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2004年(平16)1月11日 議会レポのロゴ No.203

新しい年を迎えて…

 政治にたずさわる者として、謙虚に自身のやるべき事、これに力を尽くしていきたい。
 
人の短をいうなかれ
己の長を説くなかれ

 山岡鉄舟が心酔していた山岡静山。その静山が常に身辺から離さなかった短い木刀に、記していたのが「無道人之短、無説己之長」(人の短をいうなかれ、おのれの長を説くなかれ)。その裏には、「施人慎勿念、受施慎勿忘」(人に施すに慎んでおもうことなかれ、施しを受けるに慎んで忘れることなかれ)と記していたとのこと。

 往々にして、つい口にしてしまうのが他人の陰口。しかし自分はどうなのか、人様の事を言える立場なのか…、やはり謙虚にならなければなりません。
 そうは言っても議会では多様な意見が交錯し、ただ謙虚にしているだけでは自分の主張を実現する事はできません。時には辛らつな言葉で相手の不合理さを問いただし、自分の主張からすればまだまだ不満があっても意見をすり合わせ、まさに批判に妥協、懐柔とあの手この手と繰り出さなければなりません。
私はそれも政治であろうと思います。必要な事でもあります。

 しかし、これを繰り返していると、いつのまにかどっぷり浸かってしまい、何のためにそうしているのか、誰のためにそうするのか、一番大切なものを見失うことが多々あります。そのおごりの表れが、人の短を言う事であり、己の長を説くことだと思うところです。

 謙虚な心と理のある主張、そして見失う事のない目標。これに少しでも近づけるよう、「人の短を言うなかれ、己の長を説くなかれ」をいつも忘れず、今年の諸活動にいそしみたいと思います。

(市会議員・中島健一)

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