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2015年(平27) 3月26日 議会レポのロゴ No.643

※芦屋市長選 3人の争いに 

 芦屋市長選挙に新たに出馬を表明したのが前市長の次男、北村豊氏(52)。これで、4月19日告示の選挙は、現職の山中健氏(65)、元市職員の村田勝英氏(60)、3人の争いになりそうです。

 争点には、南芦屋浜地区に新た小学校を建設するのか、パイプラインの存続をどうするのか、精道中学校・山手中学校の建て替えを急ぎ中学校給食を早めるのか等が挙げられてきています。

 また、市長選挙と同時に市議会議員選挙も行われ、こちらは定数が削減される中、21の議席を巡って、30を越える陣営が立候補を予定。この期間中は両選挙それぞれの候補者が、熾烈な舌戦を展開しそうです。

※結論、先送りの教育委員会
 教育委員会は、3月20日に臨時会を開き結論を出すはずだった「南芦屋浜地区教育施設用地について」の議案(今話題となっている小学校を新設するかどうかについて)、結論を出さず5月に先送りとしました。

 良くとれば、市長選後の市長の意向を反映させる(?)、とも言えますが、出すはずだった結論がなぜ出なかったのか、出せなかったのか、何かの力が働いたのか。理解に苦しむところです。

 小学校の建設、良い事のように思えますが長期的視点に立つと、かなり問題があ ります。児童数は増えていますが、現在ある浜風小学校、潮見小学校で対応可能です。仮に新小学校を建設すると10年後には全学年で単学級となり、廃校の対 象になります。単学級は新設の小学校だけでなく、浜風、潮見の各小学校も同じような状況になるのです。

 これは、子供にとって良いことでしょうか。人数が多いからこそ切磋琢磨できる し、問題が発生した時に解決の一方法としてクラス替えもできます。 また、建設ともなればかなりの金額をかけることになります。土地購入費用、県との折衝 でどうなるか分かりませんが、多めに見積もれば70億近いとの数字も。

 教育委員会は、単学級になっても「その良さがある」から、「廃校にはしない」と言っています。しかし、三条小学校は人数が少なくなり、単学級だからと廃校にしました。また国の方針から見ても整合性がありません。

 今、急がれるのは、精道中学校と山手中学校の建て替えです。なぜなら今年10 月から潮見中学校では中学校給食が始まります。にもかかわらず、精道と山手中学校での給食実施は3年から5年待たなければなりません。同じ中学生なのに、 この狭い市域での通学区域による格差は、早急に解消しなければなりません。そんな課題があるのに小学校建設の話がでてくるのですから、チョットマテよ、と 言いたくなるわけです。

 教育委員会、この4月から新制度下の教育委員会が始動するわけですが、今回の結論先送りが、どのような影響を及ぼすのか注視しなければなりません。

※現職の任期は6月10日まで
 芦屋市の市長と議員の任期は、6月10日まで。本来なら、統一地方選挙(3月から5月末までに任期満了が対象)からはずれて選挙をしなければならないのですが、これには阪神大震災があったという事情があります。

 震災前までは、市長も議員も任期は4月末までで統一地方選の対象でした。しかし、震災が発生した20年前は選挙の年で、予定されていた4月の選挙は当然準備が間に合わず、特例で市長と議員の任期を6月10日まで延長し、統一地方選から外れた選挙を行うことになりました。

 その4年後に、今度は統一地方選に合わせて選挙を行うという臨時特例の法律が施行され、その後は毎回同じように、臨時特例の法律施行、統一地方選にあわせる、という状況が続いています。
 つまり、4月26日に選挙が終わっても、市長も議員も6月11日からが新任期で、活動できるまで少々ずれがある、という事です。

(市会議員・中島健一)


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