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2015年(平27) 12月24日 議会レポのロゴ No.665

※波乱の最終日 広告条例可決

 定例議会最終日、議案の表決のみですから午前中に終わるものと思っていたら…

 淡々と議事が進行、議案の表決も進み最後に継続議案の表決となりました。そう、この継続議案こそ屋外広告物条例の議案です。建設公営企業常任委員会では 2日間に渡り審査を続けました。しかし、途中で継続を求める動議が提出され、表決では3対3の可否同数に。そして委員長による採決となり、委員長が継続と 表明、継続議案として本会議に付されていたものです。

 さて本会議場での表決、すんなり継続かと思いきやここでも可否同数になったの です。今度は議長による採決となり、議長は継続に反対を表明、継続が否決される事態となりました。つまり、委員会での結論は「継続」だったのですが、本会 議場では「継続の否決」になったのです。最終日ですから、通常通り閉会をすると屋外広告物条例は「廃案」です。

 いったん休憩をはさんでの再開後、そのまま日程を消化し閉会、そして「廃案」 かと思いきや、動議が提出されました。動議の内容は、継続否決となった広告物条例の議案を委員会に差し戻し、午後4時までに「審査・結論を」というもので す。この動議に賛同者が1人おり、動議が成立(芦屋市議会では、動議には賛同者が1人必要。動議成立の確認後、その動議の表決がなされます)、本会議が休 憩となり、議会運営委員会が開催されることに。この時点で議運の委員長である私は、それから何回も議運が開かれることになろうとは夢にも思っていませんで した。

 動議が成立すると、議事日程にそれを追加することが必要になるので議運を開催。議運では、「否決なら廃案が当然」の意見やヤジも飛んでいましたが、既に動議が成立していることから、これを日程に追加することを決定、動議に対する対応は各会派・議員に委ねられることに。

 本会議が再開されると、動議の趣旨説明に続き質疑が行われました。この質疑で は、「趣旨説明が趣旨説明になっていない」「なぜ4時までなのか」などの質問が飛び、この質疑の中で人格に対する中傷もあったのではないかと、その後閉会 間際に、議事進行発言まで出されることになりました。

 質疑終了後、動議に対する表決が行われ、動議が賛成多数で可決され、ただちに 建設公営企業常任委員会を開催。開催したものの質疑時間は限られていたため、途中議案に対する修正動議も提案されましたが、審査を時間内に終わらせられる よう取り下げる場面も。しかし、質疑を終了し討論しているさなかに午後4時を迎え、委員会での審査は審議未了で終了することになったのです。

 ここで議運が再度開かれ、委員会での審議未了を受け、市議会の規則に基づき本 会議に戻すことを決定。しかし、本会議場では、質疑から始めるのか、討論から始めるのかで意見の違いがあったのですが、委員会で審議未了となったものの質 疑は終結していたこともあり、討論から始めることを確認し、本会議を再開することになりました。

 ところがその後、再開後に修正議案(施行日を3カ月延長)を提出したいとの話があり、また議運を開くことになったのです。もう、本当に当日はバタバタで大変でした。

 結局、再開された本会議では、修正議案の提出から始まり、質疑の後、討論、そして表決が行われました。
 討論では、次の3種類がありました。
 

 ◎修正議案に賛成、原案に反対(修正部分を除く)の立場
         から討論したのが、共産党と長谷、伊藤の両議員。

 ◎修正案に反対、原案にも反対(修正部分を除く)の立場 
                        で討論したのが前田議員。

 ◎修正案に賛成、原案にも賛成(修正部分を除く)の立場 
             で討論したのが、真政会、公明党、維新の会。

 表決では、修正案を圧倒的多数で可決後、原案(修正部分を除く)に対しては

        賛成 真政会 7人
            公明党 3人
           維新の会 2人
            薫る風 2人
        反対 共産党 3人
            無所属 3人

 となり、波乱の最終日でしたが、屋外広告物条例は可決成立しました。

 私は、条例が成立して良かったと思います。しかし、条例成立が終点ではありま せん。ようやく足がかりができただけです。条例を生かすも殺すも、市民の意識と関心次第です。行政も、条例の目的達成に向け市長を先頭に鋭意努力するとの 表明がありました。 芦屋の街、共に住みよい街にしていきましょう。

※良いお年を…
今年は、市議会議長として新年を迎え、4月の統一地方選挙、新規体制になってからは議会運営委員長として走り続けた一年間でし た。歳をとるほど時間の流れを速く感じていますが、気にしていたらいけません。時間を自分に引き寄せ、来年も良い年にしたいものです。皆さんも、どうかよ いお年を…。

(市会議員・中島健一)


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