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2002年(平14)9月5日 議会レポのロゴ No.142

都市景観審議会

29日に審議会が開かれましたので、その概要を報告します。
初めての委員会は、まず辞令交付から。
委員の人達は…

学識経験者
近藤公夫  奈良女子大学名誉教授
野村 務 弁護士
安田丑作 神戸大学工学部教授
樽本正弘 (株)ソフィックス研究所代表
平山京子 (有)プランニング・オフィス・カーサ代表取締役
関係行政機関の職員
佐藤哲也 兵庫県職員
市議会議員
中島健一 建設常任委員会委員長
市民
山田崇雄 (株)TCD
天藤秀子 アトリエ天藤建築士事務所
福嶋忠嗣 芦屋市の景観を考える会代表

以上の十人です。
この日の会議では樽本氏が欠席。

審議では…

報告事項が二件ありました。一つは南芦屋浜の広告景観モデル地区指定についてで、もう一件はそのパンフレット作成の報告でした。
南芦屋浜は、地域の良好な景観の形成を図る事が特に必要との観点からモデル地区として今年の四月から施行されています。これについてのこの間の経過と広告景観形成基準等の報告でした。

意見の中では、「看板は大きさも基準として大切だが、中身内容だ」と大きさによる規制だけでなく、ケバケバしい配色や構成等も見なければならないという意見や、行政がいくら規制を設けて頑張っても主体にはなりえないから、良い景観を作るには「市民運動の積み重ねしかない」という意見も出されていました。
国道二号線沿いのラーメン店の看板に話題が及ぶと、「市も指導はしているがなかなか改善されない」と報告があり、市としては改善に向け今後も指導していく意向が示されました。

市民代表として出ている委員からは、専門的な知識に基づく活発な意見も出され、
わたしは出る幕無しと言う感じでした。

ラッピングバス

その他の事項で、ラッピングバスの規制について審議されました。
これは、市の景観アドバイザー会議から、ラッピングバスを許す方向で現在検討されている県の屋外広告物条例の改正に向け、「芦屋市の良好な住宅地景観の保全・形成を進めていく上で『ラッピングバス』は、その住宅地環境にそぐわないものであると考えます」として、除外区域の設定など地域に応じた運用が可能となるよう、県に対して要望するなど、必要な対策を景観審議会で議論してほしいと、議題にあがってきたものです。

ラッピングバスとは、みなさんも神戸市や大阪の方に出かけた時、すでに見た方もいると思いますが、車体全体を使って広告をしているバスのことを指します。
県が現在の規制から、底部を除く全面積の三分の二以下について広告を認める変更を検討しているのは、広告物条例を制定できる権限をもつ政令指定都市、神戸市の意向が大きく働いているようです。芦屋市も独自に条例を制定できればいいのですが、残念ながら県の条例に基づく審査・許可等のみで、独自の規制ができません。県は同じ県内で基準が違うのは好ましくないと判断しているようですが、やはり地域地域の景観実情を反映する必要があると思います。

審議会での意見では、都市景観アドバイザー会議で指摘された 
☆住宅地では広告効果より、景観阻害要因として働く
☆市内のほとんどの地域が屋外広告物禁止地域
☆地域固有の景観特性を踏まえた独自の景観形成への取り組みを重視すべき
の意見に賛同される人がほとんどでした。
市職員による景観研究会では、ラッピングバスの是非については意見が半々だったそうですが、審議会での意見をぜひ県に上げてほしいところです。

芦屋市都市景観アドバイザー
三輪康一  神戸大学工学部助教授
小浦久子 大阪大学大学院助教授
久 隆浩 近畿大学理工学部助教授
小林郁雄 (株)コープラン代表取締役
中村 仁 大阪市立大学工学部助手

(市会議員・中島健一)


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