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2012年(平24) 12月20日 議会レポのロゴ No.566

※李登輝学校へ

 11月は、ハードな日々でした。日台友好議連の活動として、台湾の南投県南投市、直轄市の台中市に赴き、帰国後は議会会派の視察、その後は李登輝学校に参加をするため、また渡航し、李登輝元総統と再会をしてきました。

 李登輝元総統と

 その為、11月はほとんど朝の宣伝活動もできず(申し訳ありません)、帰国後 は衆議院選挙で政治活動が規制され、またできず…。市議の活動ですから問題ないはずなんですが、選管からも誤解を受ける恐れがあるとのことで、なんだかん だと約1ヶ月半、朝の活動を休んでおりました。

 今回の訪台では、今年初めに総統選挙に女性候補として挑んだ民進党の元主席、蔡英文氏にもお会いする事ができました。また、機会があれば、報告をしたいと思います。

 南投県南投市では市長も議長も女性。日本で始めて女性市長を生み出した芦屋市とも、少なからぬ縁を感じたところです。今後の提携につながる事を期待しています。

 中国が領空侵犯をし、これからも日本への揺さぶりを強めてきます。だからこ そ、台湾の独立と友好関係が日本の安全保障上も重要です。しかし、台湾国内では中国が莫大な資金を流し込み世論誘導と政治に介入しているのが現状です。日 本の新政権、こういった点からも頑張ってほしいと思います。

※市内の無電柱化を
 今回の一般質問では、市内の無電柱化について取り上げました。質問要旨をお知らせします。

「無電柱化の取り組みについて」
 無電柱化の件では、これまでも議会で指摘をされているが、今一度芦屋市としてどうあるべきかを質問を通して明らかにしたい。
 無電柱化、これは電線類を地中化することと一般的には考えられているが、無電柱化とはその名のとおり道路上から電柱を無くすことであり、電線類地中化はその手法の一つ。

 手法の一つと言うからには無電柱化には他の方法もある。
 無電柱化のうち主な地中化の手法としては、

@単独地中化方式  電線管理者が自ら設置した管路にケーブルを入れる方式。

A.共同溝方式  道路施設として、2つ以上の公益物件(電線類や水道管など)を収容する方式。

Bキャブシステム方式  電線類を集約するため蓋付溝型の大型トラフを管路として設置し、ケーブルを収納する方式。

C自治体管路方式  自治体が設置し、道路占用する管路に電線管理者がケーブルを入れる方式。

D電線共同溝方式  現在、最も主流となっている方式。最も低コストで無電柱化が可能。

 この地中化の他には、各建物の軒下に直接電線を這わす軒下配線や表通りに電線・電柱を設置しない裏配線等の非地中化方式がある。

なぜ無電柱化なのか。

 芦屋市にとっては何も目新しいものではない。日本では1928年(昭和3年)に初めて電線地中化が行われたが、その場所こそが、ここ芦屋市。当時、高級 住宅街として造成された六麓荘において日本として初めて導入された。電柱が著しく風致を損なうとして多額の費用をかけて電線類の地中化が行われた。

 まさに国際文化住宅都市にふさわしい取組みが、法律が公布される約30年も前から芦屋市に芽生えていたと言っても過言ではない。その当時も、電柱が著しく風致を損なうとの指摘があったわけだが、現在もその指摘は色あせてはいないと。

 国土交通省は、「無電柱化の目的と効果を、このように紹介している。
街の景観や、くらしの環境をよくし 防災にも役立つ無電柱化です。

  1 安全で快適な通行空間を確保
 電柱や電線類がなくなると、道路の見通しが良くなり、信号機や道路標識が見やすくなるなど、交通の安全性が向上します。また、歩道が広く使え るため、歩行者はもちろんベビーカーや車いすを利用する人にも安全で利用しやすいバリアフリーの歩行空間が形成されます。

 2 都市景観を向上
 地上にはりめぐらされた電線類が、道路の下に収められるため、美しい街並みが形成されます。

 3 都市災害を防止
 台風や地震といった災害時に、電柱が倒れたり、電線類がたれ下がるといった危険がなくなります。

 4 情報通信ネットワークの信頼性を向上
 今後ますます発達していく情報化社会に、情報通信ネットワークは広がる一方です。

 電線類を地中化することにより地震などの災害が起きた時の被害を軽減することができます。

 その中でも、災害に強いまちづくりを進めます、のところでは、この様な説明がある。
 
 平成7年1月に発生した阪神大震災においては、電柱が倒壊し人々の生活に大きな影響を与えました。このとき最も被害の大きかった神戸地区の電話回線ケー ブルの被災率は、架空線が2.4%、地中線が0.03%と、地中線の被害が架空線の80分の1程度にとどまりました。こうした経験を活かし、電線類の地中 化により安定したライフラインを実現します。
  
 このように国が音頭を取って進めようとしてきたわけだが、実態として日本の都市は、欧米の都市と比べ、大きく立ち遅れている。

 日本の都市に比べ、欧米の都市の方が街並みが美しいといわる。そう言われる原 因として、立ち並ぶ電柱と空を横切る電線のないことがあげられるだろう。実は、ロンドンやパリ、ボンでは既に30年前の調査で100%、ベルリンやハンブ ルグでもほぼ100%の無電柱化を達成している。シンガポール、米国のニューヨークでも80%後半代。それに比べ日本では、東京23区の場合でもわずか 8%弱と大きく立ち遅れ、特に身近な生活道路での無電柱化率が低い結果となっている。
 
 さて、そういった状況の中、日本で先駆けて無電柱化に取り組んだ由緒あるこの芦屋市。今、現在、無電柱化の取組みは、どのような状況になっているのか。また、今後の取り組みについては、どのように考えているのか。

 当局の答弁は、無電柱化に取り組む姿勢はもっているが、財政的に余裕がないのでこれから整備をしていくJR芦屋駅南川と芦屋川両岸ですすめていきたいとの事でした。

 しかしそれだけでは市内の無電柱化は遅々として進みませんので、例えば山手幹線や2号線に面する脇道や側道を、長期的な市独自の計画を持って取組みを進めるべきではないのかと指摘をしたところです。

 あまり良い返事はもらえませんでしたが、日本で唯一つの国際文化住宅都市であ ることや無電柱化に始めて取り組んだ芦屋市であるからこそ、推進していく価値があると思います。20年30年後を見据え、無電柱化のまちづくりに市が積極 的に取り組んでいくべきだと、強くに願うところです。


(市会議員・中島健一)


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