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2001年(平13)11月15日 議会レポのロゴ No.105

行政視察

 行政視察に行ってきました。学んだ事は、☆男女参画基本条例、☆生涯学習課の教育委員会から市長部局への事務移行、☆入札制度の改善についてです。

○男女参画基本条例
芦屋市では男女共同参画の行動計画が現在策定にむけ検討中となっていますが、全国に先駆けて男女共同参画を条例化した出雲市の先進例を学ぶ事によって行動計画に生かそうと考えていました。しかし、これは期待倒れ。 トップダウン的な形だけの先行で、実際は内実が伴っていないものでした。女性センターに寄せられる相談数が年間に20件前後という少なさにも驚かされたところです。

○教育委員会の事務移管
教育委員会の生涯学習課の事務を市長部局に移管し、総合的取り組みを実施している例を見てきました。
全国市長会が今年2月に「分権型教育の推進と教育委員会の役割の見直し」の提言を政府関係各位におこないました。その中で、生涯学習など学校教育以外の分野については、縦割り方ではなく多方面からの総合的な対応が望ましい事、また、このような分野については教育委員会の所管から市町村長の所管とする事が適当であるとされています。
この観点から芦屋市においても事務移管に向け取り組みをしていきたいと考えています。

○入札制度の改善について
入札制度の改善の先進例を芦屋に生かそうと、市幹部、議員が逮捕され改善に取り組む福岡市の例を見てきました。ちょうど、芦屋市の入札制度改善委員会が提言を出したところだったので、比較検討ができました。
芦屋市の提言と比べて進んでいると感じた点について概要報告すると…。
ペーパーカンパニーの排除については事業所の抜き打ち検査をはじめ、現地調査を実施して改善指導など行っていました。市の提言では、この点については触れられていません。 

予定価格事前公表の全面実施
福岡市では発注する全ての工事の予定価格を事前公表にふみきりました。芦屋市では、今回の提言でやっと予定価格の事後公表について「250万円以上の工事」に拡大しただけで、予定価格の事前公表については「高額な公示の入札については試験的に実施する」にとどまっています。福岡の担当者によれば、予定価格を公表することで、入札不調もなくなりメリットのほうが多いとのことでした。

工事内訳書の提出
一千万円を超える工事については、入札時に工事費内訳書の提出を求める。芦屋市の提言では、入札の際の提示にとどまり、談合情報が寄せられた時にはじめて、「必要に応じて提出を求める」となっています。やはり、提示でなく提出させるのがいいに決まっています。

指名理由等の公表
業者選定の透明性・公平性を確保するため、福岡市では指名競争入札の場合の指名理由を落札者決定後に公表しています。また、随意契約の相手方を選定した理由および契約金額の変更を伴う変更理由も公表しているところです。芦屋市では指名理由の公表は行われていませんし、今回出された提言でも、なにもふれられていません。

工事設計内訳書の公表
設計・積算業務の透明性を高め、業者の見積もり能力の育成、下請け業者の保護などの観点から、規模の大きい工事については設計書の工事内訳書等の公表に取り組んでいました。
その他、現場説明会の廃止(業者を集める事が談合の温床の批判もあるため)、最低制限価格制度の導入、ホームページでの情報提供など新しい取り組みを見てきました。

 今回の視察は、今後の活動に大いに役立つ物となりました。とりわけ、入札制度の改善などは、市の提言そのものがまだまだ先進例に比べると不十分な点も多く、改善しなければならない事を痛感したところです。

12月議会の予定

 12月定例議会の予定は次のとおりです。
11月30日 議会運営委員会
12月3日 本会議 開会・議案上程
4日 建設常任委員会
5日 民生常任委員会
6日 文教公営企業常任委員会
7日 総務常任委員会
10日 議会運営委員会
11日〜12日 本会議 一般質問
20日 議会運営委員会
21日 本会議 採決・閉会

(市会議員・中島健一)


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