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2000年(平12)2月10日 議会レポのロゴ No.35

行政視察に行ってきました

 今回の視察で学ぶことの多かったのは、鹿児島県川内市(せんだいし)が行っている行政改革でした。主には補助金・負担金の見直しについて視察したのですが、行政の真摯な姿勢と議会側のバックアップ体制には目を見張るものがありました。

 年末の一般質問で「既得権かのような補助金制度は、一旦白紙に戻して本当に必要なところへ」と訴えたところですが、芦屋市当局はそういった考えのないことを表明しました。

 しかし、行革を言うならばこの補助金制度について根本からの見直しが必要な事は言うまでもありません。議会の質問では我孫子市の例を引きましたが、川内市においても見直しが進められているところです。

 川内では補助金百七十一件のそのすべてについて、設置目的、行政効果、経費負担の状況を調査し、見直し基準表に従い整理改善が進められています。その結果、廃止二七件、将来廃止を含めた改善が六一件行われることになっています。

 当然そうなると打切られる団体から反発も出てくるわけですが、見なおし基準をオープンにしたことと、日頃からそれぞれの担当所管が各団体と意思疎通を図ってきていたことから、大きなトラブルもなく進められているそうです。

 川内市ではこの他の行政改革についても、大綱や実施計画を明らかにするだけでなく、その進捗状況を細かく市民に明らかにすることに努め、合意を図っていることも特徴的でした。

また、この市の努力を、議会側もきちんと把握し支援するという連携ができている事にも感心しました。さっそく今後の議会活動に生かしていきたいと思います。

期待はずれ…

 全国ではじめて高知県が図書館運営をNPOに委託するというニュースを、興味を持ってみていましたので、四月から委託予定の宮崎市にもよってきました。図書館に限らず、いろんな面で官民の協力はこれから必要になってきますので、大きな期待を持っていたのですが、はっきり言って期待はずれでした。

 図書館長が元教育長と聞いて、「うん?(ひょっとして、天下りかいな)」と嫌な予感がしたのですがあたってしまいました。NPOに委託するといっても、結局、管理運営について委託する事は無理だろうと視野には入れていないし、要は安上がりの人件費削減対策としてボランティアを使おうとしているようにしか思えません。

 そもそも、現に活動している団体があるわけではなく、市の主導で先にNPOをたちあげ、これからボランティアを募集するなどというのは本末転倒としか思えませんでした。

ただただ唖然

 実は、スクールアドバイザー事業についても調査したのですが、これもひどかった。要は校長退職者の受入先づくりのために事業を立ち上げたとしか思えないものだったからです。

 任期からして、期間がなく本人が辞めたい時までになっているし、学校巡回も一日一校となっているのに本人任せで日に何校も回っていたり、相談内容の報告に至っては「する必要がない」など、ただただ唖然とするほかありませんでした。説明する教育委員会の職員も横柄で、他市のことながら、宮崎市民の苦労がしのばれてなりません。

 余談ですが、川内市は昼食の場所の設定をわざわざしてくれましたが、費用はもちろんこちらもちでした。ところが宮崎市では、次の予定があるからとお断りしたのに向こう持ちで食事を出され、そんなところにも市の姿勢の違いを見て取ることができました。

(市会議員・中島健一)


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