、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の法改正に伴う今後の考え方をお尋ねしたいと思います。

 ことしの6月に法改正がありました。その第3条では、来年の4月以降から次のようになります。第3条、教育委員会は、5人の委員をもって組織する。ただ し、条例で定めるところにより、都道府県もしくは市または地方公共団体の組合のうち、都道府県もしくは市が加入するものの教育委員会にあっては、6人以上 の委員、市町村または云々と続きますけれども、つまり、独自で教育委員の数を6人以上にすることも可能になります。教育に対する多様な意見を吸収し、かつ 委員会の活性化を図る上で、委員の数をふやすことも大切な教育改革の一条件だと考えます。教育委員会としては、この件に関してどのような見解を持っている のでしょうか。具体的に何人が妥当と考えているのか、ふやすのであれば、いつふやすのか、お答えいただきたいと思います。

 また、委員の選任は市長となりますが、その選任方法はどうあるべきと考えているのか、お聞かせください。

 第4条では、委員は、当該地方公共団体の長の被選挙権を有するもので、人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有する者のうちから云々とありま す。そして、その第4条の第4項には、委員の任命に当たっては、委員の年齢、性別、職業等に著しい偏りが生じないように配慮するとともに、委員のうちに保 護者である者が含まれるように努めなければならない。この保護者というのは、私は、やはり小中学生の保護者こそがふさわしいと思うのですが、その点にも触 れて、お願いいたします。

 さて、3年前の平成16年の改正で設けられた学校運営協議会のことが法の中で書かれておりますが、この学校運営協議会は、保護者や住民も参加し、学校運 営にかかわることのできる組織です。既に活用している自治体もあるところですが、芦屋では、現在、この制度は活用されておりません。今後、設置していくべ きかと考えるのですが、今後の方針について、見解をお聞かせください。

 さて、職務権限の特例として、新たに今回の法改正で24条の2項が設けられました。これは、条文を読みますと、地方公共団体の長が次の各号に掲げる教育 に関する事務のいずれかまたはすべて管理し、及び執行することができるとして、スポーツに関することと文化に関することが上げられています。つまり、教育 委員会から、スポーツと文化に関しては条例で定めれば、教育委員会の所管から市長部局に移管することができるというものです。これにより、政策遂行が容易 になると見られる市長もおられますが、これについての市長の見解はいかがでしょうか、お聞かせください。

 さて、今回の法改正の中で、私が一番、ああすばらしいなと思ったのが一つあります。それは、教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価等とし て、これまで削除されていた27条に新たな法律が設けられるようになりました。

 そこのところにはこういう文言が入ります。教育委員会は、毎年、その権限に属する事務の管理及び執行の状況について、点検及び評価を行い、その結果に関 する報告書を作成し、これを議会に提出するとともに、公表しなければならない。つまり、教育委員会がみずから自分たちの仕事について点検・評価をし、その 報告書を作成して議会に提出するということです。

 この事務の管理及び執行の状況の点検及び評価等については、芦屋として具体的にいつから行うのか、そのスケジュールや点検・評価方法、現時点での見解を お聞かせいただきたいと思います。

 まだこのほかの改定に伴い、教育長への事務委任をすることができない事項についても、新たに条文などが設けられました。現在の芦屋の規則との整合性がと れなくなってきますが、この規則の改正はいつごろ行うのか、このことについてもお答えいただきたいと思います。
 以上で1回目の質問を終わります。

○議長(畑中俊彦君) 答弁を求めます。
 山中市長。

◎市長(山中健君) =登壇=中島健一議員の御質問にお 答えをいたします。

 初めに、教育委員の選任方法についてのお尋ねですが、保護者の意向を教育行政に適切に反映させる趣旨から、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改 正され、教育委員には保護者である者が含まれなければならないことになりましたので、今後、法の趣旨を踏まえて、教育委員を選任してまいりたいと考えてお ります。

 次に、同法第24条の2に規定する職務権限の特例につきましては、法律の改正により、教育委員会の事務のうち、地方公共団体の長は、条例の定めるところ により、スポーツ及び文化に関する事務を管理し、執行することができると規定されました。

 本市の文化行政につきましては、現在、芦屋市文化行政推進懇話会において検討がなされており、来年3月をめどに懇話会より提言をいただくこととなってお りますので、その提言を踏まえて検討をしてまいります。また、スポーツ行政のあり方につきましても、今後、教育委員会と協議してまいりたいと考えておりま す。
 その他の御質問については、教育長からお答えをいたします。

○議長(畑中俊彦君) 教育長。

◎教育長(藤原周三君) =登壇=最初に、市議会議員各 位に、答弁者の変更につきまして、御了承いただきたいと存じます。

 本日、中島議員の御質問に対しては、教育委員長から答弁させていただくべきところですが、日程都合がつかず、教育委員長にかわりまして私から御答弁させ ていただきますので、御理解、御了承を賜りますようお願い申し上げます。

 では、中島議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、会議案内についてのお尋ねですが、芦屋市教育委員会会議規則第3条に基づき、会議の日前2日前までに開催の日時、場所並びに会議に付すべき議事 を市役所掲示板において告示しておりますが、今後は、関係各課と調整し、開催日時と場所については、行政情報コーナーへ掲示するとともに、ホームページに 記載するよういたします。

 会議録の公開につきましては、今後、必要な準備を整え、できるだけ早期に、行政情報コーナーにおける閲覧及びホームページ上の公開をしてまいります。

 教育委員長の議会の出席につきましては、出席が可能な場合には出席できるよう努めてまいりますが、各教育委員ともに、現在、仕事に従事されておられ、出 席できない場合もございますので、何とぞ御理解をお願いいたします。

 教育委員の数につきましては、今回の法改正の趣旨は、教育委員を増員して、市域の実情に応じて多様な地域住民の意向を教育行政に一層反映することができ るようにすることでございます。本市では、昨年度、そして今年度と、教育委員みずから、各中学校区に出向いて、教育トークを開催し、芦屋の教育の現状や将 来の課題について、保護者、地域の皆さんをはじめ、学校園教職員から幅広く要望や意見を直接お聞きし、地域住民や保護者等の意向を教育行政に的確に反映で きるように努めております。

 教育委員会といたしましては、学校園の数や市域面積からしても、現時点では現行の5名でも教育委員としての責務は一応果たしていけると考えております。

 教育委員会と教育長及び事務局の関係につきましては、教育委員会は市長が選任し、議会の同意を得て任命した5人の非常勤の特別職である教育委員で構成さ れ、教育行政の基本方針や重要施策を決定する合議体の執行機関でございます。

 教育長は、委員長を除く教育委員の中から、教育委員会によって任命され、常勤の一般職の身分を有し、教育委員会で決定された事務について、教育行政の専 門家として、教育委員会事務局を指揮し、管理執行する立場にある重要な職責を担っております。

 教育委員会事務局は、教育長の指揮・監督のもと、教育委員会の権限に属する事務を処理いたします。本市の場合は、管理部管理課、教職員課、学校教育部学 校教育課、社会教育部生涯学習課、スポーツ・青少年課を事務局の範囲としております。

 次に、学校運営協議会につきましては、その目的は、学校運営協議会を通じて、保護者や地域の皆さんが一定の権限と責任を持って、学校運営に参画すること により、そのニーズを学校運営に反映させるとともに、学校、家庭、地域社会が一体となってよりよい教育の実現に取り組んで、地域の創意工夫を生かした特色 ある学校づくりを進めようとするものです。

 学校運営協議会を設置するためには、まず、保護者や地域の皆さんの主体的な学校経営の意欲が醸成される必要がございます。また、校長と地域の皆さんとの 学校経営方針に関して大きく対立し、結果として、学校の運営に著しく支障が起こらないように、しっかりとしたビジョンを確立しておくことも大切です。現在 のところ、兵庫県内では、学校運営協議会を設置している学校はございませんが、研究課題として取り組んでいく必要があると考えております。

 地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第2項の委任事項につきましては、今回の改正により、教育委員会がみずから管理し執行すべき事務を教育 長に委任することができない事務として明確化されました。既に本市では、教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価等に関する規定を除き、芦屋 市教育委員会委任規則に定めて、改正趣旨と同様の取り扱いを行ってきておりますが、点検及び評価等に関する規定を追加するほか、所要の改正を平成20年2 月じゅうにいたします。

 同法第27条の教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検並びに評価につきましては、現在のところ、平成19年度に実施した事業について、平成20年 度じゅうに点検・評価を行うため、教育に関する学識経験者を含めた委員会を設置して報告書を作成し、議会に提出するとともに、公表したいと考えておりま す。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島議員。

◆8番(中島健一君) 2回目の質問をさせていただきま す。
 先ほど、教育長の方から、答弁は私の方でさせていただきますというお話がありました。

 私は、今回、教育委員長の方に答弁をしてほしいということで、出席をお願いしたところ、仕事の事情で出席はできないというお返事がありました。委員長が できない場合はどなたが答弁するのかといったら、委員長の代理というので教育長が常時おられるんですけども、議会における説明のための出席義務者を委員長 としているんですが、委員長以外の者に出席義務がなく、また、出席できないということにはならないという施行通達がありまして、これに基づいて、教育委員 会の方にお願いをして、ほかの委員さんがあいているんだったら、ぜひ来てほしいということをお願いしたんですけれども、ほかの3人の方も都合がつかないと いうことで、きょうはどなたもお見えになることはできませんでした。私は非常に残念でならないんですけれども、それぞれ事情がありますから、それはいたし 方ないかなと思っています。

 岐阜大学の篠原さんという教育の専門家の先生がこのような指摘をされているんですけども、教育委員会の活性化に何より求められるのは、教育委員の委員と しての就任意欲、そして自覚と使命感、責任感ではないだろうかというふうに言われているんですね。

 これは何もこの方だけが言われているんじゃなくて、もう全国各地で言われていることでして、それを受ける形で、今回の法改正でも、教育委員の方の服務等 ということが新たに法律で定められました。そこでは、委員は、その職務の遂行に当たっては、みずからが当該地方公共団体の教育行政の運営について負う重要 な責任を自覚するとともに、基本理念に即して、当該地方公共団体の教育行政の運営が行われるよう意を用いなければならない。

 私は、今の教育委員の方々が、こういう意欲がないというふうには思いませんし、頑張っておられると思います。でも、こういうふうに思っておられる方も多 々いるということをわきまえて、ぜひとも、これからも頑張っていただきたいということを、教育委員会の活性化のために頑張っていただきたいということを、 まず最初に指摘しておきたいと思います。

 それで、質問の中身に移ってまいりますけれども、会議案内と議事録の公開については、少なくともいいお返事をいただいて、ありがたく思っております。会 議案内は、現在は規則に基づいて2日前に行っているけども、関係各課と調整して、ホームページにも、行政情報コーナーにも載せるというふうな御答弁をいた だきました。議事録の公開についても、準備を整えて早期にするということなんですけれども、これはこれで、ぜひやっていただきたいと思いますが、具体的に その準備を整えて早期にするというのは、いつごろになるのか、お聞かせいただきたいと思います。

 その調整してホームページや行政情報コーナーにも会議案内を載せていくということですが、これはいつから行うのかということもお聞かせいただきたいと思 います。まさか、年度が変わるまでできないということではないかと思うんで、その辺、具体的にいつから行うのかをお聞かせいただきたいと思います。

 こういったその会議案内や議事録の公開についても、この場でね、いろいろなやりとりがあって、教育委員会の方々もお聞きになっていたことだと思うんです ね。何でこの間、一緒に変えてこなかったのかというのが、まず率直な疑問に感じるとこなんですけれども、これから、ぜひ、前向きに取り組んでいただきたい と思いますが、ちょっとだけ指摘をさせていただきますと、例えば、教育改革というのが言われ始めまして、地方分権時代における教育委員会のあり方について というのが平成17年に出されています。

 その中でも、もう具体的に指摘はされてるんですよ、教育委員会はこうした方がいいということで。会議開催予定を積極的に広報するとともに、開催時間や開 催場所について、地域住民ができるだけ傍聴しやすいよう配慮すること、また、会議の開催後、できるだけ速やかに会議録を作成し、インターネットなどにより 公開することが望まれる。

 これはもう2年ほど前に文部省が主催して、いろんな検討のあり方が言われて、出された文書なんですね。教育委員会の方々はこれを目にしているはずなの に、今まで質問が出るまでなされていないというのは非常に残念です。

 国の文書だから目にしてないということはないと思うんですけども、例えば、芦屋市でも、情報提供の推進に関する指針というのを市としてつくってますよ ね。これは、実施機関としても、当然教育委員会の名前を連ねているわけなんですよ。その推進に関する指針にどう書かれているかといったら、公開請求を得る ことなく、非公開情報に該当しないものは積極的に公開することというふうになってますよね。公開請求を得ることなくというのは、文書を書かなくても、そう いった議事録は公開しなさいよという趣旨なんですよ。ですから、私は1回目の質問の中で、同じ芦屋市においても、ちょっとおくれているんではないかなとい うふうに非常に感じるとこです。

 今回のこの会議案内、議事録の公開では、いいお返事をいただいていますが、具体的にいつから行うのかということを、再度、御答弁いただきたいと思いま す。

 それで、教育委員長の議会出席については、今後、可能な場合に出席をしていただけるようなので、少し安心をいたしました。いつも教育委員長の席があいて おりますので、議会の場でどんな議論をされているのかというのは、ぜひとも委員の方が自分の耳で聞いて、それで、教育の問題であれば、教育委員会の中に反 映させていっていただきたいと思うところです。

 ただ、今回のように、委員長が仕事の場合などもあるかと思うんですね。その場合には、その委員長にこだわらず、先ほどもお示ししましたけれども、委員長 以外の者の出席義務がなく、出席できないということにはならないというふうになってますから、委員長が出席できないときには、ほかの委員の方がぜひ出席す るようにお願いしたいと思うんですけども、そこのところはいかがでしょうか。

 それで、もう一つ、突っ込んで言わせていただければ、本会議場での一般質問の中で教育の問題もありますけれども、一番その中身の濃いやりとりをしている のは委員会だと思うんですね。委員会では、教育委員長にかわって教育長が代理として出席、毎回されているんですけども、やはり委員会での質疑こそ、委員 長、ほかの委員さんの方々もごらんになるべきではないかなというふうに思っているところです。

 あえて私の口から、そこに出て来いとは言いませんけども、本来的にその市政、教育がどんなふうに議論されているかということを、惜しいなと、絶好の機会 だと思いますので、またそこは委員会の中で御議論いただけたらなと思うところです。

 教育委員会の委員の数についてですけれど、条例を変えることによって、現在の5人から6人以上にすることができるんですね。教育長の御答弁の中にもあり ましたが、的確に教育に対する要望を反映させていくためには、委員の数が多い方がいいということで、こういうふうな改革がされてきたというふうな御答弁が ありました。

 ただ、芦屋市にとってどうなのかといったら、面積や市域から見て、一応役割を果たしているということなんですが、本当にそうなのかというふうに、あえて 問いたいんですけれども、これは文部科学省が出している教育委員会という、今後の改革に向けてという資料なんですが、その中でこんなふうに指摘されている んですね。教育委員が非常勤、兼職で名誉職化していることもあって、その権限の多くは教育長に委任され、委員会運営は教育長主導となっている。

 そのため、教育委員が地域の各界各層の代表者として、地域のさまざまな喫緊の教育要求や課題を集約して、政策や行政運営に反映させたり、教育長、事務局 長の仕事をチェック、是正するようなことはできていない場合が大半であるというふうに指摘をされているんですね。そういった指摘があったからこそ、今回、 教育委員会の委員数の弾力化を図って、人数をふやしていくのがいいんじゃないかというふうなことが提起され、法律が改正されてきたと、私は認識していると ころです。

 実際、委員長は運営を仕切る立場ですから、委員長は運営を仕切りますでしょう。教育長はもう専門家の立場として入っていくでしょう。普通の委員さんは3 人しかいないわけなんですよ、5人で。その中で活発な議論が本当にできていくのか、保障できるのかといったら、私はちょっと、まあまあそれでも十分なのか もしれませんけども、人数をふやしていくことが、より活発な議論をふやしていくのではないかなと思うところです。

 教育委員会の皆さんは御存じかどうかわかりませんけども、芦屋市の議会が28人から定数を24人に減らすときに、委員会、常任委員会の数を4から3つに 減らしました。前は一つの委員会に7人いたんですけれども、人数を減らすことによって、委員会の審議は十分できないんじゃないかという懸念がありまして、 その活発な議論を促すためにも、委員会の数を4つから3つに減らして、委員の数を確保したところです。そのくらい委員の数というのは、私は重要だと思って いるんですよ。なおさら、委員長は司会で、教育長が一人入ってて、普通の委員さん3人でというんだったら、私はもっと人数をふやしていくべきではないかな というふうに思うんですけれども、再度お聞きしたいと思いますが、教育委員の数は5人で妥当だと思っているのか、ふやす必要はないのか、お聞きしたいと思 います。

 教育委員さんの選任方法については、保護者の意向を反映し、法の趣旨を踏まえてするというふうにして答弁がありました。いや、確かに法の趣旨を踏まえて されるのはよくわかるんですが、私が言いたかったのは、教育委員会に保護者の方が入ることによって、教育に対する声をより反映させていこうという趣旨があ るということなんですよ。ですから、その地域住民の代表として、教育行政に深い関心と熱意を持っている人が入っていることが大切だと思いますし、自分の子 供が学校に行っているんだったら、より関心が高いと思うんですね。

 芦屋市の教育から言えば、小学校、中学校が主になってきますから、小中学生の親御さんが入ってくるのがいいと思うんですよ。だから、今の教育委員にその 小中学生を持つ保護者の方を入れるのがいいのではないかと質問したので、再度、その点について、どうしていくのかお聞かせいただきたいと思います。

 来年度には教育委員の方が二人、もう任期を迎えられますので、再任されるのか、また新しい人を選ぶのか、これから議論されていくとは思いますけれども、 教育委員会が本来の機能を発揮するためには、従来の慣行にとらわれず、深い関心と熱意を有する人材をやはり集めてこなければいけないと思いますので、そこ の点からお答えをいただきたいと思います。

 学校運営協議会ですが、主体的な意欲の醸成がなくて、学校運営協議会をつくるような状況には至ってないというようなお言葉がありましたけども、その地域 の主体的な意欲の醸成を図っていくのが、やはり教育委員会の仕事ではないかと思います。

 京都では、もう学校運営協議会、これ、活発にされてまして、これをやって成果として幾つも上げられているんですね。学校運営協議会の取り組みに参加する ことで、保護者、地域住民同士のネットワークが構築され、地域コミュニティの再生につながっていると。また、学校、家庭、地域での情報共有を積極的に図っ たことも相まって、学校への苦情が減少している。教職員の意識・行動改革も進んでいる。こんなふうにいろんな成果があらわれているところです。

 この学校運営協議会、芦屋市だけでは行えませんから、県との協力も必要ですし、その辺は県の方にもいろんな働きかけをしていただきたいんですが、この学 校運営協議会、教育委員会として、先に規則をね、つくっていくことも必要ではないかなと思うんですよ。どういったときにこの協議会を設けられるのかとか、 その辺について、今、検討がされているのかどうか、お聞きしたいと思います。

 研究課題だということになってるんですけれども、やはりどんどんもっと積極的にやっていかなければいけないんじゃないかなと、私は思うところです。

 教育委員会が今抱えているスポーツ、文化について、市長の方に移すことについて、市長の見解を問いましたら、文化については、今、3月に提言が出ると。 スポーツについては、教育委員会で協議するというお話がありました。どちらで持つのがいいのかというのは、私はまだ控えますけれども、実際、条例をつくっ てしまえば、来年の4月から市長の方でもこれをとり行うことができると。ですから、芦屋市にとって一番いいのはどうなのかということをこれから慎重に検討 していって、よりよい方向に持っていっていただきたいと思います。

 第27条の管理及び執行の状況及び評価等についてですが、御答弁では、19年度の事業について、来年度、評価をするという御答弁をいただきました。これ はぜひ取り組んでいただきたいと思います。

 専門家の組織を立ち上げるというお話がありましたが、スケジュール的に、その専門家の方々の委員会ですか、審議会ですか、いつごろ立ち上がるのか。そし て、来年度、いつ、評価の文書報告がなされる予定なのか、大体の目安でいいので、わかる範囲で教えていただきたいと思います。

 委任規則の改正については、2月中にするという御答弁がありましたので、ぜひとも、いい規則にしていただきたいと思います。
 以上で2回目を終わります。

○議長(畑中俊彦君) 答弁を求めます。
 山中市長。

◎市長(山中健君) 中島健一議員の2回目の質問にお答 えをいたします。
 教育委員の中に小中学生の保護者を入れてはどうかということでございますが、法の趣旨を踏まえて、検討してまいりたい、選任してまいりたいと考えており ます。

 なお、現在も、教育トークや、あるいは各学校園のPTAの代表者との教育委員会との接点は、かなり私はあると思っておりますので、非常にいい形で学校教 育、保護者の意向も十分取り入れられていると思っております。

 文化行政、スポーツ行政を市長部局にということにつきましては、教育委員会と協議し、慎重に検討してまいりたいと思っております。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 三栖部長。

◎管理部長(三栖俊邦君) 中島健一議員の2回目の御質 問にお答えをいたします。

 まず最初に、会議録の公開ですけれども、教育委員会の会議につきましては、第1、第3の金曜日午後4時からというのが定例でやっております。

 芦屋市の場合、この教育委員会の会議活動につきましては、非常に活発でございまして、ちょっと言いわけのようで非常に心苦しいんですけれども、会議録の 整理につきましては、一定委託に出さずに、職員の勉強ということもありまして、職員がそれぞれテープ起こしをしながら、会議録をつくっておるという状況も ございますので、一定その辺の整理に若干時間かかるということもございますので、今、この時点で、いついつに公開するということはちょっと言いにくうござ います。ただ、先ほど教育長の方が御答弁させていただいたように、できるだけその辺を早期に整理をして、公開をしていきたいと考えております。

 次に、教育委員長が出席できない場合の他の委員の出席ということでございますが、今回の場合も、一定教育委員会の中で相当調整をさせていただきました中 で、こういう結果になったということについては、非常に申しわけなく思っております。ただ、次回以降につきましては、その辺も含めて教育委員にお伝えを し、できるだけ出席をさせていただくような方向で、お話をさせていただきたいと考えております。

 それと、教育委員の数につきましては、これも、今回の答弁をするに当たって、教育委員会の中で議論をしていただきました。そうした中で、教育委員さんか らは、非常に芦屋の教育について、委員さん主導のようなことも含めて御意見をいただきながら、この5人につきましては、教育委員会だけじゃなしに、また、 任命いうんですか、選任の権限を持つ市長部局、市長との協議があるということも含めまして、今、当面、この5人でということで結論をいただいておりますの で、何とぞその辺の御理解を賜りたいと思います。

 それと、学校運営協議会につきましては、これについては、芦屋市単独でというのは非常に難しゅうございます。そうした中で、県教委の強力なバックアップ ということも必要になってございます。ただ、教育長からも御答弁させていただいたように、非常に地域との考えいうんですか、結びつきも非常に整理をしてい くということも必要でございますんで、教育長から御答弁させていただいたように、当面、ちょっと研究課題として、検討いうんですか、していきたいなと思っ てますので、よろしく御理解をお願いをいたします。

 それと、6点目は、評価につきましては、一応相当これも、事務的には非常に事務量的には厳しいものがございます。ただ、こちらの方としては、一番いいの は、決算時期が一番いいんかなという思いはしておりますけれども、これに向けての体制等、予算も含めまして必要となりますんで、そういう考え方にはおると いうことだけ、御答弁させていただきたいと思います。
 以上です。

○議長(畑中俊彦君) 中島議員。

◆8番(中島健一君) 3度目の質問をさせていただきま す。
 管理及び執行の状況の点検及び評価等については、来年の決算の時期ぐらいには出したいと。ただ、初年度のこともあるため、難しいかなというのは、言葉の 端々ににじんでいましたけれども、来年度は初めてのことですから、専門家の立ち上げもありますし、努力をしていただくとして、次年度からは、きちんとこの 決算時期ぐらいまでには前の評価を報告をできるように、体制をぜひ整えていっていただきたいと思います。

 それと、議事録については、いつ公開は言えないということなんですが、いつ公開を言えないとなると、例えば、来年度になってしまうかもしれないというこ とも含んでるんでしょうかね。もうこの1月、2月とかは無理だということなんですかね。それとも、来年の夏ぐらいまでかかるということなんですかね。その 辺、もう少しめどをできたら明らかにしていただきたいと思います。

 それで、教育委員の選任についてなんですが、これは市長の方が、法の趣旨にのっとってというふうにおっしゃってますけれども、人選というのは、教育委員 会の活性化のために本当に重要だと思うんですね。

 今、一番いい人たちが集まっているとは思いますけれども、私は、だからこそ、これにもう一人ぐらいふえた方が活性化につながっていくんじゃないかという ことで、改めて芦屋市として、6人にした方がいいんじゃないかという質問を今回出させていただいたところなんです。ぜひとも、人格や知識や経験豊富な人が 幅広い層で集まったら、よりよい教育委員会ができていくと思いますし、活性化に本当にプラスになると思うんです。

 私は、教育委員会の方、去年から少しずつよくなってきていると本当に思います。答弁の中にもありましたけども、教育トークというのを各中学校で行った り、芦屋教育フォーラムを行ってますよね。こういう取り組みをぜひこれから、どんどんやっていっていただきたいと思うところです。

 今回、質問に当たり、いろいろ調べていく中で、京都市の教育委員会が、政策と推進方針という、こういうのを出してるんですよ。80ページほどある分厚い やつなんですけどね、これ見せていただいて、すごいなというふうに感心したんですけれども、少し紹介しますと、本市では、定例会議を原則公開のもとで、お おむね月2回のペースで開催するとともに、教育現場に対する理解をより一層深めるために、各教育委員が希望する学校や施設、各種事業をそれぞれに訪問し て、市民や保護者、教職員との意見交換を重ねるなど、全国トップ水準の活動を行っていますと、ここに書いてるんですね。

 芦屋市の教育委員会の活動も、ぜひね、こういった方針に掲げる文章に、全国トップ水準の活動を行っているというふうに言えるような活動を、今後とも続け ていっていただきたいと思います。そのためには、やはり教育委員さんたちが活性化のかなめになっていくと思うんですね。その辺は、ぜひともきょうの議論な ども、来られてない委員さんにお伝えいただきたいと思います。

 去年から教育トークなどを行っておりますけれども、例えば、教育関係審議会との合同の会議とか、あるいは、各種審議会に教育委員さんが参加するというこ とも、いろんな情報交換ができていいのではないかなというふうに思っております。なおかつですね、事務局の方が教育委員会をどうサポートするかということ にも、またかかってくると思うんですよ。

 例えば、きょうの一番初めに質問させていただきました情報公開についても、市長部局とのやりとりとか、皆さん御存じのはずですし、それを改革させていこ うと思ったら、事務局の方がこんなふうになってますよという声を一言かけていけば、事務局主導とは言いませんけども、そういうこともできると思うんです ね。ですから、その点で、事務局の役割というのは、ここも非常に大切だと思いますので、これからよりよい教育をつくっていくために、教育委員の皆さん方 も、事務局の方も、ぜひとも前向きに頑張って取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、幾つか質問しましたので、その点の御答弁をお願いいたします。

○議長(畑中俊彦君) 答弁を求めます。
 三栖部長。

◎管理部長(三栖俊邦君) 中島議員の3回目の御質問に お答えをいたします。

 会議録の件ですけれども、来年度の8月と、そういうことじゃなしに、できるだけ年度内にできたらなという思いはしておりますが、それも含めて、ひとつ体 制いうんですか、とる必要があると思います。

 それと、教育委員会の活動なんですけれども、一応私の事務方としての感想、意見を言わせていただければ、芦屋市の教育委員会の活動につきましては、この 数年来、非常に活発に論議をされ、また、現場に足を踏み入れられておるという感じをしております。そういう意味で、事務局につきましては、相当しりをたた かれながら、事務をとっておるという状況でございます。

 例えば、例を挙げますと、教育委員さんみずからが学校の授業参観ですか、教員の研究授業に行かれたり、また、それぞれの委員さんの中で、学校の教員研修 の講師となって、その園なり学校なりを訪れて指導をしたりということが再々ございます。そうした中で言いますと、芦屋市の教育委員会についても、先ほど御 紹介いただきました京都市の教育委員会のように、この芦屋市の教育をよくしよう、また、向上していこうという意欲の中で行われておるということであると 思っております。教育委員さんの活動の一端を御紹介をさせていただきましたんで、何とぞよろしく御理解を賜りたいと思います。
 以上です。


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