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2004年(平16)7月22日 議会レポのロゴ No.225

ごみ収集変更に問題点

定例議会では、4月から変更になったごみ収集方法について、行政のあり方からも問題があると指摘をしました。その質問概要を掲載します。
 
○行政運営のあり方について
 自治体が行政運営をするに当たって大切な事は何でしょうか。
「私たちの町は私たちの手でつくる」という住民自治の考えのもと、「市民が主役のまちづくり」を進めることが大切であり、積極的な情報の提供と公開を行うことが必要であることは言うまでもありません。また、行政が市民と役割を分担してまちづくりを進めるためには、市民の自主的な活動の促進や支援を図るなど、市民との新たな関係づくりに努めることも必要です。
そのために必要な事をいくつか例として挙げれば、「透明かつ公正な行政運営」であり、「開かれた行政の推進」であり、「市民と行政の協働体制の構築」であろうと思います。
 さて、それらを踏まえ、具体的に事を進めていくとなると、その行政執行、運営の根拠となるのは、やはり法律や市が定める条例であり、総合計画、そしてそれに基づく各種の計画、実施計画になるかと思います。これらの点について間違いないのか、まず当局の認識をお尋ねしたいと思います。

この4月からごみ収集方法が変更されました。ごみ収集方法については様々な意見があり、私どもも昨年秋提出した予算要望書の中で夏場の週3回収集維持を求めてきました。これらについて改善すべき点は、今後も改善を求めていきますが、今回は、この収集体制の是非は横に一旦置き、回収方法の変更の進め方、手順について問題がなかったのか当局の見解を質したいと思います。
 
 昨年末、市民の方が楽しみにしていたごみ収集カレンダーが配布されましたが、それを見て驚く方が大変多くありました。いつもだったら1年分のカレンダーなのに1月から3月分までしか掲載されていない、そして、下段には「4月からごみの収集方法が変わります」と記載されていたからです。
まさに、多くの市民にとっては寝耳に水といった感じだったのではないかと想像するところです。
 私のところへの問い合わせもその数日は何本も電話がありました。
そうこうするうちに、3月予算議会が始まりました。2月の27日です。この日議案の提案があり、市長の施政方針演説がありました。その中に、「ごみの減量化対策として,可燃ごみの収集を現行の週3回から週2回に改め,新たに紙ごみを資源として分別収集します」と表明し、その三日後、議会で議論もまだ始まらない中、3月1日付けの市の広報で「ごみ収集方法が変わります」と広報をしたところです。
実際は印刷して配達所に配送しなけらばなりませんから、施政方針演説を行う前から広報紙を印刷していたのでしょう。
 私は議会が予算を可決する前から、また、一度も公の場で議論する事もなく、そしてだれ一人市民として関係のない者がいない重要な市の施策を、市の裁量で持って変更を進めていく、このような手順、方法をとる事は、大きな問題があると思います。

そもそも、行政にその変更を行える権限、根拠があったのかどうか疑わしいところであり、私は、こんなやり方を認めるならば、法令や計画はあっても行政当局の裁量でどんなことでもできる、つまり法令や計画は有名無実となってしまうと考えるところです。
 
いくら市長が、市民参画が大事だ、協働だといっても、そして、議会での審議、計画段階での市民の参加があったとしても、それと異なる方向で行政執行、運営をするならば、法令や計画は絵に掻いた餅でしかありません。
 ごみ収集方法が変更されましたが、何の根拠に基づいて変更したのか。
 今回の変更は、行政執行、運営のあり方として、市長が日頃から提起をしている、市民参画のあり方として、統一されたものになっているのか。
と、質問をしました。当局の答弁は、私に言わせれば苦しい言い訳でした。この他にも、基本方針では、「現行維持」を銘記しながら実施計画でそれと相反する事を行えるのか等質問をしました。議事録の公開は9月の半ば頃になりますが、ぜひご覧頂きたいと思います。
 最後に市長が、行政執行に矛盾の無いようしていく旨の発言があり、少し安心したところです。

(市会議員・中島健一)

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