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2003年(平15)10月9日 議会レポのロゴ No.192

阪神電鉄との懇談

 9月29日に阪神電気鉄道株式会社(以下阪神)から運輸部課長、企画課係長、工務部施設課の三人を迎え懇談を持ちました。懇談の目的は、市内の芦屋、打出駅の改善等について意見交換・要望を行うためです。
 芦屋駅の乗降客は1日約24000人、打出駅は約12000人。利用客は芦屋駅の方が多いいのですが、施設の改善が急がれるのはやはり打出駅との事。

市は伝えてないの?

議会でも、打出駅の改善、バリアフリーについては何度も話題に上っていましたが、その度に市は「構造上難しい」「財政が…」と答弁していました。答弁するからには、阪神側に市民や議会の意向は伝えているものだろうと思っていたのですが、阪神に言わせれば「市からは何の話もない(前任者からも聞いてない)」「市との交渉は、こちらから働きかけてこの8月に初めて」との事。何年も前から話題になっているのに、市は一体何をしていたのか…。

 8月の阪神と市の交渉では、阪神側から改善の図面まで持参したとの事。市はやはり「財政が…」と渋っていたそうです。阪神に言わせれば、クリアすべき課題はあるものの、市がゴーサインを出せばすぐにでも改良工事に向けて着手できるそうです。打出駅で言えば、案の段階ですが、階段を使わず道路からそのままホームに入れるようにするというもの。まさに市民の願いにぴったりです。総工費は1億円を超えるくらいで、これに対する市の補助金額は約千数百万とか。

やる気さえあれば…

 市職員の通勤定期代を1ヶ月単位から半年単位に変更するだけ(民間では当たり前ですが…)で、このくらいの財源はすぐ出ます。
市のやる気に、大いに期待したいものです。
 また、その気になってもらうために、署名活動にも取り組む予定です。その折には、皆さんのご協力をお願い致します。

市の隠蔽体質

 市の何事も隠そうとする体質にほとほと嫌気がさしてきます。
 定例議会の一般質問の中で滝の茶屋と茶屋之町映画館跡地の市有地問題が指摘されていました。内容は、滝の茶屋は昭和38年に土地使用賃貸契約が結ばれているが使用料が無料になっている事、映画館跡地は昭和45年に映画館が取り壊しとなり賃貸借契約が解除されたとし市は返還を求めたが、それ以降33年間毎月1876円が供託され続けて返還されていないというもの。

 この件については、市長も今回はじめて知ったそうで「改善に努力する」と発言していました。それはそれとして、これだけでは詳しい内容はわかりませんから、監査委員としてその経緯経過を教えてほしいと監査事務局を通して市に伝えていました。議会が終わってもなんら回答がないので、確認すると市の方が「文書で回答させる権限」があるのかなど渋っているとの事。代表監査委員とも話をしましたが「なぜでしょうね〜」と。権限があるとかないとかの前に、監査委員に情報を提供しようとする姿勢がないことが問題ではないかと思います。

 監査委員は守秘義務も課せられています。表に出せないことであるならば、それなりに理解もしますが、何も教えようとしないとは。

情報公開の精神はどこに

 後日、担当課長が来たので説明があるのかなと思ったら、「議会で述べた事以上は何もありません」とか「文書回答を求めるなら文書で質問を」「何もやましい事はありません」と述べるだけ。まあ、課長と言うよりは、上司の部長の意向らしいですが。

 市の監査委員として聞いてもこれですから、情報公開条例の精神が泣いています。
「隠すような事は何もない」と言うならば、経緯を説明してほしいものです。

国際経済特区?

 2日付の神戸新聞を見て知ったのですが、尼崎・西宮・芦屋の三市全域が対象の国際経済特区(注)が認定されているとの事。
 一体、どこでそんな話があって、いつ申請、認定されたのか。この間、議会で特区の話など全くなかったはず。市が何も知らないはずはないから、知ってて議会に報告すらしないのというのは議会軽視もはなはだしい。

(注) 国際経済特区
 尼崎、西宮、芦屋の三市全域が対象。中小企業や官民の研究機関が集積する阪神地区で、外国人研究者の在留期間を最長5年に延ばしたり、在留資格の緩和。研究機関から企業への技術移転を進めるほか、共同研究なども促進し、ベンチャー企業を創出する。

(市会議員・中島健一)

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