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2002年(平14)12月

議長(中村修一君) 次に、子供をはぐくむ豊かな環境を、市民の参加のあり方について、以上2件について、中島健一議員の発言をお許しいたします。

11番、中島議員。

11番(中島健一君) =登壇=  通告に沿って一般質問をさせていただきます。
最初に、2項目目の市民参加のあり方についてをしていきたいと思います。

市長の施政方針の中では、「市民の皆様と信頼ある行政を進めていくためには、情報を公開し、行政の透明性を高め、市民の皆様がまちづくりに参加できる体制が必要です。」とあります。まさにこの方針に基づいて市政が進められていると思うわけですが、市長も今期の残りはあとわずかとなってきました。この間進めてこられた市民参加の体制にはどんなものがあったのか、教えていただきたいと思います。

昨年には、第3次総合計画が策定され、その中の「市民と協働してつくる自立した行政基盤づくり」の項目では、「市民と行政の協働システムの実現」として2つの柱が挙げられています。一つは「情報公開の推進」、一つは「市民参画の推進」です。

少し中を見てみますと、「情報公開の推進」のところでは、地域の身近なニュースや消費生活情報、医療・福祉・健康情報など市民生活に必要な情報が円滑に提供できるよう広報活動を充実させるとともに、情報技術の活用などの環境整備を検討しますとか、あるいは情報公開制度をより充実させる、また、「市民参画の推進」のところでは、主体的・積極的なまちづくりへの参画の機会づくりや体制の拡充に努めますとか、若年層や勤労者層が参加しやすい体制作りを図ります、このように書かれているところです。これらに沿って進められてきてると思うんですが、この間進められてきた、実現してきたものを具体的に紹介していただけたらと思います。

そして、市民参加を進めるには、ニーズの把握がやはり必要かと思います。市民の行政に対するニーズの把握の点での努力は、この間どのようにしてきたのか、このことをお尋ねいたします。

次に、大きな項目の子供をはぐくむ豊かな環境をに移っていきます。
あと数ヵ月後には、その大部分が供用開始の予定となっている総合公園、そしてその南側では県企業庁において整備が進められている港湾緑地や砂浜といそ場を配した人工海浜は、芦屋市にとっても貴重な区域になる事は間違いないと思います。水と緑豊かなゆとりある環境という点では、現地を見る限り、その名にふさわしいものになりつつあるのではないでしょうか。

しかしながら、陸上競技場などを一部見直ししたとはいえ、私どもの主張であった陸上競技場をなくすことや、その財源についてはまだ不確かな点もあります。当局においては、経費削減に向けて最大限の努力を最後まで尽くしていただきたいと思います。

さて、今回は、来年度に供用開始予定の海浜公園について、人口海浜公園について、幾つかただしていきたいと思います。
この人工海浜については、現地視察もしましたけど、非常にいいものができつつあると思います。今ちょうど砂浜の半分、ほぼ半分が完成してるということでした。いそ場、海辺の生き物を観察するなどの学習にはうってつけだと思いますし、ここの砂浜は、本当に広々としていて開放感あふれるものになっています。子供にとってはまさに最高の場所になるのではないかと私も思っているところです。

この場所については、ここの子供の遊び場としてだけでなく、例えば幼稚園や保育園、小中学校などでも大いに単位として利用すべきであろうと思います。例えば駈けっこ大会をしたり、砂山の高さや砂の彫刻で競ったり、そういうものができるのではないでしょうか。宝の持ち腐れとならないように、ぜひ今からその活用方法などを検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

そして、管理の面で気になることが幾つかあります。芦屋川の河口では夏の花火や若者が騒いだりして、いろいろ問題のあるところですが、この人工海浜でも同じような事が考えられます。この人工海浜は住宅地からも近く、何らかの対策が必要なのは明らかです。その点での検討は現在進められているのでしょうか、お伺いしたいと思います。

さて、子供を取り巻く環境をできるだけ豊かにしていくことが、行政の大切な仕事の一つだと思います。それは行革を進める中でも変わらないはずではないでしょうか。しかし、そうなっていないのが現状としてあり、非常に残念に思うところです。

以前、質問をしたところですが、図書館の打出分室休館は地元でも大きな話題となり、現在、当局はその対応に苦慮しているとのことです。今回、質問しませんが、「生涯学習時代の芦屋市立図書館のあり方について」の提言の中で、こういう項目があります。従来のいきさつと近隣の実態に照らして、図書室、図書の機能の存続を配慮すべきである、このように提言されています。これまで果たしてきた施設の重要性をかんがみて、残す方向でぜひ対応していただきたいことだけは指摘しておきます。

今回は、以前質問した、このことと同時に質問した自動車文庫について、もう少し詳しくお伺いしたいと思います。
先回の答弁では、35年の歴史がたって、本館の充実、分室もでき、学校図書館も充実し、これらの経緯経過から、自動車文庫のひとつの役割は終わったのではなかろうかということでした。本当に役割は終わったのでしょうか。私は、それは狭い見方ではないかと思うところです。「分室もでき」と言ってますが、その分室だって、市の考えではなくそうと以前はしていたわけです。それ一つとっても、自動車文庫、その役割は終わったとかいうのは、理由に当たらないのではないかなと私は思うところです。

一つは、図書館まで行けない人にとっては、かけがえのない貴重な財産だと思います。現在、和風園や喜楽苑、エルホーム、南芦屋浜病院前、こういうところにも回って、病院入院患者さんや、あるいはお年寄りの高齢者の方が本を楽しむ機会をつくっている、この貴重な場を提供しているのが自動車文庫ではないでしょうか。廃止したら、この人たちは本を読む機会を奪われてしまうわけです。生涯学習の点からも問題が非常に大きいと思うんです。

また、子供さんたちにとってはどうでしょうか。「子供の時から本に触れる機会を」とよく言われますが、子供や若者が本を読まない国に未来はありません。OECDの調査によりますと、趣味としての読書を「しない」と答えた生徒の割合は日本が55%で調査した32ヶ国中最多でした。社会のIT化が進めば進むほど、人間としての豊かな感性や想像力をはぐくむ読書が一層重要になってきているのは、これはどなたも認めるところだと思います。全ての子供たちが読書の楽しさや喜びを体験できるようにしていかなければならない、それを環境を整えていくのが私は行政の役割だと思います。「子どもの読書活動の推進に関する法律」というのが昨年できました。この法律に沿って芦屋市も整備していかなければならないはずなのに、自動車文庫を廃止していく、私はとても納得がいかないところです。

芦屋は、巡回表には載っていませんけども、各保育園や幼稚園をも巡回しています。自動車文庫が来ると、子供たちは自ら手に本を取って本を探しています。それは各保育園とかにも図書室はありますけれども、御覧になられたら分かると思いますが、冊数も少なくて、種類も数が限られている。こんな中で自動車文庫が来るのは、子供さんたちにとっても大変な楽しみなんです。そして、本に触れる貴重な時間でもあるわけです。やはりなくすべきでは私はないと思います。芦屋の市民憲章の中にも、文化の高い教養豊かなまちを作る、こう書いてあるとおりの方向で、私は行政を進めていくべきではないかなと思うところです。ぜひ自動車文庫を存続していただきたいと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

さて、子供をはぐくむ豊かな環境という観点から、保育の問題について何点か質問していきます。
経済企画庁が行った国民生活基礎調査などで、働く母親より家にいる母親の方が子育ての負担感や悩みが深いことが示されています。昔は子だくさんで多くの子どもを育てたのに、今は1人か2人の子供を育てるのに子育て支援が必要なのは、何も母親や保護者がだめになったわけではなく、育児を支える環境が変わったため、子育ての支援が必要になってきたからです。現代ほど子育てに人手のかかっていない時代はないと言われています。昔は、保護者が手はかけなくても、子供は周りの子供たちや地域の人たちとかかわりを持ちながら育ちました。ところが、今は、専業主婦の方の場合、24時間ひとりで子育てをしている。でも、子供には遊び仲間や大人が介在しない自由な時間や空間が必要なのは言うまでもありません。どんなによい母親でも友達のかわりはできませんし、そういう点から見ると、逆に保育園に子供を預けている人の方が、保育士という育児のいわゆるプロに助けてもらえ、母親同士のつき合いもできる、専業主婦よりも子育てがしやすい環境にあるというわけです。

人口問題審議会の報告では、専業主婦をはじめ子育てに対する不安や孤立感を持つ親に対する子育て相談など、子育てを地域支援していく仕組みづくりの提案もあります。保育園を親の就労支援という点からだけでなく、子供の育児環境という点からも見なければなりません。芦屋の保育は、今のところ、他市に誇れるいいものと言ってよい水準が維持されています。その水準はぜひ維持されていくべきではないかと思うところです。

98年に児童福祉対策などに関する行政監察結果報告書が出ています。その中で、保育制度の問題点を厚生省に勧告されているところですが、その勧告された幾つかの点の中に、例えば低年齢児保育が足りないので推進をするべきであるとか、夜間保育や延長保育の拡大が必要であるとか、公立保育園はコストが高いだけでなく、ニーズに応えていないなどが指摘されています。

こういった指摘は、当の芦屋市でも当てはまる部分もあるのではないかなと思います。そして、芦屋市では、児童健全育成計画というものを ―いわゆるエンゼルプランですけれども― つくって、芦屋市としての児童をどうやって健全に育成していくか、その環境づくりをどうしていくのか、それを計画書としてまとめているわけです。

ところが、その育成計画に沿った方向に進んでいるのかといえば、実態はなかなかそうなっていないのではないかなと思うところです。現に待機児童の解消という名目の中で市が独走する、そういった場面も見られました。また、保護者のニーズにこたえる保育となっているかという点でも、なかなかそうなっていないという実態もあります。私は、保護者のニ−ズにこたえる保育が今こそ必要なときはないかと思うんです。公立の保育園を民間に委託していく、あるいは新規の保育園を作っていく、そういった話が今出てきていますが、保護者のニーズにこたえる保育と現在なっているのかどうか、この点について、まずお尋ねしたいと思います。

その次には、ニーズを反映した保育計画と、そして情報公開がなされているのかということについてお尋ねしたいと思いますが、先月の打出保育所での人員増と乳幼児の保育をやめていく、そういった提案がされて、保護者の反対により撤回をされました。なぜそうなったのでしょうか。ニーズに基づく保育計画というものがあって、保護者と話し合いが持たれて計画をつくっていくという事がなされていったならば、こういった問題は起きなかったのではないかなと思います。ニーズを反映した保育計画、情報公開はどうだったのか、このことについてもお尋ねしたいと思います。

さて、来年4月に向けて早急に対処をしなければならないのは、待機児童の解消だと思います。市は、芦屋市なりに案を考えて、待機児童をどう解消するかというものを出したはずですけれども、それが撤回せざるを得ない状況に追い込まれてしまった。一番困るのは、今待たされている子供やその保護者の方だと思います。来年4月にはそういった人たちが出てくるわけですから、また現在も70人ほどの待機児童がいるわけですから、その対処を、解消をどうしていくのか、市のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

今、私は、自治体としての責任とやる気がまさに問われていると思います。保護者のニーズにこたえる保育園であれば、公設であろうが民間であろうが、預ける親の方には問題はないと思います。ただし、保育の内容チェックや問題が起こった場合の相談窓口、あるいは行政の保育園への指導など、保育の質を保証するという公的責任の一層の明確化が必要だと思います。人員や床面積といったハードの部分も必要ですが、一定の質以上の保育を保証するためには、ソフト面、日常の保育のチェックと評価が必要不可欠だと思います。この点について行政としての責任をどう果たしていくのか、これは、まさに自治体としての責任とやる気が問われている問題ではないでしょうか。待機児童の解消と同時に、これら自治体としての責任をどう果たしていくのか、お伺いしたいと思います。

さて、きょうの午前中にも教育委員会の分野、幼稚園ですね、それと保育の連携という話が出ていました。この幼保連携というのは、私も大切な課題ではないかなというふうに思っています。現在、教育委員会との連携、この幼保の一元化の問題について、当局の方ではどのような話がなされているのか、再度お尋ねしたいと思います。そして、どういった方向に持っていこうとしているのか、このこともお伺いしておきたいと思います。

以上で1回目の質問は終わります。

議長(中村修一君) 答弁を求めます。

北村市長。

市長(北村春江君) =登壇=  中島議員の御質問にお答えいたします。

初めに、南芦屋浜の人工海浜の今期の利用等につきましては、来年春には砂浜の東側約半分が供用開始の予定と伺っております。この人工海浜は、砂浜といそ浜を組み合わせた機能を持ち、昔の芦屋の失われた白砂青松の浜の再現として計画されたもので、南芦屋浜のウォーターフロントの一つの核となるものでございます。利用方法につきましては、市民の皆様が幅広く親しんでいただけるような広報等でお知らせしてまいります。また、教材として児童生徒の活用も促してまいりたいと存じます。

なお、花火など、議員御指摘の件につきましては、対策が大変難しい問題でございますので、関係者間で協議をしてまいりたいと考えております。

次に、保育事業についてでございますが、保護者のニーズにこたえる保育になっているかにつきましては、本市の保育水準は、保育士の配置や給食業務など、近隣各市と比較しても充実した保育内容になっておりますが、待機児童対策と休日保育や延長保育などの特別保育事業の面では、十分おこたえできていないのが現状でございます。現下の厳しい財政状況の中で多様化する保育ニーズにおこたえしていくためには、民間活力を生かした保育事業について検討する必要があると考えております。今後、計画の素案がまとまった段階で、関係者の御意見もお聞きしてまいりたいと考えております。

次に、打出保育所の定員増につきましては、平野議員の御質問にもお答えいたしましたように、昨年度に市立保育所の増改築を行い定員増を図った事などに伴い、公立での3歳児以上の受け入れ枠が不足することから、打出保育所の改修を計画したものでございます。その後、関係者からの御意見などをいただく中で総合的に判断し、当面は円滑化の方法で対応しようと考えたものでございます。

次に、待機児童の解消につきましては、待機児童数は今後も増えることが予測されますので、民間活力の導入等により、定員をふやす事を検討しているところでございます。

また、自治体としての責任をどう果たしていくかにつきましては、自治体の責任は、法に基づいて保育に欠ける児童の保育を保育所で行うことと考えておりますが、保育の実施に当たりましては、県の指導のもとに、公立及び私立保育所が協力して保育の質の向上に努めてまいります。
教育委員会との協力につきましては、教育委員会とは従前より連携をとりながら事業を進めておりますが、今後とも一層連携を図ってまいります。

また、市民の行政に対するニーズの把握につきましては、これまでも、総合計画をはじめ重要な計画を策定する際に市民意識調査を実施し、市民ニーズの把握に努めてまいりましたが、今後とも必要に応じて実施してまいります。

その他の御質問につきましては、教育委員会からお答えいたします。

議長(中村修一君) 佐藤管理部長。

管理部長(佐藤稔君) =登壇= 中島議員の御質問にお答えいたします。

自動車文庫の存続についてのお尋ねでございますが、平成12年12月定例市議会で御答弁申し上げましたとおり、自動車文庫のこれまでの歴史的な背景と経緯経過の中で、一定の役割は終わったと考えております。今年度をもって廃止する方向で進めております。

参考までに阪神間各市の現在の状況を申し上げますと、伊丹市は平成12年度をもって廃止、尼崎市は本年3月末をもって廃止しております。西宮市、川西市及び宝塚市は、御承知のとおり、市域がかなり広範囲なため、自動車文庫の役割は大きく、継続されるようでございます。このような阪神間各市の状況から考えましても、本市といたしましては、廃止をするべき時期であると判断しておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

議長(中村修一君) 中島議員。

11番(中島健一君) 2回目の質問をさせていただきます。

まず、自動車文庫からなんですけれども、「一定の役割は終わった」というふうに言われていますが、確かに図書館の本の貸し出し数の中で自動車文庫が約4割占める時期がありました。そういった時期から比べると、自動車文庫から本を借りる人は少なくなってきているとは思います。現に減少傾向にあるのは私も認めます。しかし、だからといって、一定の役割は終わった、そんなふうに判断してしまってよろしいんでしょうか。また、各市のを参考に出されました。伊丹や尼崎で終わったからといって、何で芦屋が終わらないといけないんですか。芦屋は芦屋なりの考えを持ってやっていくのが筋じゃないんでしょうか。

私は、先回の答弁を引いて今回は質問させていただいたつもりです。先回の答弁も、役割は終わったから、なくすんだということでした。私は、そうじゃないでしょうということで幾つか例を出しました。例えば高齢者の方のためにわざわざ自動車文庫が回って本の貸し出し業務を行っている、生涯教育の点からどうなのか。あるいは子供さんたちの保育園や幼稚園も回ってやっている、その点についてはどうなのか。こういった点は、役割は終わるどころか、この「子供の読書活動の推進に関する法律」に照らしても、一層大切な機能を持ってきているのではないでしょうか。その点についてはどうなんですか。「一定の役割は終わった」と簡単に言い切ってよろしいんですか。

阪神間の各市の状況を見て、廃止の時期だと言いますが、何でこんなふうに言えるのかなと、ほんま、思いますよ。2回目の質問ですから、もう一回。私の1回目の質問で言った2つある、生涯教育の点から見てどうなのかということをもう一回お答えいただきたいのと、あと、自動車文庫を維持するのにどれだけの費用がかかっているのか、それもちょっと明らかにしてください。

続いて、子供をはぐくむ豊かな環境をという点から幾つか質問した点についての答弁をいただきました。
南芦屋浜における人工海浜、これ非常にいいものができています。子供さんたちの遊び場にとっても大変いいものになると思います。ですから、これを大いに宣伝して来年4月からは半分の供用ということですけれど、知らせていただいて、子供さんたちにも、個々の遊びに任せるのではなくて、小学校あるいは幼稚園、保育園、こういった団体で何かの取り組みができるような、そんなことをぜひやっていただきたいと思います。

それと、管理の面では、対策は難しいので、関係者間で協議をしていくということでした。これはぜひ続けていっていただきたいと思います。特に夜中の騒音、若者が集まって騒ぎ立てる、あるいは花火というのは、本当に住宅地から近いものですから、大変な問題になっていくと思うんです。まさか、柵をつけるというわけにはいきませんから、その辺をどのように対応していくのか、これは今からぜひとも協議をしていって、いい対策案を出していただきたいと思います。

続いて、保育のことですけれども、保育のことに触れる前に、ちょっと指摘をしておきたいんですが、北村市長は、市長としての判断でいろいろ施策を進められていて、例えば懇談会を復活させたり、あるいは情報公開条例、これは議会側の要請もあったからこそ実現したと思ってますが、それを新たにしていくなど、やるべき事はやっているのかなというふうには思います。しかし、まだまだ要望、市民側の方からの要望からすれば、足りない点もたくさんあるのではないかなと思うところです。ですから、その辺はぜひとも真摯に耳を傾けていただいて、市民のニーズにこたえていく、そして市民の参画を図っていくということをしていただきたいと思います。

その点に立って、この保育の問題もちょっと指摘をしていきたいと思うんですけれども、第3次総合計画の中で、「子供たちの心と体を豊かにはぐくむ社会の実現」という項目があります。その項目の中で、施策の方向として、安心して子供を生み育てられるよう、市民、事業者、行政とが連帯して取り組んでいきますというふうに書いてあります。そして、エンゼルプランに基づいて取り組むべき課題を明確にし、本市の実情に即した効果のある施策を推進していきますというふうになってます。その施策の方法が今問題になっているわけなんですけれども、待機児童の解消、これはぜひとも早期に解消していかなければならない問題だと思います。

ここでお尋ねしたいんですけれども、市が考えていた解消の計画、打出保育所の人員を増加するというのを撤回されたのですから、新たな考えを持たれているということで、先程市長の方が各保育園の人数をいじって受け入れ態勢を整えていこうということだったと思うんですけれども、実際それでは対応できないと思うんです。私は、早期に保育所、これは建設していかなければいけない問題だと思うんですけれども、この新しい保育所、具体的にどこまで検討が進んでいるんですか。もし作るお考えだったら、いつ頃できるのか、その点も明確にしていただきたいと思います。

それで、保護者のニーズにこたえる保育となっているかという点では、このエンゼルプラン、できたのが12年ですから、その時に、いろいろ保護者の方あるいは各団体からニーズを調査してるんですね。そのニーズが、このエンゼルプランの中で、「子育て支援にかかわる団体・グループなどに対する調査の結果のまとめ」として出ています。このまとめを受け止めて、それにこたえる施策を推進していくことが私はニーズにこたえる行政ではないかなというふうに思うところなんです。

この中の共通する意見というのがたくさんの項目が挙がっているんですけれども、市長の方の答弁では、保育士の人数とかそういった面では充実した内容にはなっているけれども、特別事業、例えば一時預かりとか休日保育、そういうものは十分こたえられていないという答弁でした。でも、実際のニーズの中に一番大きいのは、こたえられていない分にこたえてほしいというのが保護者あるいは市民の声なんです。市の子育て支援として大切な事、共通する意見として、まず何が挙がっているかといったら、延長保育であるとか、一時保育であるとか、休日保育、保育所などの施設の充実、経済的負担の軽減、こういったことがずらっと挙がっているんです。これにこたえるために、エンゼルプランとして、具体的に「本市の課題」あるいは「取り組むべき新たな施策の展開」などが書かれてあると思うんです。これを見ていると、このエンゼルプランは非常にいいことが書いてあるんですが、実際はそうなっていないというところにやはり大きな問題があるんでしょうね。

それで、保護者のニーズにこたえる保育となっていない状況をどう改善していくのかということを、ぜひお聞かせいただきたいと思うんです。例えばこの具体的な施策の展開の中で、新たな施策の展開というのがたくさん書いてあります。先ほど例としてあげた休日保育、年末保育、病後児の保育、休日一時保育、駅前保育所、他施設・福祉施設等との合築あるいは幼稚園との幼保一元化のことにも触れてあります。これらの事について、芦屋市は具体的にどのようにしていこうとしているのか。もう既に計画が作られて2年、12年ですから、もう3年が過ぎようとしています。実際、これらの計画についてニーズにこたえる施策をどのようにしているのか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

待機児童の解消については、先ほど聞きましたね。
あと、教育委員会との協力の点については、従前より協力をしているということなんですけども、どんな内容で協力をしているのか、具体的にお答えいただけますか。

私は、その幼保の一元化のことについてちょっと質問させていただいてるんですけども、この幼保一元化というテーマに沿って、教育委員会と話し合いが持たれたことがあるのかどうか、持たれたのであれば、どういった話がされて、どういう方向に進もうとしているのか、その辺の状況だけちょっとお知らせいただきたいと思います。

以上で2回目を終わります。

議長(中村修一君) 答弁を求めます。

花岡部長。

保健福祉部長(花岡啓一君) 中島議員の再度のお尋ねの中で、保育に関する問題、それから子育て全体についてでございますけれども、御答弁を申し上げたいと思います。

まず、特別事業といいますか、いわゆる現在私どもが十分果たせていない部分の特別事業、延長保育だとか休日保育だとか、そういったことについてどう対応するつもりでいるのかということでございますが、これはやはりトータルの中で考えていかなきゃならないと思っておりますが、待機児童の解消とあわせまして、民間の活力を導入する中で進めてまいりたいというふうに考えております。

それから、幼保一元化につきまして、どういうふうに今までやってきているのかということでございますが、これは、教育委員会の幼稚園とそれから私どもの保育所、相互に幼稚園の先生それから私どもの保育士がお互いの研修に行って、相互に行ったり、あるいは子供がお互いの事業に参加をさせていただいたりというような、まず交流の部分から今やらせていただいておりますし、それから、この幼保一元化について教育委員会と過去に話をしたことがあるのかということでございますが、この問題につきましては、昨年、一度、教育委員会の方と、各先進市で若干行っておられるところもあるやに聞きましたので、そういうことについて情報を交換させていただきました。これからこれが一つの課題になるだろうということでの話をさせていただいたところでございます。

以上でございます。

議長(中村修一君) 小治社会教育部長。

社会教育部長(小治秀雄君) 中島議員の再度の質問にお答え申し上げます。私の方からは、自動車文庫のことにつきましてお答え申し上げたいと思います。

先ほどの答弁の中で、役割は一定終わったと言い切れるのかどうかというような御指摘なんですけれども、これも昨年の12月の市議会のほうでも申し上げましたとおり、私どもの方の教育委員会の方といたしましては、総合的に判断した結果、一定の役割は終わったというふうに考えております。

なお、先ほど子供たちの要するに読書についての環境等々のこともおっしゃっておったようですけれども、例えば小学校の図書室の充足率につきましては122%というふうに聞いておりますし、あるいは中学校では100%をちょっと超えているというふうなことも聞いておりますし、そういうふうな周囲の状況等々を考えてみておりましても、一定の役割は終わったというふうに考えております。

それから、経費の点ですけれども、これは今回の行革の実施計画の中に挙がっております数字なんですけれども、経費は129万3000円ということになっております。

それから、先ほどの答弁の中で、阪神間各市の状況で、川西とか、あるいは宝塚につきましては、今現在、存続しているわけですけれども、もう一方の方の背景の方では、一方の方で我々聞いておりますのは、近い将来はやはり検討をしようというふうな、そういうふうな情報も聞いております。

以上です。

議長(中村修一君) 中島議員。

11番(中島健一君) 3回目の質問をさせていただきます。

自動車文庫についてですけれども、私の質問、聞かれていましたか。私は、自動車文庫のことについて、小学校、中学校のことなんて言ってませんよ。実際回ってるところが幼稚園、保育園で、あるいは高齢者の方々、なかなか外に出られない人たちの施設を回ってるんですよと、その人たちのところをどうするんですかという事を聞いているのに、小学校、中学校の図書室の充足率言って、どうされるんですか。

この昨年できた「読書活動の推進に関する法律」についての中、もう御存じだと思うんですけれども、子供のね、その基本理念としてですよ、子供の読書活動は、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことのできないものであることにかんがみ、すべての子供がそういった自主的に読書活動ができるように、その環境の整備に努めなさいってあるんです。

それで、幼稚園、保育園の本の状況というのは、さっき1回目の質問の中で言いましたけども、本当、お粗末な状況なんです。そういう中で、自動車文庫が来ることによって、どれだけ目を生き生きとさせて本を読んでるかということを知ってるはずなんですけれども、それを答弁をはぐらかしてるのか、故意じゃないのかは、よく分かりませんけれども、そういうことを言ってるんです。自動車文庫がなくなることによって、子供たちのそういった状況がなくなってしまうんじゃないですか。あるいは喜楽苑やエルホームや和風園を回ってるんですけれども、そういったお年寄りの人たちが本を読めないような、機会を奪ってしまうんじゃないんですかって聞いてるんです。その点についてお答えください。

それで、自動車文庫は存続してほしいという事を前提に、市の考えをちょっとお尋ねしたいんですけれども、じゃあ、仮に自動車文庫がなくなったあとの館外活動をどうされていくのか、この点について聞いておきたいと思います。

保育の事なんですけれども、特別事業のニーズの解消あるいは待機児童の解消というのは、民間活力の導入の中でっていうふうに言われていますけれども、民間活力の導入が良いとか悪いとか私は言ってないんですけれども、実際、その民間活力の導入の中でというのは、いつごろになるんですか。特別事業、いろいろ事業がありますけれども、この解消、具体的にはどういっためどで解決、解消しようとしているのか。そして、来年4月、当面ですね、来年4月、待機児童の解消と言っていますけども、各保育園の人数をふやして対応できるような状況ではないと思うんです。だからこそ、新たな保育所をつくるということも検討されていると思うんですが、それはいつごろつくるのか、それはもう明確にした方がいいのと違うかなというふうに思うんです。答弁をお願いしたいと思います。

以上で質問を終わります。

議長(中村修一君) 答弁を求めます。

花岡部長

保健福祉部長(花岡啓一君) 中島議員の再度のお尋ねにお答えをさせていただきます。

待機の児童の解消について、抜本的にはいつできるのかというお尋ねでございますが、これは私ども行政改革案の中でも、待機の解消、抜本的な解消についても現在も検討いたしておりますが、今のところ、抜本的な解消方法については、平成15年度中に一定の方向を出して進めていきたいというふうに考えておりますので、今この場で、具体的に、いつ、こういう形でできるということは申し上げられるような材料もございませんので、御理解をいただきたいというふうに思います。

議長(中村修一君)  小治社会教育部長。

社会教育部長(小治英男君) 中島議員の再度の御質問にお答えをします。

この自動車文庫の、先ほどの幼稚園とか、あるいは保育所なんかに行ってるというふうな、その御指摘のようですけれども、私どもの方は、いま現在は自動車文庫につきましては、保育所は行っておりますけども、幼稚園は行っておりません。幼稚園につきましては、幼稚園の先生が本館の方に来ていただいて、いろいろと活動をしていただいているというふうに聞いておりますので、もしもこれが廃止になりましたとしましても、幼稚園の先生は、そういうふうな形でも一応アクセスしていただいておりますので、保育所の先生につきましても、幼稚園同様のそういうふうな努力はしていただきたいというふうに考えております。

それから、高齢者等々の問題なんですけども、これもずっと従来から申し上げておりますとおり、この小さな地域の要するに中で、距離的なことを考えてまいりますと、例えば本館があり、大原があり、あるいは公民館図書室があるというふうなそういうふうな状況の中で、十分に、やはりこういうふうな財政状況の中ですので、御理解はいただけるのではなかろうかというふうに思っております。

それから、なくなった後、どうするのかというふうなことのこの趣旨がちょっとわからなかったんですけれども、私どもの方は、なくなった後につきましても、図書館の方では、例えば子供の読書活動事業なんかでも、活発にボランティアの方々は入られまして、お話の会とかそういうふうなこともしておられますから、そういうふうな活動が一方の方では活性化をしていきたいというふうに思っております。

以上です。

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