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2003年(平15)7月3日 議会レポのロゴ No.179

注目の議案の行方…

助役定数を1人にする「助役定数廃止条例案」は、総務委員会で議論されました。
助役を1人に戻そうという委員からは、「震災から8年たち復興事業のめどもついた」「1人の助役で十分、経費の節減にもなる」などの意見があり、一方の当面2人を維持したい委員からは、「事業も八合目まで来ているが、この先が大変」「復興には10年かかる」「2人制で事業が遅れないようにするのも経費の削減」等々。

市長も特別に発言をし、(提案議員からは、委員会運営がおかしいとクレームも)「命綱のロープを切られるのは断腸の思い」「両腕に素晴らしい人材がほしい」と述べました。
ここで松木議員から「修正案を出したいので休憩を」との発言。休憩後、出されてきた修正案は条例廃止の公布日を約2年先送りするものでした。

予想とは違い、修正案可決に

それまで、原案通り通るだろうと予想していたのですが、わざわざ修正案を出すからには、なんかあるなといやな予感。その予感は的中してしまいました。
採決では、原案に賛成してくれると思っていた無所属の幣原委員が修正案に賛成し、委員会では修正案が可決、本会議でも、(たぶん)1票差で修正案が可決されることになりました。これにより、提案された条例は通りますが、効力を発するには約2年待たなければならないことに。

 2年前、助役を1人にする案が出されたとき、「2年後には2人の内、1人の任期が切れる。市長も変わるからその時までは・・・」と説得された経緯もあり、今回はと意気込んでいましたが、不本意な結果に終わってしまいそうです。 
しかしながら、それはそれ。議会では人事でもめましたが、新たに助役になられる方には、市長の補佐として職務の遂行に頑張って頂きたいと思います。

助役の経費は…

 助役に係る経費はいくらかというと…。

本人の給与と市の負担分で年間
  約1,621万円 
秘書担当の人件費
  約822万円
以上からの年間経費は
  約2,443万円
これに、4年後の退職金約1,246万円を加えた4年間の総経費は…
約1億1千万円
 高いか安いか、市民の皆さんのご判断は…。

ちなみに、議員報酬は、市職員の給与と比べると(市負担の共済等を含む)課長補佐とほぼ同程度です。議員には退職金はありませんし、4年毎に市民の審判がありますから、それらを加味するならば、まじめに活動するものにとって議員の報酬は高いとはいえません。

それでも削減すべし

 しかし、この財政難を乗り切るには議員も姿勢を示し、職員の意識を高めていく必要があると考えます。経費削減といえば、やはり職員の給与削減は避けては通れませんから。
 そんな中、議員報酬削減案が二案提案され審議をされましたが、この案も委員会では否決、本会議でも否決される見通しです。残念ながら会派の中でも意見がまとまらず、採決は個人の自由判断となりました。

 新議会、初の定例議会は波乱含みの出だし。それはそれで意味もあると思いますが、これからの芦屋は…。

合意は何だったの?

 特別委員会の設置については、代表者会議で論議しましょうと合意していたはずなのに、突然、特別委員会設置の議案が共産党と新社会、無所属の伊藤議員から出されてきました。
 あの合意はなんだったのかと議会運営委員会の中でも発言がありましたが、合意しながら一方的に一部の議員で議案として出すのはやはり拙速。出された議案については、審議せず即決扱いになりました。

名誉回復の請願?

 共産党の平野議員が懲罰されたことに対して「名誉回復措置を求める請願」が出てきました。
 いろんな意見があるのは理解できますが、「追及が封じられ」「不当な懲罰」など、首を傾げてしまいます。
 懲罰を受けた理由は、委員会の中で、出所不明の文書であるから真偽がはっきりしないうちは氏名を出さないように、としていたにもかかわらず本会議場で突然名前を出してきたからです。

 今でこそ、調書は本物と言われていますが、だからと言ってその懲罰は不当とはいえません。出所不明の段階では、文書の取り扱いを注意しなければ、それこそ意図的な作為のある追求も可能になってしまうからです。
この請願は総務委員会で審議されます。

お困りです課

 市長が公約に掲げていた市民の相談や要望窓口「お困りです課」が1日から新設されます。
 すばやく丁寧に対応するのが狙いで、女性だけで構成されるそうです。また、外国人の住民にも対応できるよう、外国語のできる臨時職員も配置される予定とのこと。市役所北玄関東のロビーに設置の予定。

(市会議員・中島健一)


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