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2016年(平28) 10月6日 議会レポのロゴ No.684

※地方議員の所属党派

 総務省の昨年末調査によると、市区議会議員の61%は無所属となっています。無所属の割合は、約10年前の68・5%をピークに年々減少しています。
 さて、各党派別は・・・

 公明党 2301人(前年より 微減)
 自民党 1915人(約300人 増)
 共産党 1906人(約100人 増)
 民主党  688人(約150人 減)
 社民党  227人( 約30人 減)
 維新の党 133人(約100人 増)
 日本のこころ 8人  (皆増)
 元気     4人  (皆増)
 無所属 11804人(約300人 減)

 全国の市区議会議員の定数合計は1万9556人で欠員は213人。女性議員は、全国に2802人いて、前年より約100人増です。女性議員数は、割合とともに過去最高となっています。

※議案の表決
 議案の表決結果について概要とともにお知らせします。(議案名は簡易にしています)

○公営ポスター等の条例改正
 選挙運動期間中に皆さんがよく目にする掲示板のポスターですが、これは公費で作成されています。以前は私費作成でポスター掲示板もなく、どこでも勝手に はる事ができました。ですが、そこら中ポスターだらけになり美観にそぐわないことや、資金力がある候補者は制限なく作成することができることなどから、貼 り出しはポスター掲示板に限り、そして費用については公平性を保つため上限を設け公費支給となっています。

 今回、その限度額について消費税分を引き上げるものです。具体的には、限度額を1ヶ所当たり約15円引き上げて525円6銭、市長選挙におけるビラについては21銭引き上げて7円51銭にするものです。維新の会のみ反対で可決されました。

○手数料条例の改正
 今年の12月から役所に行かなくても個人番号カードを使用することで、コンビニで住民票や戸籍、印鑑証明書等を受け取ることができるようになります。そ の手数料を定める条例改正です。具体的には、1通200円となり、市役所窓口では300円ですから、若干安くなります。この改正と合わせて、印鑑登録原票 の登録事項から「男女の別」の削除なども改正しました。
 共産党は、マイナンバー制度(個人番号カードなど)に反対なので、この条例改正にも反対しました。

○改良住宅設置条例の改正
 改良住宅(上宮川町、宮塚町)内に99台分の駐車場を設置するため、その使用料等を定めるための条例改正です。一月あたりの使用料は8000円。これで 違法駐車も少なくなるかと思いますが、市は過年度に住宅使用料の未納があったとしても、駐車場を貸し出すとしています。未納者に駐車場を、それも近隣より 安い金額で駐車場を貸すなど、市の感覚を疑います。条例改正には賛成をしましたが、その運用については、市民の方も注視をして欲しいと思うところです。

○一般会計補正予算
 情報セキュリティ強化対策事業、庁舎周辺整備事業、介護ロボット等導入支援事業補助金、保育所、予防接種事業、パイプライン維持管理事業、芦屋中央公園広場改修などの経費を追加するものです。これにより、約4億4千万円を追加し、総額は約459億4千万円に。可決

○介護保険事業特別会計補正予算
 介護給付費準備基金積立金などを追加するものです。約1億7千万円を追加し、総額は約86億5千万円に。可決

○開森橋架け替え工事契約の変更
 契約金額を変更するものです。当初の金額は、1億9440万円でしたが、今回その金額を2倍以上に増やし、約4億5645万円に。

 変更の内容については、聞けば理解できる事項ですし、工期を長引かせないため には必要な変更だった、かと思います。しかし、市の手続き、手順についてははなはだ疑問を持っていますし、今回の件は議会の承認もなく工事を先行させてい た、事後承認という重大な問題点があります。原則論を振りかざせば、職員の処分まで発展するような事例です。

 あえて、そこは指摘しつつも議案には賛成しましたが、もう少し市は丁寧な、そして慎重に契約変更手続きや現場工事を進めてほしいと思います。ちなみに、金額倍増の主な原因は地下の転石。掘削に、日本に1台しかない機材を使用したことによるものです。可決

○水道事業会計決算の認定
 金額的には約2億円の純利益となっていますが、老朽管の更新等を考慮すると今後の経営はかなり厳しくなっていくことが予測されます。可決

○病院事業決算の認定
 順損失が約3億7千万円、これまでの未処理欠損金、つまり赤字の累積は約112億5千万円まで増えています。病院を建て替えれば経営は改善する、などと市や病院は答弁していたのですが・・・。

 長期の収支予測も、どんどんマイナス方向への修正が進んでいます。赤字の累積 で100億円が分岐点になる、と過去に議会内で言われていましたが、その分岐点を超え、病院の存続そのものの意義まで問われる事態になっています。予算に は賛成をしますが、決算の状況によっては来年から反対することも考えられます。可決

(市会議員・中島健一)


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