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2023年(令和5年)11月30日議会レポのロゴNo.819

※JR駅南 東西道路廃止??

 先日、建設公営企業常任委員会が開かれ、JR芦屋駅南地区再開発事業についての報告がなされました。内容は3点。

〇再募集の時期を来年春に行う
 この春に決定予定でしたが、建築者候補者が辞退、市は再募集をし、10月には決定したいとしていましたが、これも断念(中止)したとの事。
〇スケジュールを1年程延期する
〇見直し案について、交通広場内における東西道路を廃止し、ロータリーの形状・配置を一部修正したうえで、余剰地を広場空間として確保する

▼その理由について市資料では…(抜粋)

 複数の民間事業者へのヒアリングの結果、以下の情報が得られた。
・ 事業と2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)とのスケジュールが重複する可能性があり、原則として対応が難しい。

・ 人手不足のため、応募に至るまでの検討準備に時間を要する。今すぐに再公募されたとしても対応できない可能性が高い。

・ 公共施設等の見直しがあるのであれば、公募前に確定してほしい。
ま た国としても、万博等に伴うリソース不足は建設業界全体に及んでいると見ている。こうした事業者等の声を踏まえて、事業者からの応募を促す観点から、再公 募の時期を来年春に行うこととし、これに伴い公募から完了までの事業スケジュール全体を当初よりも1年程度延伸させる。

▼計画見直しについては…(抜粋)

警察及びバス会社との事前協議は概ね終了しており、現在交通シミュレーション(※)を実施している。その結果により、周辺の既存道路に著しい影響が出ないことを確認できれば、警察及びバス事業者との最終協議を行う。
※ 今回行っている交通シミュレーションは、昨年度行ったシミュレーションを基に駅前東西道路を廃止した場合の車の流動変化について検証を行い、計画見直しの実現可能性を探っている。

 理由として挙げられている事は、前々から分かっていたことです。スケジュールの遅延はない、と断言もされていましたが…。

 しかし、それはそれとして特定建築者の再募集、それに伴う1年程の延期は、今の状況からすれば致し方ない、と思いますし、そこは理解します。

 ただ驚かされたのは、駅南に予定をしていた東西道路を廃止し、広場空間を確保する見直しです。駅南のあり方は、まちづくり協議会において何年にもわたり、地元と当局、コンサルタントが何度も検討してきた到達点であり、それが現在の計画だと思います。

 その検討の中では、当然に東西道路の廃止案も検討されてきています。それを無かったかのように廃止にするとは、本当に驚きました。

 市は決定ではない、としつつも最終協議が終われば廃止案を出してくることになります。今まで積み上げてきたまちづくり協議会の結果は、何だったの? と思います。

 市長は、公約に見直しを掲げていたとしていますが、東西道路の廃止、そのものを掲げていたわけではありませんし、廃止することによって周辺道路への影響はどうなるのか…。

 以前の検討では、仮に廃止するなら車両の関係でいうと、一本南の道路(2号線の一本北側の東西線)を拡幅しないと、駅南の東西線廃止はできないよね、となっていました。廃止するには、それ相応のデータと検証したものが必要になってくるでしょう。

 市は、来年1月の中頃に最終的な案を報告するようですが、大きくもめることが今から推測されます。

※社会教育分野が… 
 定例議会に、これまで教育委員会が担っていた社会教育関係の多くが、市長部局に移管する議案が出される予定です。国の法律改正で、自治体が条例を制定すれば市長が管理執行することができる、というものです。

 提案理由では「市長が管理・執行することにより、社会教育の充実に係る施策を他の関連行政の取組と一体的に推進し、もって市民が主役の芦屋づくりを実現するため」としています。ですが、これまでも市民が主役の芦屋づくりを教育委員会として取り組んできていますし…。

 変化を恐れているわけではありませんが、納得できる理由や合意づくりがなされてきているのか、社会教育委員の間でも議論されてきているのか、しっかり見ていく必要がありそうです。

(市会議員・中島健一)


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