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2003年(平15)8月28日 議会レポのロゴ No.186

鳥取視察の概要

 19、20日と神戸市の井坂議員らと合同で鳥取市と倉石市に視察に行ってきました。

視察目的は…
 ○鳥取市
 インターンシップ協定とその制度、百人委員会、審議会委員公募、政策コメントなど公聴・市民参画に関する一連の仕組みについて

 ○倉吉市
 倉吉市立図書館、市民ボランティアとの連携による館運営

 私は残念ながら所要のため日帰りで、二日目の倉吉図書館は視察することができませんでした。鳥取の報告を。
 鳥取市は鳥取大学、鳥取環境大学とインターンシップ(実習訓練)協定をし、市役所で行政の職場体験をする学生を市が受け入れるプログラムを行っています。学生にとっては、公務員の仕事内容や意義を学びながら大学の単位として認定され、市のほうでは学生からの意見を市政に反映させ、職場の活性化につながるというメリットがあるというものです。

制度の認識は?

 さて実際はどうか…、の点ですが、学生にとってはかなりメリットがあるようでした。職場を知り進路選択にも役に立ち、直接参加した学生の声も聞きましたが、概して肯定的の意見が大半でした。
 それに対し受け入れる市の側ですが、学生を直接預かる部署や担当者は、学生に一定の仕事を与え意見を聞くなどの努力があるようですが、管理する総務の方の認識が「自治体として求めるものはない」との事で、「職場の活性化」等は一体どこへやらという感じでした。

 実習にもかかわらず、遅刻や無断欠勤をする学生もいるようですが、中にはゼミで男女共同参画条例を研究している学生が男女共同参画課で、その学んだことを生かしたりしているのですから、もう少し「学生の意見を市政に」という趣旨をしっかり持った対応が必要かと感じました。

市政を考える百人委員会

 「芦屋市でも取り組んだらどうだろうか」と思ったのが、「市政を考える市民百人委員会」。
「市民の立場に立つ、市民生活を大切に、まちに活力と魅力を」の理念の下に、鳥取市では市民が主役の新しい市政の実現目指して積極的にその推進を図っています。百人委員会もそのひとつ。
 初年度は、それまでの市政懇話会、市政モニターの32二人に加えて、一般公募で募った市民104人で構成。

テーマとしては、
 市役所改革(人材と財政の二部会)
 市民参加の推進
 情報提供の充実
 男女共同参画の推進、子育て支援
 高齢者、障害のある人に生活しやすいまちづくり
 環境先進都市づくり
 にぎわいのまちづくり(商業活性化)
 教育の充実
 都市空間整備
 観光都市づくり
 文化、コミュニティの充実

があり、このグループごとに基本的に自主運営で提言をまとめるというもの。最終的に全体で384項目の提言がありましたが、その多くについてすぐ対応するなど、即応力の点でも市の対応は評価できるものでした。

また、市民の声を取り入れようとする市側の意気込みが、視察の際にも感じられました。何よりも柔軟な取り組みがされていました。例えば、二年目を迎える今年度、百人委員会の委員を募集したところ大学生の応募が12人あり、募集要項になかった「若者によるまちづくり」のテーマを急きょ設ける等々。

名札の大型化や市長アワー

 その他にもいい施策がいろいろとありました。職員の名札を大型化してわかりやすくし、その裏には職員の七か条(※)を明記、そこには各所属のスローガンを自分で記入するようになっていたり、市長自らが市民との対話の時間「市長アワー」を設けているなど。
 これらのいい施策については、9月定例議会でとりあげ実現を目指したいと思っています。

※私たち鳥取市職員の七か条(参考)
市民サービス
 1、私たちは、市民に信頼される職員になります。
 2、私たちは、市民に誠意を持って応対します。
明るい職場
 3、私たちは、職場のチームワークを大切にします。
 4、私たちは、健康管理に努め、明るい職場をつくります。
地域への参加
 5、私たちは、地域活動に率先して参加します。
 6、私たちは、地域の環境を良くし、地球環境を守ります。
各所属のスローガン
市議会事務局では…
7、私たちは、何事にも公平・公正を心がけます。
企画推進部の公聴係では…
7、私たちは、市民参画の推進に努めます。

(市会議員・中島健一)

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